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【三島・満願芸術祭】現代アート展で空き店舗のシャッターを開ける 26日まで

商店街の空き店舗にアーティストと市民が一緒に作りあげた作品を展示する「三島満願芸術祭」が、静岡・三島市で11月26日まで開催されています。

会場のひとつ元ガラス店「後藤ガラス」

三島満願芸術祭は、三島の中心地にある空き店舗で開かれている芸術祭です。展示されているのは、3人のアーティストが地元の人と一緒に制作した現代アート作品です。

会場は3カ所の空き店舗で入場は無料、11月26日まです。

アートが三島のあらたな魅力に

会場の1つ、元たばこ店の鈴木商店には、2万5600個のビーズをつなげたビーズカーテンが展示されています。作品は市民とアーティストが1カ月かけて一緒に作りました。

元たばこ店「鈴木商店」

元飲食店の「たまるや」では、市民が出演する映像作品が上映されています。

3つの会場以外にも、各地でワークショップが開催されます。また、三島市内にはギャラリーなどのアートスポットが点在しているので、この機会にめぐってみてはいかがでしょうか。

鈴木商店に展示されているビーズカーテンのデザイン画 

実行委員長はアート初心者

実行委員長の山森達也さんはアート初心者。最初は現代アートがなにを表現しているのか全然わからなかったそうです。

三島満願芸術祭 実行委員長・山森達也さん:
でも、2年前に経営するゲストハウスに現代アートのアーティストさんが滞在してくれて、一緒に過ごす中でアーティスト自身も実はわかってないんじゃないかと気づいたんです。「正解」なんて実はなくて、作る人も見る人も自由に感じていいものだと気づいたんです

三島満願芸術祭 実行委員長・山森達也さん

「現代アートを初心者も巻き込んで楽しみたい。それを地域や人とのつながりのツールとして活用できないか」。そう考えて生まれたのが満願芸術祭です。

実行委員長 山森達也さん:
現代アートという面白いオモチャで、この三島で、みんなで遊んだ方が絶対楽しいと思ったんです

山森さんは会場に空き店舗を活用するアイディアを思いつきました。

会場のひとつ元飲食店「たまるや」

一度閉めてしまったシャッターを開けるのは簡単ではなく、会場探しは難航しましたが、商店街の人たちに背中を押されました。

実行委員長・山森さん:
会場の近所のお店にあいさつに行くと、「いいよ、いいよ、どんどんやって!」と気持ちよく背中を押してくれました

空き店舗は芸術祭の終了後もアートを残し、「アート付き物件」として付加価値をつけて借り手を探すプランもあるそうです。

たまるやでは、市民が出演する映像作品を上映

三島満願芸術祭は、「アートスポットをめぐることで、新しい三島の魅力発見につながる」「三島にアート好きがやってくる」といった目的も掲げています。

実行委員長 山森達也さん:
アンケートで来年はスタッフとして参加したいという声も頂いて、手ごたえ感じています。関わるみんなの願いがかなって、まさに「満願」になれたらいいなと思います

芸術祭の名前「満願」は、願望が満たされるという意味で、三島を舞台とした太宰治の作品名でもあります。

単なるイベントにとどまらず、三島の新しい魅力創出と地域活性をも目指している三島満願芸術祭。来年以降の準備も既にスタートしているそうです。

■イベント名 三島満願芸術祭
■会場 鈴木商店(三島市広小路町1-31)/後藤ガラス(三島市芝本町7-1)/たまるや(三島市本町1-32)
■開催日 11月11日(土)~26日(日)
■時間  平日15:00~20:00 土日祝10:00~20:00 最終日~17:00
■入場料 無料

【もっと詳しく見る】三島満願芸術祭のウェブサイト

取材/髙良綾乃

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子育て防災アドバイザー/ふじのくに防災士。小学生の子を持つ現役ママの視点で、防災をもっと身近に親しみやすくお伝えします。ほかにも子育て世代にお役立ちの楽しい情報や、キラリと光る地元の魅力的な「ヒト」にフォーカスします。食育指導士。
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