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歴史ある東海道の宿場町・袋井宿で、江戸時代から伝わる不思議な名物料理「たまごふわふわ」に出会いました。かわいい名前の食べ物の正体を探ります。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ東海道53の宿場町のどまん中で名物を探す
江戸から京都を結ぶ東海道53の宿場町のまん中に位置するのが静岡・袋井市の袋井宿。
旧東海道沿いにある「どまん中茶屋」という無料の休憩所で、地元の人から「たまごふわふわ」という、袋井の名物料理があると聞きました。

初めて聞く名前に、スクランブルエッグのようなものかと想像しますが、違うようです。早速、食べることができる店を教えてもらいました。
あたたかく迎えてくれた「居酒屋 どまん中」
たまごふわふわを食べることができると教えてもらったお店「居酒屋 どまん中」は、袋井市役所から南へ徒歩4分。
旧東海道沿い、どまん中茶屋のすぐそばにありました。

事情を説明すると、営業前にもかかわらず取材許可をもらえました。
店を切り盛りするのは、店主の高橋信雄さんと女将の張栄華さんです。

店内に入ると、立派な木目の一枚板のテーブルがあります。居酒屋らしい温かみのある雰囲気で、壁際には日本酒が並んでいました。

「たまごふわふわ」で温まる
「ちょっと作ってくるね」とのれんの向こうに消えた高橋さん。間もなく、ふた付きの一人サイズの土鍋が出されました。
こちらが袋井宿名物「たまごふわふわ(550円)」です。

高橋さんによると江戸時代、宿場の朝食に出されていたという記録が残っているほど、地元で愛されてきた一品です。
スプーンですくうと、ふわふわの卵がほろりと崩れます。たまごとスープを一緒にすくってください。
まるで茶碗蒸しのようなだし巻き卵のような優しい味わい。だしの風味が効いていて、ほっとする味です。

どまん中 店主・高橋信雄さん:
体が温まるから寒い日にいいよね。卵が1個入っています
卵一個でこれほどふわふわになるとは驚きです。
どまん中・高橋さん:
江戸時代の後期から食べられていました。その頃はこういうものじゃなくて、鉄鍋で吊るして、それをみんなで食べたという記述が残っていました

地元の小学校から呼ばれ、家庭科で子供たちに作り方を教えることもあるそうです。袋井の伝統料理として、次の世代にも受け継がれています。
作り方 ふわふわに仕上げる難しさ
たまごふわふわの作り方を教えてもらいましょう。見た目は簡単そうですが、実は作るのが難しいそうです。
卵をメレンゲ状になるまで泡立てます。
そして沸騰しただしに流し込みます。

この時の火加減が難しく、ふっくらと仕上げるために、100回以上は試作を重ねたそうです。
アツアツのだしと一緒に食べると、体の芯から温まります。寒い冬の朝に旅人たちが食べていた光景が目に浮かびますね。
熱々の「山芋ステーキ」も絶品
このお店のもう一つのおすすめメニューが「山芋ステーキ(715円)」です。

鉄板の上にのった山芋ステーキが運ばれてきました。
表面はこんがりと焼き色がつき、中はトロトロです。紅ショウガも入っています。

スプーンですくって一口食べると、トロトロとシャキシャキの両方の食感が楽しめます。
山芋の粘りとほどよい歯ごたえは、お好み焼きともんじゃ焼きの中間のような、独特の味わいです。とん平焼きにも似ています。

山芋が“ふわふわ”の山芋ステーキは、お酒のおつまみによさそうです。
冬にぴったりのふわふわ料理
江戸時代から続くたまごふわふわと、オリジナルの山芋ステーキ。どちらも熱々でふわふわ、冬に食べたくなる一品です。
東海道のど真ん中、袋井宿で出会った伝統の味。旅人たちの疲れを癒やし、体を温めてくれた料理をぜひ食べてみてください。
■店名 居酒屋 どまん中
■住所 静岡県袋井市袋井314-4
■営業時間 17:00~24:00
■定休 月・火
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