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「すべての発端は田久保氏の学歴詐称」選挙費用の賠償を求め住民監査請求 「行為選択の結果として生じた損害」と指摘 請求人代表「誰も責任を取らないという風潮が定着しているが私は良しとしていない」

田久保眞紀 被告

伊東市の前市長・田久保眞紀 被告の学歴詐称問題をめぐって発足した市民団体が5月7日に会見し、選挙費用の賠償を求めて市民有志2人による住民監査を請求したと明らかにした。

伊東市の前市長・田久保眞紀 被告は、実際には大学を除籍となっていたにもかかわらず2025年5月の市長選に向けて報道機関が依頼した経歴調査票や当選後に発行した市の広報誌に「東洋大学法学部卒業」と記した学歴詐称が問題となり、二度にわたる不信任の議決の末に失職した。

また、この問題をめぐっては、2025年5月29日頃から6月4日までの間に卒業証書と題する書面を自作した上、インターネット通販で事前に作成した学長名の判子と学部長名の判子を押印するなど卒業証書を偽造し、さらに市議会の中島弘道 議長や青木敬博 副議長、市職員に卒業した”証拠”として示したほか同年8月13日に開かれた市議会の百条委員会で、以前から大学を卒業していない事実を認識していたにもかかわらず、「私が除籍である事実を知りました、つまりは卒業できていないという事実を知りましたのは、6月の28日、大学の方に訪れた時になります」などと記憶に反した虚偽の証言をしたとして、検察は3月30日、田久保被告を有印私文書偽造・同行使と地方自治法違反の罪で在宅起訴している。

田久保被告は2025年9月に市議会から一度目の不信任を議決された後、議会を解散したため同年10月に市議会議員選挙が行われた。

ただ、その市議選で当選者の大半を“反田久保派”が占めたため二度目の不信任が議決され、田久保被告は地方自治法に基づき失職。

2025年12月には異例とも言える同一年度2回目の市長選が執行された。

選挙費用は市議選が4951万873円、2回目の市長選が3273万4705円とされ、計8224万5578円に上る。

このため、市民団体の構成メンバーでもある有志2人は2つの選挙費用について「田久保自身の行為選択の結果として生じた損害であると評価できる」と指摘し、5月7日、杉本憲也 市長が田久保被告に対して選挙費用の賠償と遅延損害金を請求するよう監査委員から市長に勧告することを求めて住民監査を請求した。

住民監査請求とは、地方公共団体の執行機関・職員が行う違法・不当な行為や怠る事実の発生を防止し、これらによって生じる損害の賠償等を求めることを通じて、地方公共団体の財務の適正を確保し、住民全体の利益を保護することを目的とした制度で、監査請求人は「杉本市長が田久保市長に対して損害賠償請求権を行使しないことは地方自治法第242条第1項で定められた財産の管理を怠る事実に該当する」と主張している。

市民団体の代表でもある監査請求人代表の関川永子 氏は「すべての発端は田久保氏の学歴詐称。説明責任を果たさず、自己保身のために権力が行使されるのであれば、その制度は本当に機能しているのかということに疑問を持っている」と投げかけ、「多くの場合、社会の中で起きた問題がうやむやになって結論を見ない、誰も責任を取らないという風潮が定着しているが、私はそれを良しとしていない」と強調する。

請求が受理された場合、60日以内に監査が行われるが、請求人は監査委員による必要な勧告がなされない場合、地方自治法に基づき住民訴訟に踏み切る考えを明らかにしていて、関川氏は「この問題をうやむやにすることなく、明確な決着をつけるために行動を続けていきたい」と話している。

総務省によれば、2022年度に全国の地方公共団体で請求された住民監査は650件に上るが、実際に勧告が行われたのはわずかに21件、割合にして3.23%だった。

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