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歌手生活60周年を迎えた加藤登紀子さんが語る、大変な時こそ常識をひっくり返す「さ・か・さ」のマインド。砂時計のように逆転の発想で困難を乗り越えるヒントを紹介します。

テレビ静岡で6月7日に放送されたテレビ寺子屋では、歌手の加藤登紀子さんが、60年の歌手活動を通じて培った「さ・か・さ」の思考法について語りました。
行き詰まったら砂時計をひっくり返す
歌手・加藤登紀子さん:
私は2025年に歌手活動60周年を迎えました。 決して生易しくはない60年でしたが、ポジティブに乗り越えてきた秘訣があります。それは、大変なときこそ常識や教えを「さ・か・さ」にひっくり返して考えてみることです。
そのヒントは砂時計でした。ひっくり返したとき、うれしそうに勢いよく砂が落ちる、あのイメージです。砂時計はさかさにしないと新しい時間が始まりません。

自分の意識の中で、何か行き止まりにいると感じたら「砂時計が全部落ちたんだ」と思って、さかさにしてみる。そんな逆転の発想についてお話したいと思います。
【人の話は黙って聞かない】
「人の話は黙って聞け」というのが世の中の教えですが、私は黙って聞かないでほしいんです。人の話を真剣に聞いていれば、「違うわ」とか「そうかしら」とか心の中で声が上がります。

生きている間はあらゆる瞬間が人とのキャッチボールです。相手をちゃんと見て、自分が伝えたいことを届ける「対話」が大事だと思います。
【急ぐときは ちゃんと急ごう】
急いでいるときこそ落ち着きなさい、という意味で「急がば回れ」と言いますよね。確かにその通りです。
でも「急がば回れ」と言っている場合じゃないときがあります。何かが起こったときに驚いている暇はありません、1秒後には動いてなきゃダメなんですよ。

プロフェッショナルとは、目の前でお茶がこぼれた時に、どっちに流れていくかを分かって動ける人です。どうすれば正しく急げるのかを分かっていることが大事です。
【困ったときは笑ってしまおう】
本当に大変なときは、「わぁ大変、笑っちゃうわね」と言って笑うの。やっぱり人生は楽しい方がいい。
何かの高みを目指すと生きることが複雑になってしまうけれど、大変な時ほど笑って、楽しく楽に生きたらいいんです。そうすると状況を客観的に見ることができます。
時代が変わると、その流れとともに物事の価値が逆転することがあります。

「これは自分の果たすべきことだ」と思ってきたことが無意味に思えたり、なんでこんなことに頑張ってきたのかと思ってしまったり、それはすごく辛いことです。
だけど、辛いときこそ「さ・か・さ」のマインド。苦しみや心配がない方がいい、というわけではなくて、ちゃんと苦しんで激しくめげるから、人は発奮できるんです。

加藤登紀子: 1965年、東京大学在学中に第2回日本アマチュアシャンソンコンクールに優勝し歌手デビュー。「知床旅情」はレコード大賞歌唱賞を受賞。現在も国内外のコンサートで観客を魅了し続けている。
※この記事は6月7日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。
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