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国会の会期末が迫っていますが、自民党への逆風が与えた静岡県内への影響と今後についてみていきます。
6月10日に自民党の県連大会が開かれ、井林辰憲 衆議院議員が新しい県連会長に就任しましたが、現状では次の衆院選で候補者となる小選挙区の支部長が3区と8区で不在という異例の事態となっており、巻き返し向けどう対応していくのでしょうか。
3区・宮澤 元議員は女性問題で辞職
「はっきり申し上げます。喋るな！喋るな！これですよ」
「私は派閥に残り、派閥を介錯する。安倍派を介錯する」
安倍派の政治資金問題をめぐり、かん口令が敷かれていたと明かした宮澤博行 元衆議院議員。
宮澤博行 元議員：
とにかく出直すつもりで一歩一歩、地元で頑張っていき国民の皆様の信頼を回復できるよう努力していきたい
1年で最も寒い日とされる大寒。神職たちと共に身を清め、裏金問題について信頼を回復したいと語っていました。
しかし…
宮澤博行 元議員：
欲、欲ですね。欲を抑えきれなかったといいますか、そこに負けてしまった結果だと
思っていまして、そこは反省をし続けなければいけません
2024年4月、既婚者でありながら、都内で20代の女性と都内で同棲していたなどと週刊誌に報道され、自民党を離党、議員を辞職しました。
このため、自民党静岡3区の支部長は不在になっています。
自民党・静岡3区支部幹事長
江間治人 県議：
これから長く応援していけるような人材を探したいので、いたずらに拙速に決めるという考えはない
6月9日に開かれた静岡3区支部の幹事会では、新しい支部長について9月の総裁選までに決める方針が確認されました。
8区・塩谷議員は裏金問題で離党勧告
塩谷立 議員：
まあ非常に厳重な処分で誠に残念だと思っています。（Q.処分は重すぎる？）私の関与してきた状況ではそうだと思っています
県内の自民党の小選挙区は、静岡8区でも支部長だった塩谷立 議員が裏金問題で離党勧告処分を受けたため、支部長が不在になっています。
知事選で敗北で新たな県連会長選出
逆風の中で迎えた県知事選挙。
元民主党議員で浜松市長を務めた鈴木康友 氏が勝利し、自民党本部が推薦した候補は敗れました。
そして、6月10日に開かれた自民党の県連大会。
新たな会長に就任した井林辰憲 衆議院議員は…
自民党県連・井林辰憲 会長：
県連が直面している課題について、いろんな方から電話や面談を求められている。ぜひお集まりの皆さんの支持と理解、支援、協力をいただき、県連会長の役を皆さんと一緒にやっていきたい
どうなる？支部長不在の3区と8区
2024年中の衆議院議員選挙もあり得る中、自民党の小選挙区は現状3区と8区で支部長が不在という異例の事態となっています。
支部長不在の3区と８区について改めて整理していきます。
3区の宮澤 元議員は、裏金問題に対するかん口令の暴露で議論を巻き起こしました。
その後、本人はみそぎをして心機一転を図ろうとしましたが、女性問題が明るみになって離党、結局、議員辞職しました。
3区の幹事会は長く応援できる人材を9月の総裁選までに決めたいとしています。
一方、8区の塩谷議員は、安倍派の座長として裏金問題の責任を取ることになり、離党勧告処分を受けました。
この3区と8区の支部長について、県連会長に就任した井林議員はスピード感をもって進めたいとしています。
－裏金問題に端を発した3区と8区の2人についてお2人はどう感じる？
ジャーナリスト・岩田明子さん：
裏金問題が大きく取り上げられるようになるスタートを切った2人だと思います。
2023年の11月に塩谷さんが「あったと思う」と還流システムについて発言し、その数時間後に撤回したためにかなりキズ口を広げて注目されることになった。
宮沢さんは「しゃべるな、しゃべるな」と圧力を受けていると発言し、隠蔽体質を暴露しました。
静岡発で裏金問題は注目を集めることになったと言えます。政治家は今回のことを機に、お金のかからない政治ということを本気で目指しては欲しい
弁護士・菊地幸夫さん：
私はもともと政治家に期待していません。政治とカネの問題はいつまでたっても無くならないですから。民主党政権になった時も企業献金廃止などの公約はうやむやになってお金、お金と言う感じになってしまいましたから
県知事選は岸田政権に大きな痛手
自民党が逆風を受ける中、5月26日に行われた静岡県知事選挙では自民党推薦の候補が敗れました。
－国政に与えた影響を岩田さんはどう見ていますか？
ジャーナリスト・岩田明子さん：
岸田政権にとっては大きな痛手だっと思います。衆議院補欠選挙3連敗のあとでこの知事選でも敗北したわけですから、国政への影響も非常に大きかったと思います
静岡県知事選の結果が国政へも大きな影響を与えたようですが、今後の主な政治日程を見ていきましょう。
6月23日に国会は会期末となります。
そして、7月7日は都知事選です。
9月には自民党の総裁選が行われますので総理交代の可能性があります。
11月はアメリカ大統領選挙です。
12月に解散総選挙か？といった流れになっています。
こうした中、6月12日に小池都知事が3選を目指して立候補することを明らかにしました。都知事選には、蓮舫議員をはじめ多くの40人以上の立候補が見込まれています。
都知事選、総裁選の行方と政権交代
－都知事選についての注目点は？
ジャーナリスト・岩田明子さん：
現時点での注目点は自民党がどのような支援の形で関わっていくのかですね。自民党に対する嫌悪感が相当高まっている感じですから。
事実上の与野党対決となりますので、ここでもし蓮舫さんが勝てば政権交代に大きく近づくと立憲民主党の関係者などは期待しています
弁護士・菊地幸夫さん：
東京をどうしていきたいのか、政策論争を展開して欲しいです。静岡知事選は争点が比較的分かりやすかった印象ですが、都知事選については今のところ良くわからない
－解散のタイミングや総裁選の行方など、この先をどう見ていますか？
ジャーナリスト・岩田明子さん：
ここまで支持率が低くなると解散できないですし、岸田さんでは選挙に勝てないと公然と批判する勢力も出て来ています。
それでも岸田さんは9月の総裁選には出る意欲はあるようですので対抗馬がどうなるのか注目ですね。仮に岸田さんが再選されたら支持率が上がるとは思えませんので解散せずにダラダラといくと思います
ここでFNN・フジニュースネットワークが行った世論調査の結果をご紹介します。
岸田内閣の支持率は5月の時点で「支持する」が27.7%、「支持しない」が66.9%となっています。
また、次期衆院選後の政権については、「自公政権の継続」が39.8%、「野党中心とした政権交代を望む」が48.7%という結果でした。
ジャーナリスト・岩田明子さん：
肌感覚で言うとまだ27%もあるのかと驚いています。政治とカネの問題は今後も引きずると思います。
岸田さんは9月の総裁選に出たいと思っていますが、後ろ盾だった麻生さんとの関係に完全なヒビが入ってしまったので深刻な状況だと思います。
総裁選に岸田さんが出ると同じ派閥なので上川さんは出にくいと思いますが、選挙の顔として良いし支えてくれる方もいるはずですので有力な候補では
自民党への逆風は止むのか…
都知事選の結果がどうなるか…といったことが今後の政局、解散総選挙の時期などに大きく影響して来るようです。
ここまでいまだ続く自民党への逆風と、今後の政局の展望についてお伝えしました。
