断食道場の坐禅の様子
健やか

【中央区・龍雲寺】歴史ある禅寺で体験する「やさしい断食」 一日一食で心と体をリフレッシュ

浜松市中央区にある枯山水が美しい龍雲寺。歴史ある寺で、現代人のための新しい試み「やさしい断食道場」が開かれています。1日1食の精進料理、ホテルのような部屋で過ごせる“やさしさ”。ぜいたくな体験を調査しました。

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南北朝時代に建てられた歴史ある寺

今回訪ねたのは、JR浜松駅から車で約15分。佐鳴湖の南側にある禅寺・龍雲寺(りょううんじ)です。

禅寺・龍雲寺(浜松市中央区入野町)

美しい枯山水の境内をもつ寺には、長い歴史が息づいていました。

龍雲寺・木宮行志住職:
(2026年から)700年前に皇太子をされていた木寺宮康仁親王(きでらのみややすひとしんのう)がつくったお寺です

左)テレビ静岡・大森万梨乃アナウンサー 右)龍雲寺・木宮行志住職

南北朝時代の当時の皇太子が建てたという龍雲寺。本尊の阿弥陀如来も京都から運ばれてきたと伝わる、臨済宗のお寺です。

禅堂で行われる「やさしい断食道場」

このお寺に2022年ごろに併設されたのが、心と体をリフレッシュする「一日一食やさしい断食道場」です。

龍雲寺・木宮行志住職:
本来の断食は無理に食べないことではなく、食と向き合うことです。一日一食無理のないやさしい断食になっています

体験者専用の宿泊施設「禅堂」

自然あふれる散策路を登ると、体験者専用の宿泊施設「禅堂」が現れました。歴史ある寺のイメージから一転、モダンでおしゃれな建物です。

共用スペースは広く、ゆったりとしたイスやテーブルが配置されています。

共用スペース

朝6時に起床、お経を唱えたり座禅をしたら、日中は自由時間のためテレワークをする人もいるそうです。体験教室に参加するもよし、静かな環境で集中して過ごすもよし、自分のペースで時間を使えます。

午後6時半に精進料理を食べ、再び座禅、午後9時には就寝となります。

断食道場の一日

佐鳴湖を望む絶景の屋上

屋上に上がると、さらに驚きの景色が広がっていました。

芝生が敷かれた屋上からは、佐鳴湖の絶景を一望できます。

断食道場の屋上

イスに座って本を読んだり、用意されているヨガマットを使って一人でヨガをしたり、自然の中でゆっくりと過ごせる空間です。

龍雲寺・木宮行志住職:
なにかしたくなりますが、今の時代、なにもしないことが一番のぜいたく。そういうことができる場所にしたいと思っています

引き算の美学が息づく客室

施設内の雰囲気は、とにかく穏やかに過ごしてもらおうというコンセプトで統一されています。全室が湖に面した配置になっており、窓からは美しい景色を楽しめます。

断食道場の宿泊部屋

部屋はシンプルで、シャワートイレ付。生活するために最低限のものだけがあります。

龍雲寺・木宮行志住職:
いまは足し算の時代ですけど、禅は引き算の世界ですから、何もない中で心を見つめてもらいます

余計なものを削ぎ落とした空間だからこそ、自分自身と向き合う時間が生まれるのです。

本堂で体験する日課の座禅

本堂へ移動し、禅の世界を体験します。座禅はやさしい断食道場の日課です。

コイが泳ぐ池の前であぐらで座り、滝の音だけが響く中、住職が呼吸の仕方を教えてくれます。

座禅の様子

龍雲寺・木宮行志住職:
すーっと息を吐いていきます。すべてを吐ききったらゆっくりと吸っておへその下、丹田に入れていく。息の数を数えていきます

これは数息観(すそくかん)といい、息を数えることで、何気ない「息を吸う」ということに集中する方法です。

静かな空間での座禅

座禅を終えると、呼吸をしていただけなのに、とてもぜいたくな時間に感じられました。

プロの専属トレーナーによるストレッチ

続いて、体をリフレッシュする部屋へ移動します。

まず目に入ってきたのは、横16m、縦4mの大きな般若心経です。世界一の大きさとされる般若心経の書は、ダウン症の書家・金澤翔子さんが書きました。

世界一の般若心経

ここで行われるのが、専属のトレーナーによるリラックスストレッチです。

「体が整わなければ心も整わない」という考えから、プロのトレーナーが常駐しています。面談をし、一人ひとりに合った個別メニューでリフレッシュできるのです。

右)専属トレーナー・松本杏菜さん

大森万梨乃アナウンサーは背中にアプローチする動きを、専属トレイナーの松本杏菜さんの指導で行っていきます。

テレビ静岡・大森万梨乃アナウンサー:
筋肉を使っていますね。血が巡っている感じがします

専属トレーナー・松本杏菜さん:
いろいろな情報が入ってきますが、自分に合ったものはどれか、わかりづらいですよね。一番合ったものを提供できると思います

地元食材で作られた一日一食の精進料理

そして、お待ちかねの一日一食の食事です。

美しく盛り付けられた、肉や魚を使わない精進料理。断食とはいえ、量も意外とありました。

「一日一食」でもそれほど大変とは感じないようにしているそうです。

一日一食の精進料理

食べてみると、素材の味をしっかりと感じられます。なんと、浜松の一流料理人が地場の野菜で作っています。

食事中は私語厳禁。静かに食べることで、食事への感謝の思いが高まります。

精進料理を食べる様子

龍雲寺・木宮行志住職:
食べるということと丁寧に向き合うのが断食の心だと思います

「食べる」行為の原点にかえる。断食は大切なことを思い出させてくれます。

コースと料金

やさしい断食道場での体験は、忙しい日常から一歩離れ、自分自身を見つめ直す貴重な機会です。

コースは3・4・7日間があり、1名1室で1泊1万4000円(食事つき)です。初回は入門料の1万円がかかります。

やさしい断食道場は、「何気ない日常に対し丁寧に向き合おう」というのが狙いです。一つひとつは何気ないことですが、しっかり自分と向き合えた時間となりました。

■スポット名 龍雲寺
■住所 浜松市中央区入野町4702-14
■問合せ 053-447-1231(禅堂:053-447-1237)
     対応時間 8:00~17:00
■駐車場 あり

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