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【富士・メゾン・ド・リブレ】リピーター続々“チョウチョのプリン屋さん” こだわりのプリン専門店

アゲハチョウがトレードマークの「メゾン・ド・リブレ」は、静岡・富士市にあるプリンのテイクアウト専門店です。創業から17年、地域の人に愛され続ける理由は、2代目オーナーの並々ならぬプリンへのこだわりでした。

レシピは年間40種類以上

新富士駅から国道1号線へ続く道を、さらに海に向かって進んでいくと、左手に2階建ての建物とアゲハチョウの看板が見えてきます。

メゾン・ド・リブレは、2階の工房で手作りしたプリンを1階の店舗で販売しています。

定番のプリンと季節ごとの限定プリンがあり、プリンのレシピは年間で40種類以上にのぼります。

メゾン・ド・リブレ 時田義丈 オーナー

プリン専門店として、しかもテイクアウトのみで17年。長続きの秘訣はなんでしょうか。

メゾン・ド・リブレ 2代目 時田義丈 オーナー:
やはり味でしょう。「プリンを食べてびっくりしたのは初めて」といった嬉しいお声をいただきます。専門店だからか男性も買いやすいようで、大型トレーラーやバイクに乗って来店されたり、社長さんや病院関係の方がスタッフへのお土産に買ったりすることも多いです

仕事で富士市に来るときは必ず寄るという県外のリピーター客が、取材中にも来ていました。

そんなメゾン・ド・リブレ“食べてびっくり”のプリンの味とは?

こだわりの材料

味を支えているのは創業当時から変わらない、こだわりの材料です。

味の決め手となる卵は、富士市の幾見養鶏で作られている「さくらたまご」です。

時田オーナー:
幾見養鶏はヒナをかえすところからすべて行っていて、放し飼いでストレスをかけずに愛情をかけて育てています。卵の味が強すぎると、他の材料とのバランスが取りづらいのですが、幾見養鶏のさくらたまごは、主張し過ぎないけどおいしいところがすごいんです

画像提供:メゾン・ド・リブレ
画像提供:メゾン・ド・リブレ

もうひとつのメインの材料は、富士宮市の朝霧牛乳です。

毎日直接仕入れた卵と牛乳を使うので、とても新鮮。

保存料、着色料、香料などもすべて不使用なので、離乳食としてプリンを購入する客もいるそうです。乳幼児に与えたいと思えるのは、信頼の表れかもしれません。

やっぱり最初は定番プリン

なめらかプリン(350円)

一番人気の「なめらかプリン(350円)は、「富士のふもとのグルメコンテスト」で3年連続グランプリを獲得し、殿堂入りしているメゾン・ド・リブレの看板メニューです。

家族みんなに食べてもらいたいという願いから、カラメルソースが苦手な子供でも食べられるプリンを目指しました。

フレンチプリン(350円)

「フレンチプリン」(350円)は、かためのプリンが好きな人向けで、カラメルソースが入っているスタンダードなプリンです。

喜味プリン(500円)

「喜味プリン(500円)は、時田オーナーが初めて一からレシピを開発した、こだわりのプリンです。お客様に喜んで欲しいという思いを込めて、喜びの味と名付けました。

生クリームと卵白を入れずに、卵黄と牛乳、三温糖のみのシンプルな材料で作られたプリン。

とろける食感のプリンにコク深いカラメルソースがベストマッチです。

プリンが完売御礼となることも多く、売り切れ次第閉店です。

プリンは1個からでも予約できます。

ショコラプリン(430円)

季節の限定プリン

季節ごとにおいしい旬の果物などを使った限定プリンも販売しています。

この時期は静岡市の久能海岸にある久能屋のイチゴを使った「久能屋さんの苺ミルクプリン(580円)」。

ホワイトデーには、時田オーナー自身がいろいろな農家を食べ歩いて出会った、久能屋の“白イチゴ”を使った限定プリンが登場するそうです。

また、「濃厚ミルクの苺プリン」「プリン・フロマージュ」「紅白いちごジュエリープリン」が2個ずつ入っている6個入りのホワイトデー限定ギフトBOXは、予約のみの限定販売です。

お土産になる焼き菓子

シフォンケーキ(250円)

2023年から、プリンに加えて焼き菓子も販売開始。

プリンと同じく、幾見養鶏のさくらたまごや朝霧牛乳を使用しています。

フィナンシェやマドレーヌ、シフォンケーキなど4種類ほどの焼き菓子が並びます。

焼き菓子のセレクトBOXも販売していました。手土産に喜ばれそうですね。

2代目だからこそ感じる感謝の気持ち

メゾン・ド・リブレの2階には、もともと時田オーナーの父親が脱サラして始めたレストランバーがありました。その後、父親が1階でスイーツ店を始めましたが、一番の目的は地域活性化です。

名物となるようなスイーツを作って地元に貢献したいという思いから、プリン専門店のメゾン・ド・リブレが始まりました。

チョウが甘い蜜を求めて飛び回るところからインスピレーションを受け、アゲハチョウをトレードマークにしたそうです。

チョウチョのプリン屋さん」と言われることも多いとか。

しかし2011年に起きた東日本大震災による計画停電の影響で、レストランやスイーツ店全体の経営が難しい状況になってしまいました。

当時、大学生だった時田オーナーは、大学を辞めて家族を支えよう、お店を立て直そうと決意したそうです。

時田オーナー:
大学を辞めて、自分が何とかしようと決めました。だから覚悟が違います。厳しい時代を知っているからこそ、今が良いのはお客様のおかげだという思いが強いです。それが感謝の気持ちにつながっています

感謝の気持ちをお客様に還元

いろいろな食品が値上げしているなかで、メゾン・ド・リブレでは感謝の気持ちを込めていくつかの商品を値下げしたそうです。

定番のなめらかプリンとフレンチプリンは380円から350円へ30円値下げ。

限定プリンなど、これまで瓶を使っていたプリンは、カップに変えて100円近く値下げしました。

時田オーナー:
コロナ禍も地元の人に支えてもらい、なんとか乗り切ることができたので、還元できるならと値下げをしました。材料は変えず、味も落とさずに、少しでも買いやすくなるようにと思っています

2階にカフェが開店予定

レストランバーだった2階は、現在改装中です。

メゾン・ド・リブレのプリンを店内でも食べられるように、ランチとドリンク、スイーツを楽しめるカフェを開店する予定とのこと。

テイクアウトのプリンとも違う、お店でしか出せないプリンが食べられると聞いて、今から楽しみです。

■店名 メゾン・ド・リブレ
■住所 静岡県富士市川成新町293-4
■営業時間 9:30〜18:00(プリンが売り切れ次第終了)
■定休 月
■電話 0545-67-8766
■駐車場 8台

【もっと詳しくみる】メゾン・ド・リブレのインスタグラム

文/加藤香利 撮影/山口真未

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