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源頼朝が源氏の再興を祈願した三嶋大社の「令和の大修理」が佳境 現代の職人技を結集し90年前の彫刻を後世へ 2027年12月まで

先週、藤井壮太 六冠がのぞんだ竜王戦の会場としても話題となった静岡県三島市の三嶋大社ではいま、「令和の大修理」が佳境を迎えています。国の重要文化財に指定されている社殿を、次の世代へと受け継ぐため現代の職人たちの技が生かされています。

奈良時代の書物にも記録が残る三嶋大社。

平安時代には、伊豆に流された源頼朝が源氏の再興を祈願した地としても知られています。

その三嶋大社ではいま「令和の大修理」が進められています。

工事が本格化したのは2026年3月。

鬼や千木と呼ばれる棟飾りが取り外されました。

三嶋大社の社殿は国の重要文化財に指定されていることから、工事は文化庁の監督のもと、文化財建造物保存技術協会が監理を担っています。

文化財建造物保存技術協会・佐藤武王さん:
文化財の建物なので、できるだけ古い材料を残しながら、次の世代に伝えていくというような修理ができればと思う

棟飾りを覆っていた銅板をはがすと、90年ぶりに木の肌があらわに。

どの部分を残して、どこを取り換えるのか、細かな調査が行われました。

天峰建設・平松省吾さん:
裏を見てもらうと、もう腐りがきてしまっていて手で崩れてしまうような状況なので、再使用は不可能。ここまで傷んでいると

すっかり傷んでしまった木製の棟飾り。

どのようにして修復していくのでしょうか。

袋井市の天峰建設。

創業以来、多くの神社仏閣建設を手がけてきました。

三嶋大社の「令和の大修理」では、「鬼」などの棟飾りや屋根の下地の修復を担っています。

天峰建設・平松省吾さん:
三嶋大社の「鬼」は他の神社よりも「鬼」自体のボリュームが大きい。装飾自体も彫りが深い彫刻がついている

傷みが激しく、一から作り直すものもあります。

天峰建設・平松省吾さん:
「鬼」の型を取るのに彫刻は凹凸がある。高いところ、低いところ。(絵柄を写し取る)フィルムを当てたくてもうまく当たらないので、透明なアクリル板を敷く。彫刻の絵柄を写し取っていく

写し取った絵柄をカーボン紙を使って新しい木材へと転写。

これをもとに、まずは大まかな形を削り出す「粗取り」の作業に入ります。

天峰建設・平松省吾さん:
大方「粗取り」が終わったあと、彫刻に移る手前の下準備で、高さや彫る部分の深さを加工していく

木目によってノミを入れる方向や打つ強さなど、細かな調整が必要です。

「粗取り」が終わると、いよいよ彫刻の作業へ。

90年前の「鬼」と新しい「鬼」を何度も見比べながら形を近づけていきます。

彫刻師・澤元清延さん:
角が出ているところはある程度測れるが、こういう丸め具合などは見ながらこのくらいかなっていう感じで。感覚的なところで丸めていき、測るところは測り、感覚でやるべきところは感覚でやっていく

90年前の職人と、時を超えた対話を重ねます。

天峰建設・平松省吾さん:
文化財を継承するのに必要なことは大工あってこそだと思うので、若い職人を一人前に育てられる環境を作って、それによって文化財も後世に残せる。これから先 何百年何千年とこの建物が残っていくというロマン

この日、三嶋大社を訪れたのは地元の小学生。

銅板の葺き替え作業や、普段は遠くからしか見られない彫刻などを間近で見学しました。

児童:
90年ぶりという、あまり見れないものを生で見られてすごく良かった

児童:
人が手で作っている感じがあって、すごく格好良かったし見られてうれしかった

傷んでいる屋根の下地には新しい木材を使い、2026年修復したことを示す焼き印が押されました。

本殿では屋根の葺き替えも始まり、90年前の輝きを取り戻しつつあります。

三嶋大社・矢田部盛男 宮司:
関東大震災・北伊豆地震という大きな震災を越えて、私たちに残されたこの本殿なので、現代の私たちが手がけることになった意義は非常に将来に対して責任あるもの

地域の文化財を次の世代へ。

職人たちの技術を集めた「令和の大修理」は続きます。

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