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ついに日本でも?ライドシェアの行方
岸田総理:
地域交通の担い手不足や移動の足の不足といった深刻な社会問題に対応しつつ、ライドシェアの課題に取り組んでいく
一般のドライバーが自家用車で客を運ぶライドシェア。日本ではいわゆる「白タク」と呼ばれ法律で認められていないものの、政府が導入に向けて検討を始めた。
街の人は…
男性:
ウーバーイーツのように空いている時間に副業のような形で出来るのはすごくメリットがあると思う
女性:
しっかりと道順などを説明してもらえれば、そちらの方が安心できるし、安心して任せられる
ライドシェアが浸透するタイを取材
アメリカや中国といった多くの国々ではすでに普及していて、タイでも日常生活に欠かせない存在となっている。
最も使われているサービスは「Grab」という配車サービスアプリだ。
2013年からサービスを開始した「Grab」は東南アジア8カ国で利用可能で、10カ国語に対応。日本語での予約も出来る。
運転手には、21歳以上で1年以上の運転経験があること、10年以上経過していない車を所有していることなど、7つの条件を満たせば誰でも登録可能。
この日、乗車したドライバーはライドシェアを本業として1日14時間ほど働いている。
ライドシェアの運転手:
ガソリン代等、諸々を差し引くと1日約1000バーツ(=日本円で約4100円)の利益だね
他にも空いた時間を利用しながら副業として行っているドライバーも多い。アプリ上では位置情報やドライ―バーの情報なども管理されており、事故や犯罪の抑止につながっているという。
タイに住む日本人の多くも肯定的な意見だった。
女性:
夜遅い時とかは、レディース(専用)というのが選べたりするので、それを選んだりとか。値段もわかっているから安心
男性:
普通にタクシーよりも白タクの方がいい車が来るし、自分の車だからキレイにしてるのでタクシーよりもいいことの方が多い、タイでは
日本はタクシー業界の反発根強く
一方で静岡県タクシー協会は「安全管理が不十分」としてライドシェアの導入に反対している。
静岡県タクシー協会・村上雅則 専務理事:
安全で安心して利用してもらえるということが一番の課題で、それを常に心がけてやっている。そういう意味からすると、ちょっと信頼できないようなものはやはり認めたくない。気軽に始められるということでライドシェアにいかれてしまうと、2種免許を取得してタクシードライバーになろうという人たちが減ってしまうのではないかということも懸念される。
また、タクシードライバーも不安を感じている。
静岡県内のタクシードライバー:
運転手の立場からすると(ライドシェアの)台数が増えれば増えるほど、売り上げが少しずつ減るのかなと思う
ただ、タイでは「Grab」にタクシーも登録できるため、多くのタクシードライバーが「Grab」を経由した仕事を得ている。
取材班が乗車したタクシーのドライバーは「Grab」に登録してからあてもなく走り続けたり、駅前やデパートで長時間待ち続けたりすることが少なくなったという。
タイのタクシートライバー:
自分がどこにいても、仕事が入れば「Grab」が知らせてくれる。「Grab」のようなアプリがあれば収入アップにつながる
ライドシェアは車だけでなく…
また、サービスは様々な形態へと広がっていて、タイでは車だけでなく、バイクのライドシェアも人気だ。
タイの首都・バンコクは渋滞の酷さが“有名”だが、バイクは小回りが利くため渋滞もなんのその。車と車の間を抜けていく。
4キロ離れた目的地まで乗用車だと40分かかるところ、所要時間は半分の20分。料金も乗用車の半分以下の250円。バイクならではの“速さ”と“安さ”が売りとなっている。
さらにペットとの乗車が可能なサービスなど、ライドシェアが浸透し様々なサービスが利用できるタイ。すでに生活になくてはならない存在となっている。
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