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人口減少に歯止めがかからない静岡県 中でも若年層の流出は深刻 食い止めるべくデジタル産業を誘致 採用が難しいことを前提とした取り組みも

人口の減少に歯止めがかからない静岡県。中でも若年層の流出は深刻な状況です。こうした中、静岡市では若者が働きたいと思える企業の誘致に成功した一方、浜松市では若者の採用が難しいことを前提とした取り組みを進める企業があります。

新入社員:
失敗をおそれず、常に新たなことに挑戦することで、地域のお客様や社会に多くの笑顔を届けられるよう邁進していく

新年度に入り各地で入社式が行われ、新入社員たちは大いなる決意を胸に新たな一歩を踏み出しました。

新入社員:
自分が育った土地を活性化させる。地域のために役立つ仕事がしたいと思い静岡に戻ってきた

新入社員:
地元が浜松なので、大学は別の地域に行ったが、浜松で何か貢献できる、自分の培ったスキルを生かせる職に就きたかった

ただ、現実には31年連続で転出超過の状態が続いている静岡県。

日本人に限って見ると2025年は7919人の転出超過と2年連続で全国ワースト1位となっていて、転出者の約4割は24歳以下の若年層が占めています。

ARやVRを使ったサービスの開発を主な事業としているA440。

A440・金丸義勝 社長:
例えば観光で神社仏閣など、実際に行ってみたいけれど非常に遠い場合や海外のお客さんが日本の文化に興味がある時に、実際に見てもらい、事前に学習してもらう

11年前に都内で起業しましたが、4月に本社を静岡市へ移転することを決めています。

A440・金丸義勝 社長:
社員はどんどんリモートになっていて、リモートワークをするか静岡へ行くかという形になる。物もどんどん減って、みんな自宅で仕事している感じ

市内にはデジタル関連の企業が全事業所の1%ほどしかなく、「働きたい会社がない」と指摘する若者の声が多かったことから、静岡市では近年視察ツアーを企画するなど、ゲームやアニメ、コンピュータグラフィックスなどに関係する企業の誘致に力を入れてきました。

A440・金丸義勝 社長:
具体的な施策の提案があったのが静岡市だった。「私たちにはこういう課題がある」「こういうものを持っている」「どうできる」という話が、他の自治体よりもクリアで、「こうしましょう」という話がしやすく、コミュニケーションがすごく取りやすかった。私たちにかけている時間・対応している職員の数が他の自治体の2倍~3倍くらいで、私たちが来る時に何人も相手をしてくれるなど、熱量を強く感じたのが大きかった

移転にあたっては本社とは別にスタジオの建設を進めているほか、すでに県内の医療機関と連携してリハビリ向けのサービスの開発に着手しています。

A440・金丸義勝 社長:
静岡市と一緒に新しいデジタル施策をやっていき、みなさんに賛同してもらうことで、新しい事業ができ、どんどん参加してもらうきっかけが作れたらいいので、まず今年はそこを目指していこうと思う

浜松倉庫・中山彰人 社長:
人がいなくなる。人口減少で若い人がいなくなる中、会社を生き残らせるためにどうするのかが一番の課題

一方、省力化によって人手不足の解消を目指しているのが物流事業や不動産事業などを手がける浜松倉庫。

物流業界ではドライバーの残業時間が規制されたことに加え、いわゆる3Kのイメージを抱いている若年層もいて、人材確保に頭を悩ませる会社も多いと言われていますが、こうした事態を見越して20年前から業務の改革に取り組んできたと話します。

浜松倉庫・中山彰人 社長:
まずはすべてをデータ化した。それまでは倉庫の中で紙とペンを持ち、お客さんからのオーダーはファックスで来ていたが、全部データでやるということで切り替えた

また、ICT技術により荷物の管理状況をリアルタイムで把握し、運送業者に効率良く引き渡すシステムを構築することで生産性が3割も向上。

これにより、社員10人を別の業務に充てることができました。

さらに…

2026年2月に本格稼働したのが荷物の管理や運搬を自動で行う次世代型の倉庫です。

通常だと10人必要な作業も1人で行うことができ、将来的には無人化も目指しています。

浜松倉庫・中山彰人 社長:
浜松という地域にいかに貢献するかということで120年やっているので、どうしても会社を生き残らせたいということが一番。そのために何をするか

人口が減少していく中で活力となる若者を県内につなぎとめる施策、他方、人手不足を補うための先進的な取り組み、その両輪を行政も一丸となって下支えすることが求められています。

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