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静岡・吉田町の建築板金の会社「SAKANE(サカネ)」では、本業とはまったく異なる店「屋台ラーメン 完」を出店しています。祖父の思いを受け継いだリヤカーで、最高の一杯を届けています。

板金会社が「別の何か」をやっている?
静岡・吉田町。吉田漁港のすぐ近くにある「SAKANE(サカネ)」は、2023年に創業した建築板金の会社です。

まずは本業について社長の坂根哲博さんに聞きます。
坂根さんは職人歴20年以上。作業場で金属を加工する作業を見せてもらいました。
SAKANE・坂根哲博さん:
これは屋根や外壁に使われる「ガルバリウム」と呼ばれるアルミと鉄を合わせた素材です

建物のドアの枠に取り付けるカバーになるそうです。SAKANEはこうした家の外装やリフォームを手掛ける建築板金業者です。
主に建物のリノベーションを行なっていますが、ティッシュケースや流し台など細かい加工もお手の物です。

兄弟二人三脚の屋台ラーメン
ところで、本業とはまったく異なる仕事は、「小山城へ行けば出ている」と坂根さん。
早速、展望台小山城に向かいました。
小山城の前にある駐車場に出ていたのは、大きな赤ちょうちんが目を引く木造の屋台。「屋台ラーメン 完(かん)」です。

屋根には瓦が施され、普通の屋台ではないことは一目瞭然です。
兄の哲博さんが屋台全体をプロデュースし、弟の田中裕貴さんがラーメンを担当しています。兄弟二人三脚の店として、2025年4月にオープンしました。

にむらあつとリポーター:
屋台らしさもありつつ、屋根の形や中の照明がおしゃれです
懐かしさを感じさせながらも洗練された屋台を作れるのは、家の外装リフォームを手掛ける建築板金の会社だからこそ。

地元食材を使った懐かしい一杯
気になるのは、やはりラーメンの味。白い丼に盛られた「ラーメン(1000円)」は、スープに麺、白ネギ、のり、チャーシュー、メンマ、小松菜がのった一杯。
昔ながらの屋台らしいラーメンで、食欲をそそるビジュアルです。

にむらリポーター:
おいしいですね。つるっとしたのど越しで、初めて食べますが、どこか懐かしさを感じるラーメンです
屋台ラーメン 完・田中裕貴さん:
スープは豚と鶏を8時間かけて煮込んでいます

しっかりコクがありながらアッサリ、ごくごくと飲めてしまう仕上がりです。初めて食べても、どこか懐かしさを感じさせる素朴なおいしさが特徴です。
チャーシューはかめばかむほどお肉のうま味があふれ出る、驚くほど柔らかい一品。お肉は地元の「吉田ハム」から仕入れています。

小松菜も地元の農家から調達。なるべく地元の食材を使った地産地消のラーメンです。
毎回行列! 地元に根付いた人気店
月に一度ほど、吉田町内を中心に出店するというこの屋台ラーメン。出店するたびに行列ができる人気ぶりだそうです。
常連客:
雰囲気も込みで、ここでしか味わえないものがあるので、並んでも絶対食べたいラーメン屋ですね

今では地元・吉田町内にとどまらず、県外にまでファンが広がっているといいます。
祖父のリヤカーと3年かけて完成したレシピ
なぜ、建築板金会社が屋台ラーメンを始めたのでしょうか。その原点には、祖父が残した「思い出のリヤカー」がありました。
SAKANE・坂根さん:
たまたま自分たちの祖父が、リヤカーを使っていたので、それをリノベーションしました

祖父の形見とも言えるリヤカーを使って吉田町を盛り上げたいという強い思いが、屋台ラーメン誕生のきっかけでした。
車輪や鉄の部分は昭和初期のまま。祖父が使っていたリヤカーをそのまま生かしながら、地元の空間デザインチーム「CADENS CRAFT(吉田町)」と共に約1カ月かけて作りました。

ラーメン作りの経験はまったくなかったという坂根さんですが、無類のラーメン好きでした。
さまざまな人に相談を重ね、たどり着いたのが弟。弟は何度も何度もレシピ作りに挑戦してくれたそうです。
しかし、ラーメン好きの兄の舌を納得させるのには苦労したそうで、現在のラーメンにたどり着くまでに3年かかりました。
屋台ラーメン 完・田中さん:
「口ばっかりで」と思いましたが、兄弟だからこそ、僕のことも分かってるし、僕も兄のことを分かっているので、お互いをリスペクトしながらできたらと思います

建築板金の会社が始めた「屋台ラーメン 完」は、祖父への思いと吉田町への愛情、そして兄弟の情熱の結晶です。出店の機会を、ぜひ見逃さないようにチェックしてみてください。
■店名 屋台ラーメン 完
■出店場所 静岡県吉田町内が中心
出店情報はインスタグラムにて公開
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