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静岡・御殿場市に「ヤバイ場所」があると聞いて調査に向かいました。どうヤバイかと言うと、「矢場居」と書いてヤバイなのですが、実は源頼朝にまつわる歴史がある場所だとわかりました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへその場所は車通りが多い交差点
東名高速道路・御殿場JCT近くに、ヤバイ暑さの中歩いて向かいます。夏の御殿場と言えば富士登山。登山者が多すぎてヤバイとか、そういったヤバサでしょうか。
「ヤバイ場所」だとウワサの地点に到着。東名高速道路の高架橋の下にある大きな交差点でした。
車通りが多い交差点ではありますが、特別珍しさはありません。
と、そのとき見つけました! 「矢場居 yabai」と書かれた交差点名標識です。
なんとこちらの交差点の名前こそが矢場居(やばい)なんです。
度々ネット上でも話題になるという、一風変わった交差点。ヤバイです。
地下道を通り道路の反対側へ向かってみると、そこには「矢場居橋」もありました。
名前の由来を調査
「矢」の「場」と書くということは、矢を貯蔵していた場所なのでしょうか。
徒歩圏内にあった歴史がありそうな製茶会社に情報はないかと、向かいました。
御殿場の地で古くからお茶作りをしてきたという勝又製茶です。
勝又製茶は創業約400年。
17代目となる会長の勝又初郎さんは、自身で地元の歴史を調べるほど、この地の歴史に詳しい人です。
勝又製茶・勝又初郎 会長:
1192年に源頼朝がこの地で「富士の巻狩り」をしました。いまで言う総合演習のようなものです。矢場居の「居」は、もともと矢を射るの「射」でした
建久4年、約1カ月にわり現在の御殿場、裾野、富士宮で行われたといわれる富士の巻狩り。軍事訓練の一環として行われた大規模な狩猟と言われています。
これを率いたと言われているのが源頼朝です。
富士の巻狩りの際に、源頼朝が矢を射った場所ということで古くから矢場居と呼ばれていたそうです。
確証を得るべく御殿場市役所へ向かいました。地元の郷土史「富士岡村誌」にその歴史が記されていました。
御殿場市社会教育課 学芸員・森文貴さん:
矢場居の起源として「源頼朝公ノ陳場ヨリ放射セル」とあります。源頼朝が矢を射た場所ということで、矢場居です。ぜひ矢場居の魅力を皆さんに広めてください
ヤバイ交差点は、源頼朝が関係しているヤバイぐらい歴史的な場所でした。
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