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疲れた体を癒して、心がほっこりとする甘い物を食べたい。そんなときにおすすめしたい店が静岡・富士宮市にあります。「あんみつ」と「薬膳」を掛け合わせた、ちょっと変わった和スイーツです。
住宅街にある一軒家
富士宮市田中町にある甘味処「あんみつわたなべ」。 住宅街にある一軒家で、ぱっと見ただけではお店だと気づかないかもしれません。
筆者も車で何度か通りかかりましたが、店だとを知ったのはつい最近。ファミリーマート富士宮田中町店の向かい側にあり、玄関の“のれん”が目印です。
どこか懐かしい落ち着く店内
玄関の引き戸をガラガラと開けると懐かしい雰囲気が漂い、思わず「ただいま」と言ってしまいそう。
テーブル席が全部で4卓(2人掛け2卓、3人掛け1卓、4人掛け1卓)、座敷席が1部屋あります。
店内は日当たりや風通しがよく開放的。交通量の多い道路に面しているのに、騒がしさは感じませんでした。
「あんみつわたなべ」のメニュー
あんみつわたなべのメニューは全部で6品です。
◆あんみつ 780円
◆季節のあんみつ 930円
◆冷やしぜんざい 700円
◆くるみ汁粉(季節限定) 750円
◆薬膳茶 600円
◆一汁一薬膳 800円
席に着くと同時に提供されたのは「ザクロ酢」。 お酢ですがそこまでツンとせず、甘くて飲みやすいです。
今回は「あんみつ」と「季節のあんみつ」をいただきました。
季節のあんみつ
季節のあんみつは、時期によって内容が変わります。4月中旬に取材したときはこちら。
◆ヨモギのあんこ
◆イチゴの白玉
◆桜のゼリー
◆夏ミカンとキウイのコンポート
◆寒天
(練乳付き)
まずは練乳なしで食べてみましょう。「ヨモギのあんこ」は初めてでしたが、ヨモギとあんこの相性がよく、甘すぎません。
「イチゴの白玉」は水や砂糖を入れず、フレッシュなイチゴだけで作っているそうです。色は薄めですが、しっかりとイチゴの甘酸っぱさが感じられ、つぶつぶ感も楽しめました。
「桜のゼリー」は桜の花びらが入っており、見た目もかわいくさっぱりとしています。
夏ミカンとキウイはあえてコンポートにして火を通すことで、胃が疲れないように工夫しているそうです。
また、子供から年配の方までおいしく食べられるよう、寒天の硬さにもこだわっているそうです。
一通り味わった後に全体に練乳をかけてみると、甘味が足されて全体を調和してくれました。
あんみつ
あんみつは、あんこの量を季節のあんみつよりも多くしているそうです。あんこをたくさん食べたい方におすすめです。
◆つぶあん
◆京生麩(なまふ)
◆白玉
◆あんず
◆黒豆
◆クコの実
◆寒天
「あんみつ」も具材がたっぷり、黒蜜をかけていただきます。 「京生麩」を初めて食べましたが、モチモチ食感が面白い。京都から取り寄せているそうです。
また店主いわく、あんみつに絶対欠かせないのが「あんず」。納得した味のあんずを東京・上野まで買い付けに行っているそうです。
一汁一薬膳
食事メニューは「一汁一薬膳」のみ。酵素玄米、汁物、30年もののぬか床で漬けた漬物、小鉢。プラス100円で麹納豆もつけられます。
見るからに体が喜びそうなメニュー。1日に提供できる数が限られているので、予約をおすすめします。
「国際薬膳師」の店主
こうした体に良さそうなメニュー全ては、「国際薬膳師」の資格を持っている店主の堀井富代さんの手作りです。
あんみつ好きで各地を食べ歩いたという堀井さん。好きが高じて定年後に「あんみつ屋」をオープンしました。
その準備のため、料理学校を探していたときに目に留まったのが薬膳の料理学校でした。その後、国際薬膳師の資格も取得し、薬膳を取り入れたあんみつを考案したそうです。
そのこだわりは器にも。「季節のあんみつ」は、時期により変わる食材が目立つように白い器。「あんみつ」には黄土色の器を作家さんに作ってもらったそうです。
スプーンもオーダーメイドで、口当たりのいいなめらかな形に。口の中が冷えないよう木を使う細かな配慮がされています。
お腹も心も満たされるお店
店主がこだわって丁寧に作ったあんみつで、お腹も心も大満足。
スイーツを食べているのに罪悪感がなく、むしろ自分を労ってあげているような幸せな時間が過ごせました。
少し体の力を抜きたい方は、あんみつを食べながらひと息ついてみてはいかがでしょうか。
■店名 あんみつわたなべ
■住所 静岡県富士宮市田中町273
■営業時間 11:00~17:00
■営業日 土・日・月
■連絡先 090-1566-4845
駐車場の入り方
駐車場の入り口は2つあり、ひとつは店舗横です。ただし道が狭いため、もうひとつの入り口から入るのがおすすめです。
まずは「あんみつわたなべ」の一番近い信号機「田中町南」を北に直進。 最初の角を左に曲がります。
黄色いコーンが見えてくるので、左に曲がりましょう。直進すると駐車場です。
車は5台程度停めることが可能です。
取材/KYON