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【清水区・餃子の翁亭】70歳過ぎて始めた「じぃじの餃子」 “レシピない味”父から娘へ

長く料理店に勤めてきた男性が、70歳を過ぎてから始めたのが、静岡市清水区にある「餃子の翁亭」です。「じぃじの餃子」の名前で親しまれる味は娘へと受け継がれていきます。

孫が命名「じいじの餃子」

今回は番組宛てに届いたメールから、気になった取材依頼に応える特別企画です。

さっそく依頼主の元へ。メールをくれた吉本有紀さんから事情を聞きました。

左)にむらあつとリポーター 右)メールをくれた吉本有紀さん

餃子の翁亭・吉本有紀さん:
私の父が70歳を過ぎてからお店を始めたので、ぜひ紹介してもらえたらと思いました。餃子のテイクアウトの店です。以前は父と母でやっていたんですが、お父さんに病気が見つかってしまったので、私も手伝いに戻ってきました

病気を患ってしまったものの、今なお現役で店に立つお父さんを応援に来て欲しい。   

そんな依頼に応えて訪ねたのは、静岡市清水区にある清水飯田小からほど近い中華のテイクアウト店。自宅の一角を改装し構える小さなお店「餃子の翁亭」です。

にむらあつとリポーター:
アットホーム感が最高ですね。「じいじの餃子」というのがまたいいじゃないですか。

餃子の翁亭・吉本有紀さん:
最初は「餃子」という名前だけで販売していたんですが、私の子供たちが「じぃじの餃子」と名付けてくれました

店主を務めるのが吉本さんのお父さん、「じぃじ」こと光則さん。

料理人として50年! その経験が生み出した「こだわり餃子」が評判を呼んでいます。

「じぃじ」こと 父・八尾村光則さん:
もうすぐ73歳になります。お店を始めたのが70歳。その前には中華のお店に働きに出ていたから、だいぶ遅いスタートです

「お客さんも作っている人間の姿が見えれば安心」と話す光則さん。

「顔が見える仕事がしたい」と厨房に籠るのではなく、お客さんと顔を合せ商売していくことに。翁亭はそんな思いで3年前にはじめたお店です。

じぃじの餃子 (6個450円)

突然の休業

しかし、始めて1年を過ぎた頃、料理人としての終わりを感じる出来事が起こります。

「じぃじ」こと 父・光則さん:
病院に行ったらもう3日後に入院しろと言われ、約1年療養しお店も休業しました。待っていてくれたお客さんがかなりいたので、復帰して良かったと思います

じぃじの餃子は6個入り450円。注文を受けてから焼き上げる自慢のギョーザです。

「あとは娘に私の味を引き継いでもらえたら」と話す光則さん。娘は父の隣で修行に励んでいます。

娘・吉本有紀さん:
教えてもらっているんですが、なにせ昔の人間なのでレシピがなくて、味で覚えなくてはならないんです。自分で作ってもこの味ができないので、何が違うんだろうと思います

レシピは光則さんの頭の中にあるだけ。他にはない「じぃじの味」が人気のヒミツです。

まず1個目はしょうゆやタレは付けず、そのまま食べてみてほしいと話す光則さん。ザク切りキャベツなど、食感がある“あん”がこだわりです。       

にむらリポーター:
皮ももちもちで、どことなしか家庭的で懐かしい味わいです               

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特別なものは入れてないのに、特別な味がする。じぃじの味を引き継ぐべく吉本さんは日々、お父さんに寄り添い学んでいます。

■店舗名 餃子の翁亭
■住所 静岡市清水区下野東10-7
■営業時間 10:00~13:00 16:00~18:30
■定休 日・月 ※他不定休あり
■問合せ070-1615-0742 

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