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「助けてやれなくてごめん」遺族が発災時刻に合わせて鎮魂の祈り 熱海土石流災害から3年

2021年7月3日に静岡県熱海市の伊豆山地区で発生した土石流災害から3年となり、遺族29人のほか、知事や市長らも参列し追悼式が行われました。

あの日から3年…遺族の思いは

祭壇に花を手向ける遺族

2021年7月3日に熱海市伊豆山で起きた土石流災害。災害関連死を含め28人が犠牲となりました。

あの日から3年。3日に伊豆山地区の小学校で行われた追悼式には鈴木知事や斉藤市長のほか、遺族29人が出席し祭壇に花を手向けました。

娘を亡くした小磯洋子さん

遺族の1人が直接、鈴木知事に思いを伝える場面も…

長女を亡くした小磯洋子さん:
娘です。44歳でした。4歳の子供を残して死にました。娘も自分がなんで死んだかわからないと、今でも私は思ってます

遺族はそれぞれの場所で黙とう

妻を亡くした田中公一さん

そして午前10時28分。最初に通報が寄せられた時間に合わせ、遺族や被災者がそれぞれの場所で黙とうを捧げました。

妻を亡くした田中公一さん:
「助けてやれなくてごめんね」と。「本当はもっと楽しいこれからの人生があっただろうけど、全部背負わせちゃってごめんね」っていう気持ちだよね

母を亡くした瀬下雄史さん

母を亡くした瀬下雄史さん:
どうしても母の最期を想像してしまう。やっぱり変わらず苦しいですね

知事「1日も早い復旧・復興を」

熱海市伊豆山地区

熱海市によりますと当初「警戒区域」から避難していた158世帯のうち、これまでに区域内にもどったのは22世帯、別の場所で生活を再建させのは104世帯、残る32世帯は今も避難生活を続けています。

鈴木知事

鈴木知事は土石流が流れ下った現場に足を運び、復旧工事の現状などを視察しました。

鈴木知事:
細かな要望というよりも、それぞれ皆さんに寄り添っていくことが必要だということと単なるハードの復旧・復興だけではなくて、どういうコミュニティーを作っていくか、本当に1日も早く復旧・復興しなきゃいけないということを改めて感じた

熱海市伊豆山地区

土石流による被害が拡大したのは違法に造成された盛り土が要因とされ、災害の責任をめぐり被災した住民や遺族による損害賠償を求める裁判、そして警察による捜査が続けられています。

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