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富士市には約800基の古墳が残っていると言われ、悠久のロマンを現代に伝えています。
倭王権との深い結びつき 千人塚古墳
富士市神谷にある市指定の史跡「千人塚古墳」。

須津川東側の緩斜面には直径 約21メートルの円墳があり、7世紀中頃(飛鳥時代)に築造された首長の墓とされています。
石室内からは装身具や武器、工具、馬具、土器など多様な遺物が出土し、中でも馬具や装身具などに付けたとみられる金銅製の飾金具は、飛鳥時代の仏像の装飾と共通するデザインを取り入れた珍しいもの。
このため、飛鳥宮の倭王権との深い結びつきが感じられると言います。
富士市埋蔵文化財調査室の佐藤祐樹さんがオススメする「千人塚古墳」の見どころの1つが「横穴式石室」。

奥行きは11.5メートルあり、幅2.05メートル、高さ2.35メートルと静岡県東部地域にある古墳では最大規模の石室です。

通常、入り口は施錠されていますが、特別に中を案内してもらうと、床面は地元の有志によって河原石を敷き詰めて復元された状態になっているものの、壁面や天井の1つ1つの石は飛鳥時代に築造された当時のまま。

奥壁には字が刻まれていて、そこには富士山に関係する神様の名前が…。

これは江戸時代に彫られたもので、石室の中で富士山信仰の修業をしていた証と考えられています。
完成当時は“石のピラミッド” 浅間古墳
一方、千人塚古墳から歩いて15分ほどの場所にあるのが国指定の史跡「浅間古墳」(富士市増川)。
愛鷹南麓の丘陵に位置し、全長90.8メートルと東海地方最大級の前方後方墳です。
4世紀半ばから後半にかけて築造された「スルガノクニの王」の墓と考えられていて、近づくと現在は山のようにしか見えませんが、実は全体が古墳になっています。

設置された階段を上ると神社があり、王が眠るのはその地中。
令和元年度に地中レーダー探査をしたところ、その地中に竪穴式石室が存在することが判明し、今年度からは発掘調査が始まりました。

前方部の斜面には古墳の存在を知らしめるため「葺石」と呼ばれる石が敷き詰められていて、完成した当時は“石のピラミッド”のように見えたと推察されています。

1400年前の輝きがよみがえった日本初の発見
また、「富士山かぐや姫ミュージアム」(富士市伝法)で特別に見せてもらったのが金色に輝く帯金具(現在は非公開)。

今から1400年ほど前に作られた百済由来のもので、日本国内では初めて出土しました。

表面には鳳凰や鬼神といった文様が刻まれていて、当時の一線級の工芸技術には思わず息をのんでしまいます。

富士市内には現在も約800基の古墳があると言われていて、悠久のロマンを感じに、様々なスポットを訪れてみてはいかがでしょうか。
