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【富士・菓亭わかつき】一粒入魂! 小豆のスペシャリストが作る天下一品の和菓子

静岡・富士市の和菓子と言ったらここ、あんこの店「菓亭わかつき」。看板メニューである団子やどら焼きにたっぷりとのっているあんこには、小豆1粒1粒まで徹底したこだわりがありました。

いつも通る表通りから1本裏へ入れば、そこはまるで別世界。静岡県民必見の裏スポットを巡る「しずおか裏表さんぽ」。今回は、富士市役所やロゼシアター前を東西に横断する青葉通りをお散歩します。

豆炊職人が作る和菓子

訪れたのはメイン通りからそれてすぐにある、昭和3年創業のあんこの店「菓亭わかつき」。

どら焼きや団子を目の前で作ってくれるため、いつもお客さんで賑わっている人気店です。

創業当初からある看板メニューの1つが「だんご(あんこ 1本160円)」。

団子の上にはたっぷりのあんこが、ぜいたくにのっています。

あんこはトロっととろけて、しっかりとした甘さです。たっぷりあるあんこのおかげで、口の中が甘味でいっぱいに。

この味を求めて開店を待つお客さんもいるそうです。

団子だけでなく、「どら焼き(200円)」も人気商品の1つ。つぶあんの皮がわからないほどの、とろけるあんこの食感が特徴です。

あんこのこだわりを、小豆を炊くスペシャリストである自称・豆炊職人の若月(わかつき)正章(まさあき)さんに聞きました。あんこを作り続けて40年以上の職人です。

豆炊職人・若月正章(まさあき)さん:
高温障害がある不作の年は豆の皮が硬くなりますが、硬くならないように炊くのが豆炊職人の腕の見せ所です

小豆の状態からベストな炊き方を見極め、最大限のおいしさを引き出すのが“豆炊職人”です。

あんこ作りの裏側に潜入

一体どのようにあんこは作られるのか、小豆を炊いているところを見学させてもらいました。

煮上がった小豆に砂糖を加え、味を染み込ませる行程が「含ませ作業」です。

含ませ作業は、小豆の良し悪しが1番分かりやすい状態。

小豆には食感がいい大きめの粒と、うま味の凝縮した小さめの粒があり、この2つをムラなく炊き上げることで風味や香りなど、バランスが良いあんこになります。

おいしいあんこを作るポイント

あんこのおいしさを左右する豆炊きですが、ポイントとなるのは「渋切り」です。

渋切りとは炊いた小豆から出るうま味と渋み(アク)を見極め、渋みのみを捨てる作業です。

加減は商品によって異なり、どら焼きのあんこは香りが強めであるのに対し、だんごのあんこは甘みが強めになっています。

1つ1つの和菓子に合わせて小豆の炊き方や砂糖などの材料を変えてあんこを作っている「わかつき」。

豆の些細な変化を見逃さない、豆炊職人だから成せる技です。

豆炊職人・若月さん:
1粒でも硬いものがあるとまずいと思われてしまいます。看板にある「一粒入魂」の通り、1粒1粒の煮損じがないよう、魂を込めて炊いています

和菓子店では珍しいアイスも

「わかつき」には団子やどら焼きだけでなく、極上のあんこで作る裏の定番メニューも存在します。

それは「手づくりあずきキャンデー(1本150円)」。和菓子屋さんでは珍しいアイスで、夏では1日約1000本売れるそうです。

皮ではなく1粒の小豆が上から下までたっぷりと入っていて、冷たくても小豆の風味を感じるように作られているのがポイント。

アイスというより、冷たいあんこを食べている感覚です。

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一粒入魂で作る天下一品の和菓子、ぜひお試しあれ!

■店名 菓亭わかつき
■住所 静岡県富士市本市場22-2
■営業時間 9:00~商品がなくなり次第終了
■定休日 月 第2・4・5の火

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