12日夜に静岡県議会の最大会派・自民改革会議から提出された川勝知事に対する不信任決議案は、13日未明に採決が行われました。
採決は、知事を支持・支援する第2会派・ふじのくに県民クラブに所属する18人全員が反対に回ったことから、賛成50・反対18で「否決」されました。
県議会の定数68で、可決ラインは51でした。
本会議終了後、川勝知事は無言で県庁をあとにした一方、各会派の代表が取材に応じました。
自民改革会議・増田亨大 代表:
目的を達成できなかったことは非常に残念。ただ、自民改革会議以外からも賛同を得られたのは本当にありがたい。
総務委員会での審議の当局側の答弁内容と知事報告の内容が、私たちにとっては整合性がつかない内容だったので不信任決議案の提出に至った。
予想以上に地域の皆さんの反応が知事に対して厳しく、知事報告を聞いて以降、議員個々の思い、また(会派に)寄せられる意見なども大変厳しいものがあり、一気に不信任案提出という形になった。
ふじのくに県民クラブ・田口章 会長:
自民改革会議が提出した不信任決議案の「虚偽説明と断ざるをえない」という中身については時系列に並べれば何の矛盾もないと私たちは認識している。自民改革会議は論理的に矛盾していておかしいと思っている。
会派18人全員が反対を投じ、薄氷の否決となったが会派一枚岩となって行動できたのはよかった。ただ、私たちの会派の考え方を理解してもらえなかったことは少し残念。
公明党県議団・蓮池章平 団長:
僅差ではあったが、議会としては2021年の辞職勧告に続いて知事に「No」を突きつけたという結果になったのではないか。
否決されたという事実は残ったわけだが、多くの議員が知事の発言・行動に対して問題が大きかったと思っている。知事は「ずっと返還の意思があった」と言ったが信じることはできない。
結局「自身が悪かった」ということは言わず、すべて人のせいにする。自分自身の責任は一言も触れずに「すべててこうなったのは他の要因があるんだ」と。これでは県政を運営するトップとして適格性はないのではないか。