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静岡市清水区にある山岡鉄舟ゆかりの「鉄舟寺」。歴史を知れば知るほど深掘りしたくなるお寺ですが、今回は新しい住職の世永天山さんに注目しました。広島東洋カープや野球が好きな人は必見。なぜなら「カープ坊や」の生みの親が鉄舟寺の御朱印のデザインを手がけているのです。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ幕末の幕臣・山岡鉄舟ゆかりの寺
幕末、江戸城無血開城のために奔走した幕臣として知られる山岡鉄舟。その山岡鉄舟が再興に力を尽くしたのが静岡市清水区にある「鉄舟禅寺」です。
鉄舟寺は、日本平へ上る「清水日本平パークウェイ」の入口付近に位置しています。

なぜこの場所にあるのかというと、もともとは現在の久能山東照宮がある日本平の上の方にあったお寺「久能寺」だったからです。久能寺は、武田軍の駿河侵攻により、久能山城を築城するため、現在の場所へ移されました。
その後、お寺は荒廃してしまいますが、山岡鉄舟が再興に力を尽くしました。そのことから「鉄舟禅寺」と名前が改められ、現在に至ります。

お寺には、国宝「久能寺経」や静岡県指定有形文化財の「木造文殊菩薩坐像」など、貴重な品々も伝わっています。
前身は久能寺、山岡鉄舟のゆかり、そして国宝と、歴史好きとしては深掘りしたくなる情報ばかりですが、今回は現在の鉄舟寺を守る住職・世永天山(よながてんざん)さんに注目します。
広島出身のカープ大好き住職
2023年に鉄舟寺へ来た世永さんは、広島生まれ広島育ちで、鉄舟寺に来るまで静岡にあまり関わりはなかったそうです。

そんな世永さんが鉄舟寺へ来て間もない2024年、台風10号によってお寺は大きな被害を受けました。
現在もその爪痕が残っており、歴史あるお寺を守りながら、復旧に向けて動いている世永さん。地域とのつながりを築きながら、鉄舟寺の魅力を知ってもらうための新しい発信にも力を入れています。
そんな世永さん、静岡に来ても変わらないことがあります。それは、広島東洋カープの大ファンであること!

野球の話をするとカープ愛があふれ、広島東洋カープについて熱く教えてくれます。もともと野球少年だったという世永さんの話は、野球ファンなら聞いてみたくなることばかり。
プロ野球選手がお寺を訪れ、座禅を組んだりすることもあるそうです。
歴史あるお寺とプロ野球。一見意外な組み合わせですが、世永さんの話を聞いていると納得です。授与所で世永さんに会えたら、広島やカープの話も聞いてみてください。

カープ坊や好き必見! 特別御朱印
世永さんが鉄舟寺に来てから、新しい「特別御朱印(各1500円)」も登場しました。
その特別御朱印を見ていると、あれ、この顔どこかで見たことがあると思う人もいるかもしれません。

そう、「カープ坊や」の絵のタッチと同じ!
なんと、広島東洋カープのマスコットキャラクター「カープ坊や」の生みの親・岡崎福雄さんが鉄舟寺のために手がけた御朱印です。
御朱印には、山岡鉄舟と清水港周辺を取り仕切っていた清水次郎長が描かれています。表情を見ると、どこかカープ坊やを連想させるような親しみやすさ。富士山、三保松原、清水港など地元の名所も組み合わさった、鉄舟寺ならではの御朱印です。
歴史上の人物が描かれているのに、どこかポップで親しみやすい。カープファンなら思わず反応してしまうデザインです。
そしてもう一つ、東海大学とコラボレーションした特別御朱印もあります。こちらも岡崎さんがデザインを手がけました。

東海大学と鉄舟寺には、80年以上続くつながりがあります。1943年、東海大学の前身である航空科学専門学校が開校した当時、鉄舟寺の一部が学生寮として使われていました。
東海大学の「建学の歌」にも鉄舟寺が歌われ、現在も建学祭の「建学の火」を鉄舟寺から受け取るなど、交流が続いています。
東海大学とのコラボ御朱印には部活動に励む学生たちの姿が描かれていて、もちろん野球部の姿もあります。
他にも、切り絵の山岡鉄舟の御朱印や、御朱印帳に直接書いてもらえる御朱印など、さまざまな種類があります。

いずれの御朱印代も、一部が台風被害の復興費用に充てられます。御朱印は、鉄舟寺の歴史や、今まさに進んでいる復興のことを知るきっかけにもなっています。
富士山が見られる境内散策もお忘れなく
鉄舟寺は高台にあり、境内からは清水港の街並みを眺めることができます。

天気がよければ、富士山を望むこともできます。
境内には、山岡鉄舟の銅像や座禅堂、鐘楼、日本庭園、本堂などがあり、静かな空気の中で歴史を感じながら散策できます。

筆者はこれまで多くの寺を見てきましたが、鉄舟寺の山門の仁王像には驚きました。
門をくぐる時、両脇の仁王像がこちらをまるで目で追うように、にらみつけてくるように見えます。どの角度からも見られているような迫力の仁王像は必見です。

鉄舟寺というと、山岡鉄舟ゆかりの寺という印象が強いかもしれません。しかし今の鉄舟寺には、広島、カープ、野球、御朱印、復興支援など、さまざまな入口があります。
鉄舟禅寺・世永天山 住職:
鉄舟が大切にした禅の心にぜひ触れにきてください。そして野球好きな方、ぜひカープの話で盛り上がりましょう!
歴史をたどるのもよし、御朱印をもらうのもよし、境内からの景色を楽しむのもよし、住職との会話を楽しむのもよし。多彩な鉄舟寺の魅力に触れてみてください。
■施設名 鉄舟禅寺
■住所 静岡市清水区村松2188
■時間 9:00~16:00(授与所)
■問合せ 0543-34-1203
取材/大倉麻衣子
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