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“食中毒”と聞くと梅雨のジメジメした時期や真夏の暑い時期をイメージする人も多いのではないでしょうか。実は秋こそ注意が必要だということで。一体なぜなのか?静岡県の担当課に話を聞きました。
先週末 青森県八戸市の駅弁メーカーが作った駅弁を食べた人のうち、全国で約300人が食中毒の疑いが確認されています。
静岡県内では16日、この駅弁メーカーが作った駅弁がドラッグストアやスーパーなどで販売され、駅弁を買った約80人が体調不良を訴えているため、県が原因を調べています。
過去5年間の食中毒発生件数(厚生労働省HPより)
過去5年間の食中毒の発生件数を月ごとで見てみると10月が最も多くなっています。
なぜ10月に食中毒が多いのか静岡県に聞いてみました。
県衛生課・杉本和也 専門主査:
暑い時期に細菌が増殖してしまうことはご承知のことと思うが、秋になると涼しくなって夏場ほどは危機感がなくなり、油断が生じることが一因ではないか。細菌は20℃~50℃くらいで増殖するが、10月の外気温はこの範囲内にあるので細菌が増殖しないようにする対応は夏場と同じように大切。暑い夏を乗り越えて体力が落ちていること、免疫力が落ちることも原因と言われています
なぜ秋に食中毒?
細菌性食中毒は夏より10月が多いということです。原因となる細菌は20℃~50℃で増殖をするので、10月の外気温でも細菌には快適な環境ということです。
また、秋はたくさんの食べ物が旬を迎えます。サンマ・カツオ・サケなどに、寄生虫”アニサキス”が潜んでいる可能性もあるので対策が必要です。
全国のノロウイルス発生状況(静岡県まとめ)
さらに2023年はノロウイルスも、ここ数年に比べて流行しています。
過去5年間と2023年(9月5日時点まで)のデータです。2022年は1年間で63件、2023年は約100件のノロウイルスが発生しています。
県衛生課・杉本和也 専門主査は「コロナ禍で手洗い・消毒・体調管理など十分注意していたので減っていたが、5類に引き下げられ感染対策も変化しているので数字が戻っているのではないか」と分析しています。
食中毒予防のポイントは?
食中毒を防ぐために具体的にどうすれば良いのでしょうか。
まず買い物をするときは肉・魚はビニール袋で分けて、できれば保冷材と一緒に袋に入れるようにして、帰宅後はすぐに冷蔵庫に入れるようにしてください。
そして調理する前は調理器具・ふきんは消毒をして手を洗ってから調理をしてください。生肉を洗ってしまうと汁が菌を含んでいて、器具についてしまう可能性もあるので注意が必要です。
十分に均一に加熱をして、つくったものは長時間放置しないようにしてください。
秋はキノコが美味しいシーズンです。食べられると確実に判断できるキノコ以外は、絶対に採らない食べないようにしてください。