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最初の30秒で“敵にならない”対話術 「マイナスモード」が人を和ませることも【テレビ寺子屋】

初対面の人と会ったとき、効果的な自己紹介をすることができますか。人は最初の30秒で、敵か味方か判断されてしまうそうです。プラスモードだけでなくマイナスモードで話したり、共通点を見つけたりする対話術が効果的です。

テレビ静岡で9月29日に放送されたテレビ寺子屋では、教育改革実践家の藤原和博さんが、好印象を残すコミュニケーションのコツを教えてくれました。

出会ってから30秒で決まる関係

教育改革実践家・藤原和博さん:
人間は初めての人と会ったときに、自分の味方なのか敵なのか最初の30秒ほどで本能的に見分けているようなところがあります。ですから、まずは敵だと思わせないことが大事です。

味方が増えるほどその人たちのエネルギーが入ってきて、自分の目標やビジョンを実現しやすくなる。できれば味方を増やしたいですよね。自己紹介で「自分自身をどうアピールするか」が大切です。そこで、「自分プレゼン術」を練習してみましょう。

1印象に残るキャッチフレーズ(つかみ)

例えば自分の顔が有名な、みんなが知っている誰かに似ている。それを伝えれば大概の人はちょっと笑ってくれます。それから名前が珍しい。難しく読みにくい名字の人は、利用するべきです。

ルーツも伝えられたらなおいいですね。下の名前を使ってもいいです。ここまでに当てはまらない人は、クリエイティブに自分のキャラクターの一部を切り取って、伝えてもらいたいと思います。

でも、自分の頭の中にあることをただ単に言ってるだけだと、これは「説明」です。「プレゼン」とは、言われたことが結構意外で相手が喜んだり、相手の頭の中を想像して掴みとって自分との掛け合わせが起こったりすると、すごく相手の印象に残ります。

2プラスモードでポジティブを見せる

自己紹介のときに割とやることだと思いますが、自分が非常に得意なこと、できること、あるいは集めているものだったり好きなものだったり、自分のプラスモードを伝えます。

3マイナスモードで和ませる

最近した失敗でも、挫折でも、すごく恥ずかしい思い出でもいいです。それから病気といったマイナスモード。もちろん癒されない体験の場合には言う必要はありません。

あまりやったことはないと思いますが、実際にプラスモードとマイナスモードのプレゼンの両方を聞いてもらうと、プラスよりマイナスの方が印象に残ったという人が多いです。

これは人間のコミュニケーションの癖なのです。成功談より失敗談や挫折の話を聞いた方が、自分自身が癒され和んだり、相手も聞いてもらって癒されたりします。

4共通点を見つけるためのQ&A

自分と相手の共通点を探します。「メガネをかけている」などではなく、インタビューし合ってそのことが出てきたときにお互いがなんだか嬉しくなっちゃう共通点です。

趣味が一緒だったり、極端な例ですと小学校が一緒だったり、そんな時にコミュニケーションは一番ホットになります。

要するに共通点発見ゲームみたいなものですから、会社でも同僚や部下とやるだけで、絆が深まっていきます。家族でも改めてやってみると、意外と知らなかった共通点を発見することもあると思います。

コミュニケーションというのは、もともと共通点を発見するためにやることなのです。脳をつなげるという感覚がもてるかどうか。どんなふうに表現したら、相手の脳に一番届き理解してもらえるか。ぜひ意識していただけたらと思います。

藤原和博:1955年生まれ。1978年東京大学経済学部卒業後、リクルート入社。2003年より5年間、東京都内では義務教育初の民間人として、和田中学校校長に。著書「坂の上の坂」は12万部を超えるベストセラー。

※この記事は9月29日にテレビ静岡で放送された「テレビ寺子屋」をもとにしています。

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