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静岡・掛川市に、新たなご当地グルメが誕生していることを知っていますか? 富士宮焼きそばや浜松餃子に続く新しいご当地グルメ「掛川ハヤシライス」。気になるニューフェイスをさっそく調査します。
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誰も知らない? 掛川のご当地グルメ
JR掛川駅前で地元の人や観光客に「掛川のご当地グルメはありますか?」と尋ねると、返ってくる答えは「知らない」「よくわからない」ばかり。
地元事情に詳しいはずのタクシー運転手のみなさんも首をかしげます。

結局駅前では、誰一人として知る人がいませんでした。
そんな中、番組スタッフが調べてみると連雀商店街に食べられるお店があることがわかりました。

わずかな手がかりを頼りにたどり着いたのは、商店街にある「CAFE OF CORNER(カフェ オブ コーナー)」。
店頭には「掛川ハヤシ」と書かれたのぼりが立ちます。ということはハヤシライスか?

「掛川これからハヤシライス。」のコピーが躍るポスターも貼られていました。「林にこみさん」と「かけはやしくん」というキャラクターまでいるようです。
これは全面的にハヤシライス推しです。

掛川でハヤシライス? 正直、ピンと来ませんが、とにかく話を聞いてみましょう。
CAFE OF CORNERは、昼間はカフェ、夜はウィスキーをメインに提供するバーとして営業しています。
壁の棚にはウイスキーがズラリと並びます。棚にあるだけで100種類くらい。全部で200種類以上のウィスキーをそろえているそうです。

それはさておき、まずは本題の「掛川ハヤシライス」を注文し、そのルックスと味をチェックします。
「おさくらごはん」とコク深いルーの絶妙な組み合わせ
「掛川ハヤシライス (スープ・サラダ付き990円)」が運ばれてきました。

一見すると普通のハヤシライスですが、よく見るとライスが茶色でルーの色も濃いように感じます。
食べてみると、ルーはコクがあってまろやか。茶色に染められたごはんは、ガーリックライスかと思いきや、別の味わいです。これは何なんでしょうか。

CAFE OF CORNER・有海楓 店長:
「おさくらごはん」とか「さくらごはん」と呼ばれるものです。おしょうゆとお酒、お塩で炊いたものです
おさくらごはんを使用することが、掛川ハヤシの定義のひとつだと言います。

掛川ハヤシライスを考案したという店長の父・幾雄さんに、おさくらごはんを使った理由を聞きました。
CAFE OF CORNER オーナー・有海幾雄さん:
学校給食に出たりもしますが、やっぱり地元のご当地メニューということで、オリジナリティーを出すために静岡県民大好きなおさくらごはんにしました

学校給食でもおなじみで、掛川市民は懐かしさも感じる味です。
また、おしょうゆとお酒で炊いたごはんは濃厚なハヤシライスのルーにぴったりでした。

掛川ハヤシは、掛川産の調味料・食材をなるべく使用することも定義になっています。
しょうゆ、お酒、タマネギなどは、地元掛川産を使っています。お肉も極力、掛川牛を使うなど、材料にもこだわっているのです。

コロナ禍に生まれた新ご当地グルメ
しかし、なぜ掛川でハヤシライスだったのかという疑問は残ります。
誕生のきっかけは、5年程前、コロナ禍にありました。
飲食店はコロナの期間中、苦しい状況に置かれていました。

父・幾雄さんと仲間が、少しでも掛川をアピールしたいと、ご当地グルメの開発を思い立ちます。
調べてみると、ハヤシライスをご当地グルメとしている地域は多くありませんでした。
そこで、オリジナリティーをだしやすく、作りやすいハヤシライスに決めたのだそうです。

食べる価値あります! 掛川ハヤシライス
掛川ハヤシライスは今、CAFE OF CORNERともう1店舗で食べることができます。そして学校給食でも採用されたそうです。
また、いろんなイベントに出店し、その名を広めようと奮闘中です。

駅前のインタビューでは、その存在を知る人は誰もいませんでした。しかし幾雄さんは「まだまだですね。もっと頑張ります」と前向きです。
掛川ハヤシライスは、地元の食材や懐かしいおさくらごはんなど、魅力いっぱいの新グルメです。ぜひ、一度食べてみてくださいね。

■店名 CAFE OF CORNER
■住所 静岡県掛川市連雀1-1
■営業時間 11:00〜15:00(金・土・日は23:00まで営業)
■定休 火・水
■問合せ 0537-64-6677
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