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変化の激しいAI時代に突入する中、子供たちに本当に必要な力とは何か?
元陸上選手で東京大学教授の為末大さんは、自身の子育て経験をもとに「おもしろがる力」「魅力的であること」「仲良くなれること」の3つを挙げます。
テレビ静岡で10月18日に放送されたテレビ寺子屋では、為末大さんがAI時代を生きる子供たちに必要な3つの力について、小学6年生の息子との日常を交えながら語りました。
好奇心が問いを生む=おもしろがる力
今、世の中は変化の激しいAI時代に突入し、様々な分野で便利になった半面、自分で考えるという行為をやめてしまう人も出てきているという心配な面もあります。
私には小学校6年生の息子がいますが、そういったAI時代を生きる子供たちにとって、私が必要だと思う3つの力についてお話したいと思います。

まず1つ目は「おもしろがる力」。自分が何に興味を持ち、追求するかによってAIの反応は変わってきます。知りたいことがないとAIに質問もできないので、好奇心が今までよりもっと大事になります。
「おもしろがる力」を育むために私が家庭で意識しているのは、「なんでだろう?」を多用すること。
例えば、不思議な地名があったら「なんでこういう地名なんだろう?」と言ってみる。そうすると息子はすぐには調べず、まず自分で仮説を立てて話してくれます。疑問に思うのは大切なことです。「なんでだろう?」を、まず親の自分が口に出すようにしています。
弱さも含めて受け入れることが「魅力」に変わる
2つ目は「魅力的であること」。
「魅力的になる」ということは「人気者になりましょう」ということではありません。自分の弱い部分も長所も含めて丸ごと自分として受け入れられると、それが魅力へと変わっていく。どうやって受け入れていくかは自分との戦いでもありますが、大切なことだと思います。
子供の魅力的な部分を見つけてあげるのは親の役割の1つかもしれません。本人が嫌だと思っているところであっても、「これも自分だ」と肯定的に捉えられるような言葉を伝えられたらいいと思います。
【為末大さんが語る体育の本質と可能性】
「仲良くなれること」は人間同士の関わりでしか育めない
最後は「仲良くなれること」。
AIとの対話は、自分の考えを否定されないし、すぐに褒めてくれます。AIとだけ話していると、肯定され続けることで自分の考え方の偏りが強くなっていき、違う考えを許せなくなる傾向があるのではと感じました。
世の中には違う考え方の人がいるわけですから、その中で上手くやっていく練習が必要です。この練習は人間同士の関わり合いでしか経験できないことで、子供のうちから経験することが大切です。ちょっと面倒くさいなと思うおじさんと話すのも大事だし、合わないと思うクラスメイトと行動するのも必要なことなんです。

この3つの力は、子供に限らず、人間が生きていく上で必要な力だと思います。人間にとって大事なことは常にシンプルで、昔から変わらないということがAIの登場でより明白になったと感じています。
3つの力を意識しながら、親自身も人生を楽しみ、子育てを楽しんでいただきたいと思います。
≪講師プロフィール≫
為末大:1978年生まれ。世界陸上の男子400メートルハードルで銅メダルを2度獲得。五輪に3度出場。スポーツと社会貢献に尽力し、2026年4月からは東京大学先端科学技術研究センター教授に就任。
※この記事は10月18日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。
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