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【藤枝・揚子江美術館】扉の中には無数の絵画 眺めながらエビチリ定食 元は町中華の美術館

静岡・藤枝市に不思議な美術館がありました。見た目は町中華の店ですが、その名は「揚子江美術館」。200点以上もの美術作品を眺めながら、エビチリ定食を食べませんか。

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揚子江美術館の外観
揚子江美術館(藤枝市仮宿)

「らーめん ぎょうざ」の看板がある美術館

藤枝バイパスの広幡ICを降りてすぐ。やってきたのは、静岡・藤枝市にある揚子江(ようすこう)美術館です。

「らーめん」や「ぎょうざ」と書かれた揚子江美術館の外看板 
揚子江美術館の外看板

名前には「美術館」とありますが、外の赤い看板にはラーメン、ギョーザの文字が。外観はどう見ても町中華のお店なのです。

しかし扉を開けてびっくり。館内に入ってみると、あらゆる場所にびっしりと美術作品が並んでいました。

館内の様子 美術作品がびっしり

揚子江美術館は名前の通り、美術館なのです。

ものすごい数の作品は、どのようにして集めたのでしょうか。館長の内山真太郎さんに話を聞きました。

揚子江美術館・内山真太郎 館長:
メルカリとヤフーオークションで集めました

ゴッホの肖像画などたくさんの作品
オークションサイトで落札した作品

オークションサイトを利用し、集めた作品数はなんと200点以上。

ゴッホやピカソ、レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザも。

全てレプリカ作品ではあるものの、ひとつ数千円から数万円だそうで、多額のお金がかかっているのは一目瞭然です。

金の額縁に入った作品など店内の様子
全てレプリカですが・・・

世界でここだけ? 中華料理を食べられる美術館

揚子江美術館の自慢は作品だけではありません。

揚子江美術館・内山真太郎 館長:
世界唯一の中華料理を食べられる美術館がコンセプトです

館内の奥には厨房があります。実はここ、美術館でもあり中華料理店でもあるんです。

館長の内山真太郎さん 厨房で調理中
館長兼料理人の内山真太郎さん

というのも、揚子江美術館はもともと、館長の両親が30年以上続けていた「揚子江」という中華料理店でした。

そちらを3年ほど前に継ぎ、なんとも奇抜なスタイルへ完全リニューアル。

トマトも入ったエビチリのセット(1350円)

料理も抜かりはありません。

酒醸(チューニャン)という甘酒のような調味料、はちみつ、トマトを使った「エビチリ定食(1350円)」は、揚子江美術館ならではの味付け。ごはんが進む一品です。

エビチリ

両親の頃から変わらないメニューもあります。

ラーメン・チャーハンセット(1500円)」は昔からの味を受け継いだ一品。

しかし残念ながら「昔からの客は来なくなっちゃいました」とのこと。

それはなぜか、店内を見渡せばわかりますね、館長!

ラーメン・チャーハンセット(1500円)

ピカソの絵画に感銘を受けた館長

ところで、なぜ中華と美術という新しいコンセプトでお店を始めたのでしょうか。

誰もやっていないことをやろうと思い、斬新なスタイルで営業を始めた内山さん。意外にも元々、美術関係には全く興味がなかったといいます。

開店の動機を語る内山真太郎 館長「誰もやっていないことをやりたくて」
揚子江美術館・内山真太郎 館長

揚子江美術館・内山 館長:
箱根にある彫刻の森美術館のピカソ館に入って、ピカソの絵画を見てから一瞬でハマりました

たまたま旅行で立ち寄った美術館で、ピカソの絵画に魅了された内山さんは、絵の収集を始め美術館を開くまでになりました。

開店の動機を語る内山館長
左)にむらあつとリポーター 右)揚子江美術館・内山真太郎 館長

日々変わっていく店の様子を、両親は反対も賛成もなく見守っているそうです。

自家用車も奇抜なスタイル

館内のインパクトもさることながら、外にも気になるものが。

店に入って来る時、ちらりと見えて気になっていたんです。

内山館長の自家用車 車体は店名のステッカーだらけ

それは内山館長の自家用車。店名だらけの奇抜な車で、これで子供の送り迎えもしています。

走っているだけで尋常じゃない注目を浴びますが、それがうれしいと話す内山館長でした。

絵画を眺めながら中華料理を食べられる、唯一無二の不思議な美術館。ユニークな館長にも会いに一度訪れてみてはいかがでしょうか。

■店名 揚子江美術館
■住所 静岡県藤枝市仮宿1615-2-2
■営業時間 11:00~13:30 
      17:00~20:00
      ※夜営業は金・土・日のみ
■定休 月・火

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