諏訪原城の空堀、三日月堀、東斜面の断崖
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【島田・諏訪原城跡】金谷駅から歩いて行ける“鉄壁の山城” 武田氏の知恵が詰まった絶景の史跡へ

静岡・島田市、金谷駅から歩いて行ける場所に、難攻不落と言われる山城跡があります。国指定史跡・諏訪原城跡です。石畳の古道を歩きながら、戦国時代の築城の知恵に迫りました。

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金谷駅から歩いて行ける山城

島田市にある金谷駅から歩いて行ける場所にある“鉄壁の山城”。それが「諏訪原城」です。

金谷駅からスタート

地元の人に聞くと、みなさん城のことをよく知っている様子でした。

地元の人:
わかります、地元ですので。東側は断崖ですので攻めてこられない

にむらあつとリポーター

現在は「お堀を見るところで、城はない」との情報も。にむらあつとリポーターが、さっそく山城跡に向かいます。

“すべらない石畳”が城跡への近道

お城への一番の近道は、いにしえの面影を今に伝える石畳の道です。道中、勾配が増してくると足元に石畳が現れました。

城跡への近道となる「 金谷坂石畳」

石畳は江戸時代に作られたもので、金谷坂石畳と呼ばれているそうです。坂道を旅人たちが歩きやすいように石が敷き並べてありました。

当時の石畳が残っていたのはわずか30mですが、1991年に町民の声をうけ復元されました。

にむらリポーターは革靴で来てしまいましたが、歩きやすい靴で訪れることを強くおすすめします。

石畳の道
革靴では歩きにくいのでご注意を

石畳の途中には「すべらず地蔵尊」があります。全国的にも珍しい双子地蔵で、木の格子の間からお顔を見ることができます。

ここの石畳は滑らないという特徴から、受験や商売などの願いが叶うといわれており、思わず手を合わせたくなるスポットです。

すべらず地蔵尊に手を合わせるにむらリポーター

戦いの城「諏訪原城」とは

金谷駅から徒歩30分。一旦車道に出ると「諏訪原城跡」という標識が現れました。

そこに待っていてくれたのは、島田市博物館課の萩原佳保里さんです。

諏訪原城跡の標識を見つけたにむらリポーター

諏訪原城跡を案内してくれるということで、萩原さんについて行くにむらリポーターですが、茶畑を歩いているだけで、城は一向に見えません。

島田市博物館課・萩原佳保里さん:
いえいえ、全部見渡す限りが諏訪原城跡です。建物はないんです。諏訪原城は戦いのお城、牧之原台地に造られた山城です

諏訪原城跡を歩く島田市博物館課の萩原さんとにむらリポーター

諏訪原城は、武田勝頼が家臣の馬場信春に命じて1573年に築城した山城です。武田と徳川が激戦を繰り広げた高天神城(掛川市)攻略の陣城としての役割を担ったとされています。

