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全国のクラフト作家が一同に集まるアートクラフトフェアが静岡・富士市で初開催されます。そこで注目の作家2人、元消防士の木工作家と、富士市の紙を使った作家をピックアップします。
元消防士が独学で作りあげた木工作品
全国34都府県から181人のクラフト作家が出展する今回のふじさんアート・クラフトフェア。
まずご紹介するのは、地元富士市からの出展、「木工房あずき」の鈴木英世さんです。
木工旋盤をほぼ独学で始めて11年という鈴木さん。前職は消防士だったそうです。
鈴木さんは消防士だった頃から、将来退職をしたら木工作品を作りたいと考えていました。55歳の時に早期退職を決意、機械を購入し制作を始めました。
木工作家・鈴木英世さん:
自然の無垢の木(けやき、桜、カエデ、ウオールナット等)を木工旋盤で加工し、木製食器のお皿、お椀、マグカップ、カッティングボード、スプーン等と木を組み合わせた立体作品を作成しています
作品には植物油を使って仕上げるオイルフィニッシュ、木に耐水性を維持するポリウレタン塗布、漆の樹液の生漆を使う拭き漆仕上げなどがあります。
今回は初めての地元開催ということで、一層開催を楽しみにしています。
木工作家・鈴木英世さん:
富士市内にも木工作家が活動していることを知ってほしい。そして木の作品の魅力を感じていただきたいと思っています
静岡の紙バンドで作ったアクセサリー
滋賀県から出展するのは「マツバラボ」の松原佳代さん。静岡の「紙バンド」を使った作品がとても魅力的です。
クラフト作家・松原佳代さん:
紙バンド製の装身具と玩具を作っています。編む、組む、切る、貼るという方法はペーパークラフトとして特に珍しいわけではありませんが、よく「ほかでは見たことがない、初めて見る感じ」と感想をいただきます
作品のユニークさは、紙バンドならではの持ち味があること。もうひとつは構造を含めてオリジナル、自己流の技法の組み合わせだからではないかと話す松原さん。
マツバラボの名前で紙バンドを中心に制作するようになったきっかけは、10年ほど前に偶然、紙バンドを手にしたことでした。
どこかで一度は見たことのある紙バンド、どうやら静岡が生産の中心だと知りました。また富士市の紙バンドメーカーから、もともと業務用の梱包資材だったことなどを聞いて、徐々に興味を深めていきました。
「紙」という日常的に馴染みあるものから、意外性、たわいない楽しさや驚きを感じられる作品を作りたいと松原さんは思っています。
クラフト作家・松原さん:
今回のフェアで一番の楽しみは何より「富士山」です。普段も山の見える環境にありますが、独立峰のたたずまいは独特です。以前、夕暮れ時に路地の隙間から不意に見えた時のことをとてもよく覚えています。そのような富士山の麓で、今回は自分の作品を介してどんな出会いがあるだろうかとわくわくしています
お気に入りの作家・作品を探しに
2人のほかにも、魅力的な作家がたくさん参加する「ふじさんアート・クラフトフェア」。すてきな出会いを探しに、富士市中央公園へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
■イベント名 第1回ふじさんアート・クラフトフェア
■開催日 4月22日(土)・23日(日) 雨天決行
■開催時間 10:00~16:00
■会場 富士市中央公園(富士市永田町2-112)
■入場料 無料