裁判をやり直す再審法の改正案が7月17日本会議で可決され、成立しました。戦後初となる再審制度の見直し。ただ、きっかけを作った袴田ひで子さんは「がっかりした」と落胆しています。
16日開かれた参議院の法務委員会。
自民党の事前審査や衆議院で修正が重ねられてきた再審法改正についての政府案が議論されていましたが…
立憲民主党・泉房穂 参院議員:
(袴田巌さん含め)3つの事件で3人の人生、家族も含めて奪ってる。誰が奪ったんですか。捜査機関が奪った面が大変強いわけじゃないですか?そこに反省はないんですか?
国民民主党・小林さやか 参院議員:
検察官は証拠の出し惜しみをしませんか?どうか後退しないということを明確に言い切ってもらえないでしょうか?
野党側からは政府案への批判が続出。
捜査機関が持つ証拠を再審を求める裁判などで、どこまで開示するのか?
野党が求めてきたのは、全面的な開示を含めたより幅広い範囲での開示。
しかし政府は拒み続けてきました。
委員会には高市総理も出席し、政府案に理解を求めます。
高市早苗 総理:
私自身も非常に強い思いを持って、再審制度の見直しに取り組んできた
立憲民主党・打越さく良 参院議員:
さらなる修正が必要だと、その決意を言ってもらえないでしょうか?
高市早苗 総理:
法律案の修正については、国会において判断されるべき事項。総理大臣としてはお答えを差し控えます。ただ、さまざまな意見はあるけれども本法律案は間違いなく、再審制度を大きく前進させるもの
高市総理の“お願い”が叶ったわけではありませんが…
国会の会期末が迫るなかで、与野党ともに他の重要法案の調整に力を注がざるを得ず、参議院でのさらなる修正の機運は上がりませんでした。
そして…17日本会議。
参議院議長:
投票の結果を報告します。投票総数242、賛成138、反対104。よって本案は可決されました
改正案は与党などの賛成多数で可決、成立しました。
裁判のやり直しが決定してから無罪確定までに長い時間がかかる要因となっていた、検察による抗告が原則禁止となるなど一定の成果を得た一方、証拠開示のルールはほとんど前進しませんでした。
この結果に袴田ひで子さんは…
袴田ひで子さん:
法務省はやっているって言うけど、私たちの方を向いてやっていない。5年後にまた改正があるので、それに期待するしかありません。とにかく再審法改正、もう少しまともな改正をしてもらえると思ったが、がっかりでございます
今後、再審制度は5年ごとにあり方について検討を行う予定で、ひで子さんたちはさらなる改正を求めます。