いわゆる天守閣のような建物はなく、「戦いのためのお城」です。

島田市博物館課・萩原佳保里さん

国の史跡に指定されていて、続日本100名城にも認定された戦国時代の山城「諏訪原城」。甲斐武田氏の優れた築城術が今もなお残されているので、見ていきましょう。

水のない「空堀」で敵を阻む

城内に入ると、谷になった場所が目に入ります。これが「堀」です。一般的にイメージされる堀は水が入った「水堀」ですが、ここには水が入っていません。

空堀の底まで降りたにむらリポーター

島田市博物館課・萩原さん:
イメージする堀は水が入った水堀だと思いますが、ここは水が入っていないので空の堀と書いて「空堀(空堀)」と言います

お堀の底に降りてみると、まるで壁に囲まれているようです。

さらに、当時はこの空堀がさらに2mほど深かったといいます。今でも十分に迫力がありますが、当時の姿を想像すると、敵がここで「もう上がれない」と諦めるのも当然です。

壁のように立ちはだかる空堀

武田氏の特徴「丸馬出」

空堀を抜けると、ぱっと視界が開けます。諏訪原城の最大の特徴とも言える「丸馬出(まるうまだし)」と呼ばれる場所です。

堀の形をよく見ると、三日月のような形をしていることから「三日月堀」とも呼ばれています。

三日月堀の跡

島田市博物館課・萩原さん:
三日月堀は武田氏のお城の特徴ですが、なるべく戦いのラインを多めに取り、視線を180度確保できます

攻めてくる敵に対して死角がなくなる、合理的な設計です。

丸馬出は、敵の攻撃から虎口(城や曲輪の出入り口)を守り、味方が出陣する場合の攻撃の拠点にもなる重要な場所です。

復元された薬医門の秘密

丸馬出には、発掘調査の成果をもとに復元された城門(薬医門)があります。調査は2009年から7年間も行われたそうです。

復元された薬医門

一見すると普通の扉に見えますが、真ん中に隙間が開いているのが特徴です。

島田市博物館課・萩原さん:
敵が攻めてきたときに、敵にやりを差し込まれても門を閉めることができます。そうすると曲輪を守れるんですね

やりを突き出されて邪魔されても素早く門を閉めることができる、細部にまで戦いへの備えが凝らされていることが分かります。

扉の間が空いていてやりで妨害されても閉めることができる

大井川と断崖絶壁が守る“鉄壁”の地形

城跡の奥に進むと、突如として眼前に断崖絶壁が現れます。見下ろすと大井川が流れ、その絶景に思わず息をのみます。

諏訪原城が「鉄壁」と呼ばれる理由が、まさにここにあります。

遠くに大井川を眺める東斜面

島田市博物館課・萩原さん:
大井川は当時もっとお城に近いところを流れていました。ですので大井川とこの断崖絶壁の地形によって守られたお城です

城の中枢部があった本曲輪の東側は断崖になっており、自然の地形に守られて近づくことができませんでした。

本曲輪の裏にある断崖

空堀や三日月堀といった人工的な仕掛けに加え、大自然の地形そのものを最大限に生かした守りの城であることが、現地に立つとひしひしと伝わってきます。

諏訪原城ビジターセンターで全容をつかむ

城跡の近くには「諏訪原城ビジターセンター」があり、城郭のジオラマや地図・解説パネルが展示されています。

諏訪原城ビジターセンター

城跡を歩く前後に立ち寄ることで、城全体の構造をより深く理解することができます。

ビジターセンターでは城の歴史や出土品の展示の他、タオルや御城印といったオリジナルグッズも販売しています。

石畳の古道を歩き、空堀をのぞき込み、断崖から大井川を眺める。諏訪原城跡は、戦国時代の知恵を感じることができる城跡でした。

■施設名 諏訪原城跡
■住所 静岡県島田市菊川1174
■営業時間 ビジターセンター 10:00~16:00
■定休  ビジターセンター 月
■入館料 無料
■問合せ 0547-32-1350(島田市観光文化部博物館課文化財係)

諏訪原城跡にある茶畑のお茶で一服

城跡の見学をしたら、お茶で一服してはいかがでしょうか。

諏訪原城の跡地にはなんと茶畑も広がっています。地元の生産者によると、2026年の出来は上々。

諏訪原城跡にある茶園

お茶のすわはら園・鈴木進代表:
お茶の葉の色を見ると、いつもより色が濃くて今年はいいのではないかと思います。

「お茶のすわはら園」は自園自製100%で、牧之原台地では珍しい黄金色の浅蒸し茶を製造しています。

茶刈りシーズンの午後は工場見学や新茶の試飲をすることができます。

お茶のすわはら園の浅蒸茶

製茶工場で試飲させてもらったお茶は、優しい色合いで、飲んだ後からじわりと口の中に甘みが広がりました。

戦国の城跡にある茶園。歴史ロマンを感じながら一息つけるスポットでした。

■店名 お茶のすわはら園
■住所 静岡県島田市菊川1172-1
■問合せ 0547-46-1014

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