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男の子版の「ひなのつるし飾り」が静岡・伊豆の国市の旅館で公開されています。その数、圧巻の3000個。桃太郎やイヌ、サル、キジ。かしわ餅にショウブの花など、デザインも男の子ならではです。
天井から圧巻の3000個
そのつるし飾りが見られるのは伊豆の国市の伊豆長岡温泉、おおとり荘です。
入り口を入ると、吹き抜けのロビーから垂れ下がった、50組3000個のつるし飾りが出迎えてくれます。
ひなのつるし飾りは、はぎれで作った人形を糸で結び、ひな壇のまわりにつるして、女の子の無病息災を願った飾りです。
男の子版は長寿の象徴ツルやカメなど、女の子の飾りと同じものもありますが、男の子ならではの飾りが面白い!
こいのぼりや、かぶと、かしわ餅、ショウブの花といった端午の節句の定番の飾りが、まずは目に入ります。
そして、桃から顔を出しているのは桃太郎。かぶとをかぶった金太郎もいます。
それぞれのお供、イヌ・サル・キジと、クマ・おのもあるので、じっくり探してみてください。
地元の女性たちが作りました
このつるし飾りを作ったのは地元の女性団体「大仁女性の会」と「天城しゃくなげの会」のメンバーです。
つるし飾りと言えば伊豆稲取が有名ですが、なぜ伊豆長岡で作られるようになったのでしょうか。
大仁女性の会・渡辺まさこさん:
婦人会の会長をやっていた約20年前、何か新しいことを始めようと考えたんです。稲取の婦人会の方々に教えてもらったのですが、なかなか上手くできない。どうしても作りたかったので、稲取の方にいるおばに頼んで習いに行きました
1~2年かけて女の子の飾りを完成させ、続いて男の子の飾りにとりかかり、これだけの数に。
うわさを聞いて、人形作りにと古い着物を寄付してくれた人もいました。
温泉まんじゅうを食べながら鑑賞
おおとり荘は3年前から毎年この時期に、五月人形とあわせてつるし飾りを展示していて、宿泊客でなくても無料で見学することができます。
うれしいことに、お茶と伊豆長岡名物の柳月の「ながおか饅頭」付き。
期間は5月31日までの、正午から午後3時です。※温泉まんじゅうとお茶のサービスは5月7日まで。
とろっとしたお湯と狩野川・富士山の眺め
狩野川沿いにあるおおとり荘。大きなヒノキの漆塗りの浴槽が自慢で、伊豆石の大浴場と男女入れ替わりです。
お湯はとろっとした感覚で、お肌がぬるぬるとするアルカリ性単純温泉。長岡温泉と古奈温泉から約60℃の温泉が供給されています。
スイートルームのお風呂は源泉掛け流しで、窓からは狩野川と富士山が見えます。
2023年のGWは、まだ予約が可能な日もあるそうなので、泊まってたっぷりつるし飾りを眺めることもできます。
1つとして同じものがない3000個の手作りの飾り。女の子の飾りに負けない華やかさがありました。