ジーンズを始めとしたデニムウェアは多くの人が身に着けていると思いますが、国内最古のデニムブランドは静岡県清水町に本社を構えるメーカーだったことをご存じでしょうか?
丁寧に縫製されたステッチに・・・
歴史を感じさせるパッチ!
店員:
大変お待たせしました。先行入場開始です
イベントに出店すれば、手に取る人は後を絶ちません。
客:
選手たちも履いているし良いかなと。ファッションとして
客:
肌感が良いというか、着ているとゴワゴワしなくて
実はこのデニム、国内最古の歴史を持つ“Made in Shizuoka”のデニムなんです!
山本被服・山本陵 社長:
歴史、ストーリーがこの一着に背景としてあるんだという思いを一緒にまとってもらいたい
創業から2026年で103年。
日本最古のデニムブランドをヒモトクと・・・
国内最古のデニムづくりの歴史を持つのが、静岡県清水町に本社を置く山本被服。
企業向けのユニフォームや作業着を製造・販売するメーカーです。
でも、国内最古のデニムブランドって??
実はこれまでデニム製品は、1960年代に岡山県倉敷市で作られたのが始まりとされていました。
ただ、商標を調べてみると・・・
山本被服・山本陵 社長:
データベースから、商標登録されていた事実を突き止めてくれて、昭和6年12月24日
商標の出願に関する書類に記されていたのは、昭和6年の文字!
デニム発祥とされていた時期から約30年も前に、県内でデニムの製造を手がけていたことが判明したんです!
山本被服・山本陵 社長:
これで日本最古、日本初と言えると思ったときにすごく誇らしい気持ち。創業した人たちの苦労が世に、皆さんに分かってもらえるというか、報われるといったらあれだが
実は、会社内にはその歴史が受け継がれていました。
山本被服の歴史は、さかのぼること今から約100年前。
創業者の山本彦太郎さんが出稼ぎのため、アメリカの西海岸に渡ったことが始まりでした。
山本被服・山本陵 社長:
高祖父は炭鉱夫として働いていて、高祖母は洗濯婦として働いていて、おそらくだがデニムのオーバーオール、ワークウェアとして着られていたものを洗っているなかでヒントを得て
当時、炭鉱で作業着として用いられていたオーバーオールに商機を見出した彦太郎さんは、1923年ロサンゼルスに作業服の製造所「スターオーバーオールカンパニー」を設立。
3年後には日本に帰国し、沼津市に日本初のデニム作業服のメーカー「山本被服製造所」を立ち上げました。
こちらは1920年代後半の広告。
デニムのカバーオールと現代のジーンズの原型でもある「ウエストオーバーオール」で決めたモデルの姿が。
山本被服・山本陵 社長:
デニムのオーバーオールをイメージしてもらうと、酪農向けなのかな、農家向けなのかなということで、かなり広範囲にわたって東北、北海道の北の方で営業活動していた
しかし1960年代には時代の求める作業服のニーズに合わず、オーバーオールの製造は中止・・・
ただ、2021年創業100周年を前に復刻されます!
山本被服 営業第一部・富所勢 課長:
地元にこんな産業があったことに共感して、いつか復刻したいとずっと思っていた
山本被服・石井智洋デザイナー:
100年前のものを復刻するのはワクワクした。日本で最古のデニムというのはやっぱり誇らしい
約1世紀の時を超えて蘇ったオーバーオール。
山本被服・山口孝一 工場長:
熟練しないと。上手く重ねたところとか、いろいろな面で
山本被服・山本陵 社長:
デニムは厚いですから、縫いにくさはありますよね
山本被服・山口孝一 工場長:
ここでまた二重に、ステッチになっていく
100年間で培った技術を駆使して復刻させました。
取材を担当した記者が実際に試着させてもらうと・・・
村田彬 記者:
非常に軽くて着心地が良いというのが一番最初の印象です。足踏みしていますが、動きやすいです。腹や足にゆとりがあるので、非常に動きやすいです
山本被服 営業第一部・富所勢 課長:
昔の資料にあった形を再現したかったのが一番のこだわり。当時からこの3本ステッチとか、胸当てのみのローバック、背中が抜けている感じが1926年沼津に弊社がオーバーオールを持ち込んだ形なので、それを再現している
現在はオーバーオールやカバーオールなど、約20種類を製造・販売。
2023年にはサッカークラブ・アスルクラロ沼津の選手たちの公式移動着にも採用されました。
また、6年前には完全予約制のスーツサロンもオープン。
技術力や歴史を基に新たな挑戦を続けています。
山本被服・山本陵 社長:
1本の糸からつながったつながり、受け継がれたものは今後も大事にしなければいけないし、時代に(合わせて)発展させていきたい
思いやこだわりは1本の糸へと込められ、これからも多くの人のもとへと届けられていきます。
