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読めそうで読めない! 2025年「難読地名・珍地名」TOP3 

地名を知れば歴史が見える! 静岡県内各地の難読地名や珍地名を調査するシリーズの中で、2025年最もよく読まれた3記事を紹介します。あなたはこの地名の謎を知っていましたか?

3位【焼津市・鰯ケ島】カツオの焼津なのにイワシ?

5月11日公開 【謎地名】「鰯ケ島」カツオの焼津なのにイワシの地名? 歴史を探ると「繁華なる土地なり」

焼津市に「鰯ケ島(いわしがしま)」という町名があります。カツオの水揚げで全国的に有名な焼津にありながら、なぜイワシの名前がついているのか。地名の由来を調査しました。

鰯ケ島のフリップ

鰯ケ島は焼津漁港のそばで親水公園や、海に関する施設も集中しています。

まず釣り人や静岡県水産・海洋技術研究所に取材すると、目立ちませんが焼津漁港周辺に実際にイワシはいることがわかりました。

さらに焼津市歴史民俗資料館で話を聞きました。江戸時代初めの書物に「鰯ケ島」の地名が出てきて「繁華なる土地なり(とてもにぎわった土地である)」と紹介されているそうです。

イワシの日干し

イワシは田畑の肥料としてもとても重要です。この土地で干された豊富なイワシは、食用としてだけでなく農業にも使われていたことが推測されます。

イワシが海と陸をつなぎ、この土地を豊かにした当時の姿が、地名から浮かび上がってきました。

【詳しい記事】「鰯ケ島」カツオの焼津なのにイワシの地名? 歴史を探ると「繁華なる土地なり」

2位【静岡市葵区・水落町】川もないのに“水が落ちる”?

3月28日公開 【難読地名】川はないけどなぜ「水落町」? 駿府城から水の跡を探ってわかった“幻の川”【葵区】

静岡市葵区の水落町(みずおちちょう)。周辺に滝や川がない街中で“水が落ちる”という町名がついています。

水落町の交通看板

住民に由来を聞いてみると「駿府城のお堀の水が関係しているのではないか」とのこと。お堀の水が昔は水落町のある北街道につながっていたというのです。

地元の事情に詳しい慶応2年創業のそば店「安田屋本店」の店主によると、かつて安田屋本店の前には、横内川という川も流れていたそうです。

お堀の遠景
駿府城公園のお堀の水

さらに、「駿府城のお堀の水が 横内川へ流れ落ちる場所だから」という住民の証言も。

「水落」の痕跡が見られるという水落交番の裏に向かうと、確かにそこには水門がありました。

古い水門

地下水路となっているため奥までは見えませんが、北街道に向かってお堀から水が流れ出ているのが確認できます。駿府城から水が流れ落ちる町、だから水落町だったのです。

歴史を知ることで、いつも見ている街並みも、また少し違った顔を見せてくれました。

【詳しい記事】川はないけどなぜ「水落町」? 駿府城から水の跡を探ってわかった“幻の川”【葵区】

1位【静岡市葵区・大鋸町】「大」きな「鋸」と書いて?

4月29日公開【難読地名】「大」きな「鋸(のこぎり)」と書いて? 市民でもなかなか読めない職人の町

静岡市葵区にある「大鋸町」。「大きなのこぎり」と書くこの地名は、静岡市民でもなかなか読めません。また読み方を聞いた後も「なぜ?」となります。由来は徳川家康の時代に隠されていました。

町名看板「大鋸町」

大鋸町は駿府城公園から南西へ約1kmの場所に位置する歴史ある町。サッカーコート3面分の小さな町です。

さっそくですが、読み方は「おおがまち」です。

大鋸町にある大工道具店で聞いてみると、「大鋸町は材木を作る木挽き職人たちが住んでいた町」とのこと。徳川家康によって整備された町並みに由来する地名です。

「大鋸(おが)」は職人の使う大きなのこぎり。それが次第になまって「おおがまち」になったのではないか、と言われているそうです。

大きなのこぎり

静岡の職人の歴史が刻まれた地名「大鋸町」。

サッカーコート3面分の小さな町に秘められた歴史の断片を知ることで、街歩きがより一層楽しくなりそうです。

【詳しい記事】【難読地名】「大」きな「鋸(のこぎり)」と書いて? 市民でもなかなか読めない職人の町

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