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静岡・袋井市の寺「可睡斎(かすいさい)」は巨大ひな壇で有名ですが、展示されているのは家庭での役目を終え供養に出された人形たちです。お寺が人形たちに、とってもすてきな第二の人生を作っていました。
約3000体を展示 ひなまつり
舞台は静岡県の西部に位置する袋井市です。 東名高速道路、袋井ICから車で約5分。徳川家康ゆかりのお寺「秋葉総本殿 可睡斎」へ。
可睡斎は人形供養が有名なことから、ひな祭りの時期にはさまざまなひな人形が展示されています。
その数、約3000体。以前は家庭で飾られていた人形です。
可睡斎・篠田幸潤さん:
全てご供養に持ち込まれた人形です。本当にきれいなものが、いっぱいあるので、もう一度見ていただこうという趣旨です
華やかできれいな衣装着(いしょうぎ)人形のほかにも、丸みがかわいらしい木目込み(きめこみ)人形もたくさんあります。
なかには昭和初期まで主流だったといわれる、貴重な御殿飾りなどがあり、時代の移り変わりを感じることができます。
お姫様がお坊様に変身
さらに、毎年テーマを変えた展示もしています。2024年のテーマは「いにしえの源氏物語」。美しい姫がお月見をしているシーンを再現しました。
実は月が描かれた屏風と人形はもともとセットではありませんでした。供養に出されたものを、お寺が何かに使おうと大切にとっておいたのを、有効活用しています。
テーマに合わせてリメイクしたひな人形は可睡斎ならではです。
なかには大胆な面白いリメイクもあります。
可睡斎・篠田幸潤さん:
お坊様の格好をしている人形は、もとはおひな様だったんですが、頭の毛をそらせてもらって衣とお袈裟(けさ)を裁縫で作って、ご祈祷しているところを再現したオリジナルです
ひな人形を作り変えてしまう、まさに可睡斎オリジナルですね。
約1200体のひな壇は圧巻
そして最大のみどころは巨大なひな壇。32段に1200体以上のおひな様が並ぶ、可睡斎のメインのひな壇です。
その高さは天井についてしまいそうな程。
可睡斎・篠田幸潤さん:
全部ご供養で持ち込まれたおひな様です。ということはお子様も大きく成長されたということでしょう。成長に感謝し、ものの大切さに感謝し、もう1度みなさんに見て欲しいと思います
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外階段にもひな人形が飾られたり、「まちひなマルシェ」も土日を中心に開かれます。「可睡斎 ひなまつり」は3月末まで開催されています。
■スポット名 秋葉総本殿 可睡斎
■住所 静岡県袋井市久能2915-1
■拝観時間 8:00~16:30
■拝観料 700円
■問合せ 0538-42-2121
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