花まる学習会代表・高濱正伸さん
教育

思春期の子供に親ができること 声かけより大切な「考え方の切り替え」【テレビ寺子屋】

高校生になったとたん言うことを聞かなくなった、どう声をかければいいか—

そんな悩みを持つ親に向け、花まる学習会代表の高濱正伸さんが思春期の子供との向き合い方を語りました。

テレビ静岡で9月6日に放送されたテレビ寺子屋では、花まる学習会代表の高濱正伸さんが思春期を迎えた子供に親ができることについて、具体的なエピソードを交えながら語りました。

大切なのは親が考え方を変えること

子供は思春期に入ると自立するためのエネルギーが沸き起こって、体や思考、そして「親の見え方」がガラリと変化します。

「高校生になったら言う事を聞かなくなった。どう声をかければいいでしょうか?」という質問が来ますが、思春期に一番大事なのは声のかけ方ではなく、まず「親側が考え方を切り替える」ことです。

250年前にジャン=ジャック・ルソーが言っています。「子供の自立を考えた時に、過保護や過干渉はもっとも残忍な行為だ」と。

子供に対して「自分がやってあげなきゃ、言ってあげなきゃ」という考えを捨てましょう。

「人生の師匠」との出会いが子供を動かす

では、思春期の子供に対して、親にできることはなんでしょうか?

この時期は、親以外の「人生の師匠」が子供にとって重要なキーマンになります。ぜひ、「師匠」となる人と出会うきっかけを作ってあげてほしいと思います。

一番わかりやすいのは部活の指導者や先輩です。私自身も高校時代に野球部だったおかげで今の自分があると思っています。とても厳しかったけれど、叱られたこともすべて含めて充実していました。

花まる学習会代表・高濱正伸さん
花まる学習会代表・高濱正伸さん(右)

思春期の出会いは、子供の一生を左右することもあるくらい心を動かすものです。本人の前向きな行動につながるよう、素敵な人との出会いや体験に向け背中を押してあげてください。山村留学、海外留学、講演会などに参加するのもいいですね。

また、思春期の子供は親の本音を敏感に感じ取っている時期でもあります。この時期に本音で話せる習慣がついていると、長期的に良い関係を築きやすくなります。

参考に「母と娘」「父と息子」の関わり方についてお伝えします。

まず母親は娘のことを新人OLが入社してきたと思って、女性の先輩として大人の関係を作ってみてください。「あなた、もう大人なんだよね。これからは大人の女性同士として話をしよう」ときちんと伝えるのも良いと思います。これまで歩んできた人生を、母娘二人だけの秘密として教えてあげることも距離を縮めるのにとても有効です。

父親へのお勧めは息子と2人で旅行をすること。旅行が難しければ、近距離のドライブなどでも構いません。目的を持って同じ時間、同じ経験を共にすることが大切です。男同士ですから、旅先での口数は多くないかもしれませんが、帰宅後の会話がスムーズになる傾向があるようです。

過干渉せずに成長を見守る

おたまじゃくしがカエルになった時、教えてもらいたいのは「陸地でのジャンプの仕方」であって、親が今までのように「水中を泳ぎなさい」と言っても時期が違う。子供扱いしたり、干渉したりし過ぎず、そっと成長を見守ってほしいと思います。

子供が急に手から離れてしまって寂しく感じるかもしれませんが、今まで子供に使っていた意識や時間を自分のために使って、新しい趣味を始めるなど、親自身が目標を持って邁進する姿を子供に見せてあげてほしいと思います。

高濱正伸:1959年熊本県生まれ。東京大学大学院修了。1993年に思考力などを重視した「花まる学習会」を設立。その後、本格的な学習方法を伝授する「スクールFC」を設立。子供の「生き抜く力」を育てることを重視した教育が好評。

※この記事は9月6日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。

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