丈司(100g・1000円)
知る

【掛川・大井製茶】茶品評会で2年連続「最高賞」 知られざる製茶工場のこだわり

静岡・掛川市にある大井製茶は、全国約40の茶商が競うお茶の品評会で2024年、2025年と2年連続で最高賞を受賞した製茶工場です。そのお茶づくりの現場と、こだわりに迫りました。

【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ

2年連続で最高賞を受賞

掛川市上西郷にある「大井製茶」。

国道1号線・掛川バイパスの西郷ICを降りて、北へ約2分ほどの場所にあります。

オレンジ色の屋根と白い壁が目印の、大きな茶工場の一角が店舗になっていました。

大井製茶(掛川市上西郷)

大井製茶の代表・大井丈司さんが迎えてくれました。

店内には、さまざまなお茶が並んでいます。

左)にむらあつとリポーター 右)大井製茶・大井丈司代表

そんな中、目に飛び込んできたのが並べられた2枚の賞状とトロフィーです。

全国で約40の茶商が都民にもっとも好まれる品質を競う「東京都優良茶品評会」で、大井製茶は2024年と2025年、「都の誉」部門で最高賞を受賞しました。

東京都優良茶品評会で2024年と2025年、「都の誉」の部で最高賞を受賞したときの賞状とトロフィー

審査は「味」「色」「香り」そして「茶葉のカタチ」の4項目で行われます。当時の審査表を見せてもらいました。

大井製茶は200点満点中197点。パーフェクトに近い得点で、2年連続のトップに輝いたのです。

大井製茶・大井丈司代表:
4項目のバランスがとれたお茶でなければ、なかなか上位に残れないと思います

当時の審査表(東京都優良茶品評会)

大井さんによれば、バランスがいいお茶に仕上げるには、「荒茶」の良さを引き出す作業が重要とのこと。

お茶工場には大きく2つの種類があり生の茶葉を荒茶にする「荒茶工場」と、その荒茶を製品にする「製茶工場」があります。大井製茶は「製茶工場」にあたります。

生の茶葉を荒茶にする荒茶工場と、その荒茶を製品にする製茶工場の図

ブレンドこそ製茶工場の腕

ということで、意外と知らない製茶工場のお茶作りを見せてもらうことにしました。

工場の扉を開けると、見たことのない大きな機械がたくさん並んでいます。

製茶工場へ潜入

まずは、原料となる「荒茶」を見せてもらいました。

原料の荒茶は、冷蔵庫で保管されています。

大井さんは、この原料を仕入れる段階からこだわりを持っていました。

大井製茶・大井丈司代表:
こちらは焙煎を強くしてもうま味が残る荒茶です。またこちらは、きれいな色になります

荒茶は同じ掛川市内でもまったく特徴が違います。

うま味に優れたもの、色味が美しいもの、それぞれ得意な部分がある一方、4項目すべてがパーフェクトな荒茶というのはないのです。

冷蔵庫せ保管されている荒茶

そこで製茶工場の腕が問われるのが「ブレンド」です。

大井製茶・大井丈司代表:
いろんな特徴のものをブレンドすることによって、味も香りも色のバランスがよくなります

大井製茶では良い特徴だけを引き出し、すべての項目で高い評価を得られるよう仕上げます。

大井製茶 代表取締役・大井丈司さん

焙煎は5℃単位で微調整

製茶工場のもうひとつの腕の見せどころが、「火入れ」といわれる焙煎作業。

荒茶によって最適な焙煎温度はまったく異なるので、実際にお茶を飲んでみて温度を調整します。

焙煎が終わった茶葉

焙煎することでうま味が引き出されますが、その火加減がとても難しいのです。

大井製茶・大井丈司代表:
荒茶によって焙煎の温度って全く違ってくるんです。お茶を飲んでみて少し上げよう下げようと、5℃くらいずつ微調整します

焙煎機の温度計

“浅い焙煎”と“深い焙煎”を飲み比べ

焙煎によってどれだけ味が変わるのか、特別に味見をさせてもらいました。

浅い焙煎と深い焙煎の2杯の緑茶を比べると、まず色が違います。深い焙煎の方が濃い緑色です。

左)浅い焙煎 右)深い焙煎

まずは、浅い焙煎のお茶を飲んでみます。

にむらあつとリポーター:
比較的まろやかでさっぱりした味わいです

浅い焙煎のお茶を試飲する にむらリポーター

続いて深めの焙煎のお茶を飲むと、浅い焙煎のお茶とは全然違うのが分かります。

にむらあつとリポーター:
お茶の濃さが口の中にぐっと広がります

左)大井製茶 代表取締役・大井丈司さん 右)深い焙煎のお茶を試飲する にむらリポーター

焙煎すればうま味は出ますが、すればするほどいいというわけではないんです。

大井製茶・大井丈司代表:
あまり深く焙煎すると、新茶の香りがとんでしまうんです

新茶は味も大事ですが、香りを重視します。味と香りのバランス。このさじ加減が製茶工場の腕の見せ所です。

大井製茶 代表取締役・大井丈司さん

代表の名前が付いた最高級品「丈司」

お茶づくりのこだわりを知ったところで、プロが行う品質チェックに挑戦です。

比べるのは、100g1000円の大井さんの名前を冠した最高級品「丈司(じょうじ)」と、その5分の1の価格のお買い得品です。

大井製茶・大井丈司代表:
丈司は自信をもっておすすめできる商品です

左)丈司(100g・1000円) 
右)お買い得品のお茶(100g・約200円)

まずは香りから比べてみましょう。お買い得品でも茶葉の香りはしっかりしています。

ところが、最高級品「丈司」の香りをかいでみてビックリ。

にむらあつとリポーター:
ぜんぜん違う。すごい

お茶の香りを比べるにむらリポーター
比べると香りから全然違う

次は色を比べてみます。2つを並べるとその違いは一目瞭然です。

「丈司」の方が深く鮮やかできれいな緑色をしています。

左)丈司(100g・1000円) 
右)お買い得品のお茶(100g・約200円)

最後は味。お買い得品は飲み慣れた味ですが、それなりにしっかりとお茶の味わいが楽しめます。

続いて「丈司」を味わってみます。

にむらあつとリポーター:
おいしい! ものすごく濃厚で、飲んでいても香りがいいです。少し甘みも残ります

濃厚でありながら飲んでいても香りが消えず、後味に渋みが残らず甘みが広がります。

丈司

毎年変わるお茶 飽きることなく探究

毎年、気候や環境によって異なるお茶が収穫されます。いい年もあれば、そうでない年もあります。

大井製茶・大井丈司代表:
毎年違ったお茶ができてくる中で、お茶のうま味をどう引き出すかというのは、作っていて飽きないです

荒茶のブレンドと焙煎の微調整を積み重ねながら、毎年最高の一杯を生み出す「大井製茶」。2年連続最高賞という実績の裏には、地道な職人技が息づいていました。

■店名 大井製茶
■住所 静岡県掛川市上西郷1749
■営業時間 9:00~17:00
■定休 不定休
■問合せ 0537-24-6031

【もっと見る! 掛川グルメ】

アバター画像
静岡のみなさん、おかえりなさい。月~金、夕方4時50分から放送中!静岡県内のニュースや話題のスポット、気になる明日の天気まで、余すところなくお伝えしています。
  • BLOG