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夏にぴったりのひんやりスイーツを求めて、静岡市葵区にある新オープンの店「十一糖水(じゅういちとうすい)」へ。中華デザート専門店です。メニューを見ても、どれも見たことがないデザートばかり。一体どんな味に出会えるのでしょうか。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ本場中国のスイーツがある店
新静岡セノバから北街道を北へ約500m進んだところにある「十一糖水」。

2025年3月にオープンしたばかりのこのお店では、日本ではあまり見かけない本場中国の伝統的なスイーツが味わえます。
店内は壁もテーブルも真っ白で清潔感があり、飾り付けは中国らしい雰囲気です。

現地で食べた中華スイーツが忘れられなくて開店
メニューを見てみると、「芋ムース芋団子(680円)」「生姜プリン(580円)」「オレオ中華餅(680円)」など、気になるものがあり過ぎです。

「メニューを見て全部知らないという経験は初めてです」と驚く大森万梨乃アナウンサー。店のオーナーである市川孝典さんに出店した理由を聞いてみました。
十一糖水 オーナー・市川孝典さん:
日本の中華料理店にはない、本場のデザートを出しています。本業は機械のエンジニアをしていまして、中国や台湾に仕事で行った時に「ビンフェン」という中華デザートに感銘を受けたんです

とてもおいしかったので日本でも食べたいと思った市川さんですが、売っていませんでした。
だったら自分で出してみようと決心。店長の李玲玉さんと出会って、お店をオープンすることになったそうです。
ぷるぷる食感の「ビンフェン」に感動!
まず、市川さんが夢中になったという「ビンフェン」を食べてみることに。店では「中華ゼリー ぷるぷる(880円)」という名前で販売しています。

陶器のおわんに入って登場した中華ゼリー「ビンフェン」。透明なゼリーの上にドライフルーツやナッツ、黒蜜がかかっています。
中国では夏場の屋台料理として親しまれているというこのデザート、一体どんな味なのでしょうか。
スプーンですくって一口。

テレビ静岡・大森万梨乃アナウンサー:
すごく爽やかでさっぱりとした甘さですね。と思いきや甘酸っぱさも出てきました
ゼリーの上には黒蜜やドライフルーツ、ナッツなどがのっているため、かむごとに味わいが変わっていきます。

十一糖水 オーナー・市川さん:
甘みは黒蜜の味、あとは干しぶどうなどドライフルーツやドライナッツの甘みです。感じた酸っぱさは「サンザシ」だと思います
それにしても特徴的なのはゼリーの食感。
日本のゼリーとは異なり、「ふるふる」とした食感が特徴です。

このゼリーの正体を尋ねると、植物の種からできているとのこと。
十一糖水 オーナー・市川さん:
中国の四川省にある「オオセンナリ」の種を干したものから作っています。私が感銘を受けたのは食感です。夏にぴったりだと思います

ゼリー自体が本当に爽やかで爽快。いい水分補給になりそうです。
中華デザートを一度に楽しめる盛り合わせ
十一糖水には、他にも気になるメニューがたくさん。
「生姜プリン(580円)」は、その名の通りショウガと牛乳だけで作られています。

市川さんによると、牛乳を一定の温度に温めショウガ汁を加えると、固まり始めるそうです。ものすごくショウガの香りがするという一品です。
もっといろいろ味わいたい、とても選べないという人は「芋ムース・芋団子・亀ゼリー(980円)」はどうでしょう。
市川さんによると「中国デザートのいいものを全部ひとまとめにした」という一品。さまざまな手作りデザートを一度に楽しめる盛り合わせメニューです。

中国では家庭の味として親しまれている数種類のスイーツに、冷たくて甘いココナッツミルクがかけられています。
まず試したのは、紫色をした芋ムース。
十一糖水 オーナー・市川さん:
タロイモと紫芋を混ぜた芋ムースです。タロイモは東南アジアでは主食にも使うようなお芋ですが、とてもさっぱりして少し甘みがあります
滑らかでちょっとスイートポテトのような感じです。

右下)芋団子 左下)中華黒もち
次に試したのは、もちもちとした弾力のある芋団子。タロイモとサツマイモを練って団子状にしたものです。
他にもプチプチ食感のクワイの実ゼリーや、黒米ともち米で作った“おはぎ”のような中華黒もちも入っていました。
そして名前が気になるのは、亀ゼリーという漢方をベースにしたデザート。

十一糖水 オーナー・市川さん:
元々は仙草という漢方薬の草に、カメのお腹の方の甲羅を少しだけ混ぜています
大森アナウンサー:
すごく食べやすいです。最初は漢方感が全くないです。味わっていくうちに後味にちょっと漢方っぽさがあるかな、ぐらいの感じですね
本場の味を静岡で楽しめる貴重なお店
一般的な中華料理店のデザートと言えば、ごま団子や杏仁豆腐を思い浮かべますが、「十一糖水」にはそういったメニューは一切ありません。

十一糖水 オーナー・市川さん:
うちは一切そういうものはないですね。本場で食べておいしいな、面白いなと思ったものを提供したいと思っています
市川さんが感銘を受けた「ビンフェン」をはじめ、本場の味を再現するために食材も中国から取り寄せているそうです。健康にも良さそうな中華デザートは、夏の暑い時期にぴったりの爽やかなスイーツでした。
■店名 十一糖水
■住所 静岡市葵区駿府町2-4
■営業時間 11:00~17:00
■定休 月
■問合せ 054-260-9956
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