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増殖中「プラモニュメント」最新版では実物の電車が一部に 使える系から歴史系まで一挙紹介【静岡市】

プラモデルの出荷額、全国シェア8割を誇る静岡市。街を歩けば、プラモデルのパーツの形をした不思議なモニュメントに出会えます。この「プラモニュメント」が、市内に続々と増殖中。実際の風景と合体する“最新バージョン”もご紹介します。

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「プラモニュメント」とは何者?!

名だたるプラモデルメーカーが立地する静岡市は、「静岡市プラモデル化計画」を進めています。このプロジェクトのシンボルとして誕生したのが、組み立て前のプラモデルキットの形をしたモニュメント「プラモニュメント」です。

JR静岡駅南口「模型の世界首都プラモニュメント」
JR静岡駅南口のプラモニュメント

2021年から設置が始まり、静岡市民なら一度は目にしたことがある方が多いのではないでしょうか。

今、静岡市に増殖しているというこのプラモニュメントをにむらあつとリポーターが調査します。

街の人に聞いてみると「静岡駅前にある」「駿府城の近くで見たことある」「緑色の公衆電話のものがある」などの声が。「10カ所はあるんじゃないか」という人も。

街の方に聞く
街の方に聞くにむらあつとリポーター

静岡市中心部 注目プラモニュメント6選

調べてみると、その数なんと16基! 静岡駅の周辺だけでも5つのプラモニュメントがあるということで、調査していきます。

新幹線の「本物の座席」がパーツに

新幹線のプラモニュメント(パルシェ食彩館)

まず訪れたのは、駅ビル「パルシェ」の食彩館。入口の自動ドアの前にあるプラモニュメントは、東海道新幹線開業60周年を記念して作られた「新幹線のプラモニュメント」です。

「こだま701」「ひかり655」といった、新幹線の車体に付いた電光掲示板は本物そのもの。

新幹線のプラモニュメント電光掲示板

青色のパーツは、新幹線の座席やテーブル 。

N700系という新幹線で実際に使われている座席なのです。鉄道マニアにもたまらないプラモニュメントになっています。

埋め込まれた公衆電話⁉

公衆電話のプラモニュメント」も、そのインパクトは抜群です。公衆電話が分解されパーツごとに分かれているイメージのプラモニュメントです。

公衆電話のプラモニュメント

場所は静岡駅北口を入ってすぐ、1階地下道への入口の横。

そしてこのプラモニュメントが一風変わっているのは、実物の公衆電話もパーツに組み込まれていることにあります。

にむらあつとリポーター:
びっくりするのが「ご利用できます」との文字。プラモニュメントの中で直接電話ができちゃいます

実物の公衆電話

喫煙所の使えるプラモニュメント

実際に使えるプラモニュメントのもう一つが、静岡駅北口の喫煙所にあるプラモニュメント。灰皿部分が使用できる「灰皿のプラモニュメント」なんです。

灰皿のプラモニュメント

飲み物が買えて休憩もできる

静岡市の中心市街地、けやき通りで見つけたのは、ペットボトルや缶のパーツ、さらに真っ青なベンチがついた「ベンチ&自動販売機のプラモニュメント」。

ベンチに座ってホッと一息、休憩できます。

ベンチ&自動販売機のプラモニュメント

郵便物も出せます

さらに、静岡市役所の西側にあるのが「ポストのプラモニュメント」。もちろん手紙を出すことができます。

ポストのプラモニュメント

このほか病院やホテル、銀行などにも設置されています。私たちの生活のいたるところでプラモデル化は進行中です。

金ピカで実寸大の家康甲冑(かっちゅう)

中でも駿府城公園のお堀沿いに、ひときわ目立つプラモニュメントがあります。それが「徳川家康公甲冑プラモニュメント」です。

「徳川家康出陣キット」というパーツごとの説明看板もついています。

徳川家康公甲冑プラモニュメント

国の重要文化財として久能山東照宮博物館に所蔵されている徳川家康の「金陀美具足(きんだみぐそく)」がプラモデル化されました。しかも、実寸大に再現した、こだわりっぷりです。

金陀美具足がモチーフ

新たな観光スポットに

静岡市の担当者にプラモニュメントの人気ぶりについて聞いてみました。

静岡市産業振興課プラモデル振興係・堀郁矢さん:
市民の方、市外の方問わず、静岡ならではのユニークな取り組みとしてご褒めの言葉を頂いています。静岡市に来た記念にプラモニュメントの前で写真を撮っている方をよく見かけるので、新たな観光スポットとして定着してきたと感じています

プラモニュメントの前で写真を撮る方も

最新作は実際の電車がパーツに

2025年10月には、最新のプラモニュメントが静岡鉄道の長沼車庫前に設置されたというので、早速見に行くことにしました。

静岡鉄道の長沼駅を降りてすぐ、駅の駐輪場の横にありました。

静岡鉄道のプラモニュメント

にむらリポーター:
今までのプラモニュメントと比べて、この3色カラーは初めてではないでしょうか

2025年10月8日にお披露目されたばかりの「A3000形プラモニュメント」。実際に運航している電車をイメージしたパーツが設置されているんです。

実際に座れます

青色のパーツは座席で、実際に座れます。しかも人気の高い、“角の席”ですよ!

黄色のパーツはつり革です。こうしたプラモニュメントは触ることができるのも魅力の一つです。

つり革のパーツ

ところで気になるのが、緑のパーツです。

にむらリポーター:
誰?? 特大ニッパーでここ切り取っちゃった人! なんにもないのですが、コレどういうこと?

空いた緑のパーツ部分

パーツが存在しない緑色の枠は一体どういうことなのでしょうか。静岡鉄道の担当者に連絡しました。

静岡鉄道総務課・小島浩暉さん:
その緑色の枠だけになっている部分ですが、実は破損ではないんです。運が良ければ車庫にとまっている電車をモニュメントの一部として撮影することができるんです

プラモニュメントから離れて、車庫にとまった電車がぴったり合う場所を探します。

にむらリポーター:
ここだ! 空のところに見事にこの静鉄の車両がはまるんですね

ぴったりはまった電車

実際にピタッとはまると、なんだかすっとします。一部のパーツがないプラモニュメントの正体は、実際の風景と一体化した進化系プラモニュメントでした。

使える系から歴史系、そして最新型まで静岡市のプラモデル化は進んでいます。街を歩けば必ず出会えるプラモニュメント。静岡ならではの楽しみ方を、ぜひ体験してみてください。

【詳しく見る】プラモニュメントのマップへ(静岡市のHP)

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