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【北区・中日新聞】「試し読みボタン」も押せる 印刷工場見学コースに行ってみた

浜松市北区にある中日新聞の印刷工場では、無料で一般見学ができます。巨大な印刷機を見たり、新聞の歴史がわかる展示があったり、刷りたての新聞が出てくるボタンも押せるんです。

静岡県内の中日新聞を印刷

訪れたのは浜松市北区にある中日新聞浜松都田工場。2017年2月から稼働した最新の工場で、静岡県内へ配達される中日新聞や中日スポーツを印刷しています。

最大で毎時16万部を印刷する高速輪転機など、最先端の設備が備わっています。

中日新聞社では初となる一般見学ができるように設計された印刷工場で、見学は無料です。

中日オフセット印刷の鈴木永花さんに案内してもらいました。

1分間に40文字の職人技

まずは中日新聞の歴史を学んでいきましょう。

やってきたのは展示室。中日新聞の歴史が展示されています。

中日オフセット印刷 印刷部・鈴木永花さん:
昔、活版印刷に使ってた鉛版です。持ってみてください

持ち上げてみると、とても重い。18kgあるそうです。

鉛版

40年前までは鉛板が使われていて、印刷機への装着はとても重労働だったそうです。

では、鉛版にはどう文字を刻んでいたのでしょうか。

中日オフセット印刷・鈴木さん:
文選箱といって、一文字ずつ文字が入っている箱から、昔の人は一つ一つ探して新聞を作っていました

文選箱

今では考えられない細かな作業ですが、ベテランになると1分間に40文字探し出せたそうです。まさに職人技です。

そのあとは、文選した文字を組み合わせ「大組み」を作ります。熱に強い特殊な厚紙で紙型をとり、そこに溶かした金属を流し込んで、鉛板が完成するというわけなんです。

ちなみに、今ではアルミ製の刷版が使われています。

ここが心臓部

歴史を学んだあとは、いよいよ最新の大型設備がある工場の心臓部へ。

夕刊の印刷は午後12時50分。「印刷を開始します」という館内アナウンスと同時に、機械が動き出しました。

黄、赤、青、黒、4色のインクが紙に入っていきます。高速で回っているので全く文字は読めませんが、あっという間に新聞らしくなりました。

にむらあつとリポーター:
もう出てきています。一瞬で新聞はできちゃうんですね。スタッフの方がもう完成した新聞をチェックしている! 

「ためしよみ」ボタンを押そう

その新聞を印刷レーンから取り出せるボタンが見学コースにありました。

「ためしよみ」と書かれた黄色のボタンを押すと、勢いよく刷りたての新聞1部が滑り出してきました。

触ってみると、ちょっと湿っています。

中日オフセット印刷・鈴木さん:
水を使って印刷するので、冷たくてしっとりしてると思います

仕組みはこうです。まず文字が刻まれたアルミ版に水を塗ると、文字や絵の部分が水をはじきます。

そこにインキを塗ることで、水をはじいた箇所にインキが流れ込み、それを転写し印刷していくという仕組みなんです。

そうすることで、文字の輪郭がくっきりするんだそうです。

できたての新聞は、水で湿っているんですね。

「ためしよみボタン」は見学者多数の場合は抽選となるそうです。

スリルも味わえる

続いては、この工場だけの驚きの仕掛け。「立体紙庫」を上から眺めるガラス張りの床です。

高さは12m。高いところが怖くない人は、ぜひ間近で見てみてください。

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中日新聞浜松都田工場の見学は完全予約制です。平日のお昼頃に印刷の様子を見てみませんか。

■施設名 中日新聞浜松都田工場
■住所 浜松市北区新都田1-3-4
■見学時間 12:30~14:00
■見学日 平日 ※祝・年末年始・点検日のぞく
■問合せ 053-421-7711(中日新聞東海本社 総務部)

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