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なぜ沼津にはバーが多い? 意外なルーツがわかる店へ【沼津・BAR FRANK/ねこと白鳥】

港町として知られる静岡・沼津市には、実は数多くのバーが存在します。なぜバーが多いのか、その理由を知るため「BAR FRANK」と「ねこと白鳥」へ。沼津バー文化のルーツを探る旅へと出かけました。

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25店がひしめき合う沼津バーマップ

沼津港大型展望水門「びゅうお」の一角に、「NUMAZU BAR MAP」と名付けられた一枚の地図があります。

「びゅうお」にある沼津のBAR MAP

そこには25店ものバー情報が掲載されていました。港町というイメージが強い沼津ですが、なぜこれほど多くのバーが存在するのでしょうか。

今回はその謎に迫るべく、調査に乗り出しました。

■店名 沼津港大型展望水門 びゅうお
■住所 静岡県沼津市本字千本1905-27
■営業時間 10:00~20:00
■定休 なし(施設メンテナンスで臨時休館あり)
■問合せ 055-963-3200

沼津御用邸がバー文化のルーツ

沼津のバー文化を調べるために訪れたのは、沼津御用邸記念公園です。御用邸とは、皇族が静養や避暑を目的に使用する、いわゆる別荘のこと。

沼津御用邸の外観
沼津御用邸記念公園 (沼津市下香貫島郷)

バーと御用邸、一見すると結びつきそうにない2つですが、その関係は深いものでした。

沼津御用邸記念公園 広報担当・小澤那由羅さん:
沼津御用邸が建てられたことによって、政財界の要人たちがこぞってこのあたりに別荘を建て始めました。その影響で社交場が必要になり、バー文化が発展しました

沼津御用邸記念公園 広報担当・小澤那由羅さん
左)大森万梨乃アナウンサー

御用邸が建てられたことに加え、西郷隆盛の弟・西郷従道のような軍の要人の別荘もあったことで、沼津は別荘地として人気を博しました。

こうした経緯から、要人たちが集う「社交場」としてバーが発展したと言われています。

西郷隆盛の弟・西郷従道

■スポット名 沼津御用邸記念公園
■住所 静岡県沼津市下香貫島郷2802-1
■開園時間 9:00〜16:30
■定休 年末年始
■問合せ  055 -931-0005

沼津の歴史ある一軒「BAR FRANK」へ

沼津のバーのルーツが判明したところで、沼津の中でも特に歴史の深いバーへと足を運びました。

バーフランクの夜のライトアップされた外観
BAR FRANK(沼津市大手町)

1967年創業の「BAR FRANK(バー・フランク)」は、現在沼津で営業するバーの中で最も歴史のある一軒です。

御年82歳の相原勝さんがオーナーバーテンダーを務め、白シャツに黒ベスト、蝶ネクタイという凛とした装いで、きょうもカウンターに立ちます。

BAR FRANK オーナーバーテンダー・相原勝さん

BAR FRANK オーナーバーテンダー・相原勝さん:
お客様に非日常の時間の中で、ゆっくりお酒を楽しんでもらいたいと思っています

お酒が飲めない人でも楽しめる、ノンアルコールカクテルもそろっています。相原さんのおすすめは2種類。

一つ目は「シンデレラ(1000円)」。オレンジ、レモン、パインジュースをシェイクして作る、フルーティな味が売りのカクテルです。

左)シンデレラ(1000円) 右)キナリノ(1000円)

二つ目は「キナリノ(1000円)」。リンゴ、オレンジ、パインジュースに炭酸を加えた、甘みのある一杯です。

要人たちをもてなすためにバーが増え、それに伴いバーテンダーの資質も向上してきた沼津。

バーカウンターに立ち続ける相原勝さん

BAR FRANK・相原さん:
政府の要人とか素晴らしいお客様に対して、しっかりした飲み物を提供することが重要です。それが歴史となって「文化」と言われているのではないかと思います

こうして令和の時代になっても、バー文化は脈々と受け継がれています。

■店名 BAR FRANK
■住所 静岡県沼津市大手町2-11-17
■営業時間 18:00~25:00
■定休 日

昭和の純喫茶が姿を変えた「ねこと白鳥」

一方、新たなスタイルのバーも生まれています。ビルの地下へ階段を降りていくと、そこにはバーらしからぬ広々とした空間が広がっていました。「喫茶&BAR ねこと白鳥」です。

ねこと白鳥の店内
喫茶&BAR ねこと白鳥(静岡県沼津市大手町)

裸婦像を配置した円形のカウンターテーブルなど豪華な調度品。シャンデリア、ビリヤード台。ステンドグラスの柔らかな光も店内を彩り、どこか懐かしい雰囲気が漂います。

実はこのお店、昭和時代の純喫茶の跡地を改装してバーとして営業しているのです。

円形のカウンターテーブル

ねこと白鳥 オーナーバーテンダー・池田光洋さん:
元々ここは昭和時代の純喫茶「白鳥」という、沼津で有名な名店だったみたいです。今はもう夜の営業しかやっていませんが、喫茶メニューも少し置いてあります

かつての純喫茶の面影を残しつつ、大人が心地よく寛げる空間を作り上げています。

喫茶メニューの中でも特に人気が高いのがパフェです。「ねこ白ソワレ・ルージュ(1950円)」はすごい量のイチゴが盛られたパフェ。

ねこ白ソワレ・ルージュ(1950円)

食べ進めるごとに味わいが変化するグラスの中には、静岡産の「紅ほっぺ」が、小さめながら10個ほど入っているそうです。

その下にはイチゴのアイス、マスカルポーネチーズ、サイダーゼリーが層を重ねています。一口目からいちごの甘酸っぱさが口いっぱいに広がり、食べ進めていくごとに味わいが変化していくのが楽しいパフェです。

パフェの具材

ねこと白鳥・池田光洋さん:
学校帰りの女子高生がパフェを食べに来たり、夜中遅い時間にお酒の進んだおじさまがパフェとウイスキーを合わせたりとか、そういうこともありますね

お酒を飲まない人も楽しめる不思議なバー文化が生まれていました。

御用邸から始まったバー文化のルーツを持ちながら、伝統を守るバーと新しいスタイルのバーが共存している沼津。お酒が好きな人はもちろん、そうでない人も十分に楽しめる懐の深いバー文化が、この街にはありました。

■店名 喫茶&BAR ねこと白鳥
■住所 静岡県沼津市大手町5-7-5 つるかめ仲見世ビル 地下1階
■営業時間 17:00~24:00
■定休 日

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