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20歳で初めて旅に出て、世界75カ国を巡ったエッセイストのたかのてるこさん。ある日、教え子から「生きる意味がわからない」と悩みを打ち明けられたことをきっかけに、「生きる」とはなんなのかを考え語りました。

テレビ静岡で2025年11月2日に放送されたテレビ寺子屋では、旅人でエッセイストのたかのてるこさんが、「生きるって、なに?」をテーマに講演しました。
「生きる意味がわからない」という教え子
旅人 エッセイスト・たかのてるこさん:
私は20歳のときに初めて旅に出て、「この世には、なんて、いろんな日常があるんだろう!」「自分が知る世界が全てじゃない!」と感じました。「旅」という参加型のエンターテインメントを体感し、自分の殻が破けたのです。それから、世界中の人と仲良くなれると信じ、今も旅を続けています。
あるとき、大学の教え子から「生きる意味がわからない、もう学校もやめたいんです」と悩みを打ち明けられました。
私自身も子供のころから「なんで生きてるんだろう?」と思うことがあったので、その教え子に前向きになってもらえるように、世界を旅した経験から「生きる」とはなんなのか考えてみました。

世界75カ国が教えてくれた「生きる」の本質
生きるって、なに?
それは「自分をまるごと愛する」ということです。そして、それは「自分を大事にする」こと、「幸せになる」ことでもあります。私は世界75カ国を旅して、みんな幸せになるために生きているのだと、初めて実感しました。それは自分たちも同じだなと思います。

人と比べて 自分をダメな人間だと思わず 毎日 自分を抱きしめる
朝起きたら「今日も生きのびた私、えらい!」とセルフハグしてあげてほしいです。夜寝る時も、「今日もがんばった私、えらい!」と思って寝ると、すごく目覚めがいいです。
自分を褒めるのは無料なので、ぜひ毎日やってみてください。

私たちはみんな すべてのものと つながっている
人類は700万年前にアフリカで生まれ、それが世界中に散らばって、いろんな土地で生きてきました。
いま自分が生きているということは、自分の後ろに700万年の間、一度も途切れたことのない先祖がいるということです。先祖に「ありがとう!」と感謝の気持ちを持ってほしいなと思います。

人に迷惑をかけることも 人に迷惑をかけられることも 恐れない
インドには「あなたは人に迷惑をかけて生きているのだから、人のことも許してあげなさい」ということわざがあります。日本では子供に「人様に迷惑をかけない」と教えますが、人は生まれたときは何もできなくて、ずっと人に助けられて生きているので、迷惑をかけることを恐れないでほしいんです。
そして、困ってる人を見たら「どうしたの?」と言い合える社会をみんなで作っていきたいなと思っています。

生きるとは 今 この瞬間 瞬間を感じること
今を大事にすることに全力投球するのが、いただいた命の一番の使い方だと思います。生きるとは、むずかしいことを考えず「今」をたのしむことです。
笑顔は自分の気持ちを軽くしてくれます。笑い合えばあとは仲良くなるだけ。笑顔を増やすことで、この世界の愛は増えていくのです。
みなさんも自分をたくさん褒めちぎって、まるごと愛してあげてください。そして一緒に笑い合っていけたらいいなと思います。

たかのてるこ:7大陸・75カ国を駆ける旅人。ベストセラーの「ガンジス河でバタフライ」はドラマ化もされ話題に。ラブ&ピースな地球の広報として、全国各地の自治体や小中高大学での講演、大学講師など幅広く活動中。
※この記事は2025年11月2日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。
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