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焼津さかなセンター内に店舗を構える、だし専門店「勝男屋」。明治創業、だしの老舗が作る「幻の高級ツナ缶」があるという情報をキャッチし、その正体を探りに行きました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ明治創業のだし専門店「勝男屋」
静岡県内有数の漁港がある焼津市にやって来ました。焼津と言えばマグロ。1缶3000円を超える高級ツナ缶があるという情報を元に、東名・焼津IC近くにある、魚市場「焼津さかなセンター」を訪れました。

目指すは、さかなセンターの中に入るだし専門店「勝男屋」です。
創業は明治、10種類以上のだしを扱うだしの老舗です。
だしの老舗が作る「幻の高級ツナ缶」とは いったいどんなものなのでしょうか。

木箱に入った金色に輝くツナ缶
勝男屋の代表・望月洋平さんが見せてくれたのは、いかにも高級そうな謎の木箱です。
中を開けると、そこには金色に輝く缶が。幻の高級ツナ缶、その名も「頂(いただき)」です。

通常のツナ缶よりもサイズが大きく、ラベルには「Top of Tuna」の文字が輝いています。
気になるお値段を聞いてみると、税込3240円とのこと。ツナ缶としては破格の値段です。

口の中でほどけるような食感と香り
早速中身を確認しましょう。
大森万梨乃アナウンサー:
缶を開けた瞬間、香りがものすごく豊かで、開けた時の香りが全く違います。私の知っているツナ缶ではない! ものすごく柔らかい

実際に食べてみると、お箸じゃなくてフォークで上品に食べたい味わいです。
口の中でほどけるようなマグロの食感とうま味、調味オイルの香りが織りなす、まさに最高峰の一品です。こんなにとろけるツナ缶は食べたことがありませんでした。

週に30缶ほどしか作れない理由
しかし一体どの辺りが「幻」なのでしょうか。その秘密を調べるため、製造現場を見せてもらいました。
使用されているのはビンナガマグロです。しかも、使っている部位はハラモ、つまりトロの部分のみ。

お刺身でもそのまま食べられるような、いわゆる大トロ部位だけを使っているのです。
勝男屋・望月洋平 代表:
ハラモの中でも、一番脂ののっている部分だけしか使いません。さらに希少部位だけ使って製造しています。大体1本で1缶できるかできないかぐらいです

また、使用されるビンナガマグロは全て焼津港と清水港で水揚げされたもの。この厳選されたハラモを企業秘密のタレに漬け込み、蒸していきます。そうすることで魚肉が柔らかくなり、くさみも消えます。
蒸し上がったマグロは、手作業で一つ一つ缶に詰めていきます。

完成までの工程をすべて手作業で行うため、缶の製造は週に1日だけ、それも30缶ほど。
一般のお店には流通していない、まさに「幻のツナ缶」なのです。
1Lで数万円のオリーブオイル
さらに、漬け込むオイルにも特別なこだわりがあります。
勝男屋・望月洋平 代表:
浜松の和(かず)オリーブ園で圧搾した、1L数万円というオリーブオイルを使用しています。量販店には並ばないような、すばらしいエクストラバージンオリーブオイルです

違いは飲めばわかるということで、貴重なオイルを試飲させてもらいました。
大森アナウンサー:
ごくごくいけます! すっきりしていて口当たりもすごいまろやかで、あんまり癖がありません

この超高級オリーブオイルがマグロの口溶けを変えてくれて、味をまるくしてくれるそうです。
フランスパンで楽しむアレンジレシピ
「頂」のおいしい食べ方を教えてもらいましょう。
まずは手軽に、ワサビしょうゆを付けてお刺身のように食べてみましょう。大人な味わいになります。

さらに、望月さんおすすめの頂レシピがあります。
フランスパンに「頂」とチーズをたっぷりのせた「ツナチーズバゲット」です。
ぜいたくにツナを2枚乗せた一品は、まるでフレンチのコース料理の前菜で出てきそうな仕上がりです。

日本一の缶詰を目指して
日本一の缶詰を目指して名付けられた、この「頂」。どうして高級なツナ缶を作ろうと思ったのでしょうか。
勝男屋・望月洋平 代表:
せっかく作るなら、よそが作ってるものと同じじゃなくて、最高峰のものを作ろうと思いました

最高級缶詰「頂」は、贈り物や、自分へのご褒美にぴったりの一品です。
初めて買うにはちょっと高いと思う方もいるかもしれませんが、ふるさと納税の返礼品として1万円分の寄付で入手することもできます。

最高峰の素材と製法で作られた「幻のツナ缶」、この特別な味わいを体験してみてはいかがでしょうか。
■店名 だし専門店 勝男屋
■住所 静岡県焼津市八楠4-13-7(焼津さかなセンター内)
■営業時間 9:00~17:00
■定休 水
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