8月11日は「山の日」です。
富士山・富士宮口5合目でも、多くの登山客の姿が見られました。
夏山シーズンが本格化する一方、富士山では山岳遭難が相次いでいて、11日も63歳の男性が低体温症とみられる症状で警察に救助されています。
ただ遭難に注意が必要なのは、富士山のような「高い山」だけではありません。
去年1年間に静岡県内で起きた山岳遭難は107件。
このうち4割は比較的標高の低い身近な山で起きています。
そこで今回は標高およそ1千400mの天城山を例に、どういった場所に遭難のリスクが潜んでいるのか、県警山岳遭難救助隊で30年以上活動してきた坂上雅信指導官に聞きました。
坂上指導官:この辺り、涸沢分岐点というところなんですが、この周辺での道迷い相談が非常に多い場所。
登山道に現れた『分かれ道』のように見えるこちらの場所。
画面の右側が正しいルートですが、かつてルートが存在していた左側へと進み、迷ってしまうケースが多いといいます。
坂上指導官:ちょっと見えますかね。ちょっとあそこに赤テープがあるんですけど、ああいう目印を見てルートと勘違いしてしまう。(赤テープは)作業用につけたりするテープ。
警察庁によりますと、去年全国で遭難したおよそ3千600人のうち最も多かった理由が「道迷い」。
こうした道迷いを防ぐのに有効なのが、登山専用の地図アプリです。
自分が歩いている位置を確認できるほか、救助を呼ぶ際に役立つ緯度や経度の情報を把握できるアプリもあり、山に入る前にインストールしておく必要があります。
そして、万が一遭難してしまった時に備えておきたいもの。
坂上さんが荷物から取り出したのはスマートフォン用のモバイルバッテリーです。
坂上指導官:いざ警察とか消防に通報する時にはバッテリーの残量が数パーセントという方、これまでの経験上たくさん見てきたので、救助機関と連絡を取る命綱としてぜひ持って行ってもらいたい。
視界を確保するためのヘッドライトも欠かせません。
夜だけでなく日中に遭難した場合も、ヘリコプターで上空から捜索する際、その光が遭難者を見つける手掛かりになります。
坂上指導官:体調と装備と天候にどれか1個でも少しでも不安を感じたら、登る前なら登らない決断。登ってる途中なら勇気ある下山。これでぜひ山岳遭難を防いでいただければと思います。
遭難事故にあわないために事前の準備はもちろんですが何より大切なのは「冷静な判断」です。
