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日帰り低山登山にチャレンジ!【静岡市・谷津山編】

谷津山は、静岡市葵区の市街地にある山です。「子供のころにハイキングした」「部活でランニングした」という地元の方も多いのではないでしょうか。今回はそんな市民の憩いの山に登ってみました!

谷津山ってどんな山?

谷津山(やつやま)は東西約2km、南北約0.6kmの丘陵地です。

数万年前、静岡市葵区にある春日町から沓谷にかけての一帯には、庵原山地から延びる尾根がありました。この尾根が安倍川から運ばれてくる土砂によって埋まり、やがて、尾根の高いところだけが残ったのが現在の谷津山なのだそうです。

標高は107.9m。登山というよりは、ハイキングといったほうがぴったりかもしかれません。

地図提供:YAMAP 【詳しくみる】YAMAPとは?(外部サイト)

谷津山には、複数のハイキングコースがあります。今回はそのなかから、葵区音羽町にある清水山公園(きよみずやまこうえん)をスタートし、愛宕神社(あたごじんじゃ)を通って下りるルートを選択しました。

今回の低山登山DATA
登った山:谷津山 
標高:107.9m
タイム:約1時間40分 
距離:約2.8km

清水山公園からスタート!山頂へは徒歩25分

ではさっそく、清水山公園にある登山口からスタート! なお、ここから先はトイレがありません。必要な方は清水山公園内にあるトイレをお借りするといいでしょう。

木々に囲まれた道はよく整備されているので、低山登山を始めたばかりの私でも、自然を堪能しながら楽しく歩けます。

ハイキングコース沿いには、谷津山の植物について説明した案内板や、地元の方が作ったと思われるオブジェも。地元の方の谷津山“愛”を感じます。

エリア最古・最大の前方後円墳でひと休み

25分ほど歩いたところで、谷津山の山頂に到着! 駿河湾が見えました。ここまでの道のりは、アップダウンはそれほどありません。運動不足気味の私でも、体力・気力ともに十分残っています。

ちなみに、谷津山山頂には古墳があります。「谷津山古墳」といい、その規模は全長約110m、高さ10m以上。静岡清水平野の古墳のなかで最古かつ最大の前方後円墳なのだそうです。古墳のすぐ近くに立つ小さな祠に手を合わせ、先に進みます。

見逃しにご用心! 富士山スポットあります

ピクニック広場に向かう下り坂の途中で、富士山が見えました。足元だけ見ていると見逃してしまう可能性大!

天気がよければ、時折立ち止まって富士山の姿を確認しながら進むことをおすすめします。

ライオン砦から霊峰・富士を眺める

山頂から10分ほど歩いたところで、ピクニック広場に到着しました。ピクニック広場には桜の木が植えられており、春はお花見を楽しむ人も多いとか。残念ながらまだ桜の季節ではなかったので、とりあえず、脳内でお花見しつつ小休憩。

なお、ピクニック広場を過ぎると、静岡県護国神社へと下りる分岐があります。「もう疲れた!」という人は、分岐から下りてもいいかもしれません。分岐から静岡県護国神社へは10分ほどです。

ルート一番の険所 息が上がる登り

今回は分岐を通り過ぎ、郷土の森ピクニック広場をめざします。途中、谷津山配水池の脇の階段を通るのですが、個人的にはここが一番の険所。ちょっと息が上がりました…(でも、あっという間に終わります。ご安心を)。

郷土の森ピクニック広場に着いたのは、ピクニック広場から20分ほど経ったころ。ここには「ライオン砦」と呼ばれる遊具兼展望台があります。

天気がよければ、富士山の絶景が見られます。

さあ、ここからもうひと踏ん張りです。ハイキングコースを北に進むこと約15分。愛宕神社が見えてきました。

家康公とのゆかりが深い愛宕神社

愛宕神社は、徳川家康公とゆかりがある神社。家康公は天正2(1571)年、駿府の鬼門よけとして、崇敬していた騎馬姿の地蔵菩薩(別名将軍地蔵)を祀ったと伝わっています。

NHKの大河ドラマ「どうする家康」にちなんで、この機会にお参りするのもいいかもしれません。私ももちろん参拝しました。

愛宕神社から先の道のりはほぼ下り。落ち葉が積もっているところはすべりやすいので、気をつけながら足を進めます。

途中でなんと天然のブランコを発見! 体重オーバーで破壊しては目も当てられないので、乗りたい気持ちを抑えて通り過ぎます。

5分ほど歩いたら、県立科学技術高校のすぐそばにある登山口にたどり着きました。清水山公園をスタートしてから約1時間40分。ここが今回のゴールです。低山登山、おつかれさまでした!

街中なのに、気軽に登山と自然を満喫できる

起伏がゆるやかなので余裕を持って自然を満喫でき、それでいて達成感も味わえる。谷津山ハイキング、おすすめです。

登山終わりには、新静岡鉄道・長沼駅から電車に乗って新静岡駅で下り、がんばったごほうびにコーヒーとケーキをいただきました。そんな楽しみ方ができるのも谷津山の魅力です。低山登山に興味がある方、まずは谷津山からはじめてみてはいかがでしょうか。

!CAUTION!
◎各所に案内看板がありますが、道迷いの可能性がまったくないわけではありません。特に分岐では、地図や登山アプリなどでルートを確認するのを忘れないようにしてください。
◎低山とはいえ、山は山です。適切な服装と装備で楽しんでください。
◎時期や天候によってコースの状況が変わっている可能性があります。ネットなどでできるだけ最新の状況を確認するようにしてください。

東京生まれ伊豆育ち、フリーライター歴1×年以上。「休日に早起きなんて無理。でも、少しだけ自然に触れたい。あわよくば体重も落としたい」という怠惰な理由で低山登山はじめました。ウイスキーを少々たしなみます。神社検定2級