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江戸時代の代官の暮らしを本物の資料で学ぶことができる静岡・菊川市の「黒田家代官屋敷資料館」が、13年ぶりに展示内容を大幅リニューアルしました。
国指定重要文化財「黒田家住宅」
菊川市下平川にある国指定重要文化財「黒田家住宅」は、江戸時代の後期に建てられた「代官屋敷」です。
この屋敷の主、「黒田家」は戦国時代から現在まで続く武士の家系で、江戸時代には旗本「本多日向守(ほんだ ひゅうがのかみ)」の代官として、菊川市下平川周辺を治めていました。
現在も22代目の当主がこの家に住み、歴史ある建物を守っています。
また、2月には梅祭りが開催され、敷地内に植えられた150本以上の梅の花と江戸時代の面影を残すお屋敷の共演で人気です。
資料館の展示 13年ぶりリニューアル
菊川市黒田家代官屋敷資料館は、国指定重要文化財「黒田家住宅」に所蔵されている美術品やよろい、かぶと、食器類などの資料を展示公開している施設です。
今回、黒田家の歴史や、江戸時代の代官の仕事がより分かりやすくなるよう、展示内容をリニューアルしました。
展示内容の大幅な入れ替えは、米蔵などの解体修理が行われた2010年以来、13 年ぶりです。
代官の暮らしぶりがわかる
今回の展示替えでは、「代官としての黒田家」をテーマにしています。
武士の生活の様子を描いたパネルを新たに設置し、展示されている資料がどういった場面で使われていたかをイメージしやすくなっています。例えば弓矢の展示と一緒に、弓矢の修練をイラストにして展示しました。
また、展示資料の内容も大きく変えて、テーマごとにまとめるなど、見やすさを意識した展示としています。
※展示品の一部は資料の保護のため季節に応じて入れ替えを行っています。予めご了承ください
目玉展示「横地陣屋絵図」とは
今回の展示替えの目玉は「横地陣屋絵図」です。黒田家が代官として仕事をしていた「横地陣屋」を江戸末期に描いた絵図です。
「陣屋」は、旗本本多氏が所領を管理するため建てたもので、年貢の計算や争いごとの調停などを行った現代の役所のような場所です。
これまで黒田家に残されていた資料からはわからなかった、陣屋の様子が明らかになりました。当時の代官としての仕事ぶりを、より正しく理解できる貴重な資料です。
2023年は大河ドラマ「どうする家康」が放映され、家康ゆかりの地に注目が集まりました。家康が築き上げた江戸の世を、安定させる仕事に携わっていたのが黒田家です。黒田家の歴史を知ることが、当時の武士の生活を知るきっかけになるのではないでしょうか。
■施設名 黒田家代官屋敷資料館
■住所 静岡県菊川市下平川862-1
■開館時間 10:00〜16:00
■定休 月 ※祝日の場合は翌日
※代官屋敷梅祭り開催期間(2月上旬〜3月上旬)は無休で09:00開館
■入館料 160円(中学生以下と菊川市内在住の人は無料)
【もっと詳しく見る】黒田家代官屋敷資料館のサイト(菊川市HP)
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