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字が上手くなりたい!という欲求はあれど、書道をきちんと学ぶのは大変そうです。書道師範格を持つテレビ静岡のアナウンサーが、19年間も書道を続けることができた「ハマるポイント」をご紹介します。
小学校から書道教室に
テレビ静岡アナウンサー・弦間彩華:
小2から書道教室に通うようになり「書道のある暮らし」19年目を迎えた現在、師範格を持っています。
これまでずっと同じ師匠に教わってきていて、コロナ禍以降は“リモートお稽古”になりましたが、仲間たちと毎月課題作品に取り組みます。
その成果を年に1度、社中展(会派ごとの作品展)で披露。額や掛け軸の作品を仕上げ、ここ数年は東京や京都で展示しています。
4月に展示した作品は「龍跳虎臥(りゅうちょうこが)」。
“龍が跳んで舞うように、虎が地に臥すように、自在に筆が動く”というのが本来の意味です。加えて自分の考え方などにも“自在さを”、という決意を込めました。
1本1本の毛がかなり細くて柔らかい筆を使ったので、書くとふにゃんふにゃんします。どちらかというと 筆に自在に遊ばれました。
ハマるポイント「その1 好きなものが書ける!」
ただただ好きなものを題材に作品作りをすることもあります。
高校3年生の夏、食べ物が好き過ぎて“食育”にも興味がわき、仕上げた作品が、尊き命への感謝を仰いだうちわです。扇いだら熱風が来そうですね。
ハマるポイント「その2 白黒だけじゃない」
中高一貫校で6年間を過ごした書道部。高3といえば部活動引退の年で、最後は書道パフォーマンスで締めくくりました。
プログラムのラストは合作です。担当箇所は右3行。そして「霧吹き」です。
書いた字の上にそれを色づけるために利用したのが“霧吹き”です。横に伸びる緑色のラインは新緑をイメージしました。
伝統文化なのでさまざまな決まり事がありますが、守るところは守り、生かして発展させる難しさと楽しさが混在しているところが、書道の魅力だと感じます。
モノクロの世界だからこそ、色をつける自在さもそこに残っている。幅が広く奥が深い!
ハマるポイント 「その3 真似したい欲求」
そもそも書道にハマるきっかけは何だったのかと言うと、昔から、何かの「真似」「模倣」が好きでした。
アニメやドラマのキャラクター、動物の動きや鳴き声、踊り、外国語の発音。見たものを絵に、聞いた音をピアノに。そのうちのひとつに、「字を書くこと」がありました。
“綺麗な字を真似して書きたい”。
「真似したい」をきっかけに、そこまで極めたくなるほどハマる魅力が書道にはあふれています。
12日から始まる水曜ドラマ「ばらかもん」は、コミック原作の書道家の話です。
僭越(せんえつ)ながらコスプレをさせていただきましたが、放送が楽しみで楽しみで仕方ないです。
それこそ“真似”して書きたくなるかもしれません。書の道は、まだまだ、どこまでも続きそうです…
文/弦間彩華(テレビ静岡アナウンサー)