
一部の登山道を除いて、富士山の開山が約3週間後に迫る中、富士宮市の須藤秀忠 市長は6月8日の定例会見で改めて閉山期の在り方について問題を提起した。須藤市長はこれまでも度々、閉山期の登山禁止や救助有料化を訴えている。
富士山は吉田ルートと須走ルートについて7月1日に登山道の通行止めが解除され、本格的な山開きを迎える。
一方で、毎年のように問題となるのが閉山期の登山だ。
現在、4つの登山道はいずれも開山期以外は法律に基づき通行禁止となっているが、登山道以外は立ち入りを禁止する法的根拠はない。
このため、閉山期であっても富士山に登る人は絶えず、それに伴い遭難事故も後を絶たない。
ただ、法律上、警察や消防が出動した場合でも救助費用を求めることができず、地元にとっては財政負担が重く圧し掛かっていることから、富士宮市の須藤秀忠 市長はこれまでも度々、閉山期における登山禁止の厳格化や救助の有料化を訴えていて、6月8日の定例会見でも、「閉山中に行くということは雪がある。危険なところを登るということは遭難のおそれが十分にある」と強調した上で「遭難がなければ私たちの部下である消防隊員も命懸けで救助に行く必要はないし、原因をまず防ぐことが一番」と改めて閉山期の登山禁止を主張した。
かつて、インタビューで「なぜ、エベレストに登りたいのか?」と問われた際に「Because it’s there(そこにあるからさ)」と答えたことで知られるイギリスの伝説的登山家 ジョージ・マロリー。
日本では「そこに山があるから」と意訳されマロリーの言葉として伝わるが、須藤市長は「登山家の方々は『山があるから登るんだ』と言うが、それは自分たちの勝手であって、登っては困るという私たちの立場を理解してもらいたい」と話す。
インターネット上では、登山関係者によって「富士山の『夏季以外の登山禁止』ルール化に反対します」という署名活動も展開されているが、須藤市長はこの活動について「知らなかった。初めて聞いた」とした上で「そんなことは迷惑な話。あくまでも富士山は安全な時に登り、安全に帰って欲しい」と一刀両断し、「登山家にはいろいろ夢があるし、いろいろ考えがあり、富士山に登ることは誇りかもしれないが地元としては迷惑な話。冬山に登らなくても、開山中はいつでも登れる」と訴えた。
