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静岡・掛川市にある豆腐店「はしやまとうふ」。住宅の敷地を抜けてたどり着ける直売店は、初心者にはちょっとわかりにくいのでドキドキ。地域住民から6代にわたって、こよなく愛される豆腐店に行ってみました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ住宅の敷地を奥に進むとある豆腐店

掛川市の大坂地区にある「はしやまとうふ」は、掛川市役所大東支所から県道69号線を車で西に3分ほど行った場所にあります。
駐車場は県道沿いに2~3台とめられます。

直売店へは住宅の右側を建物と塀にそって奥へ進んでいきます。
初めて訪れる人は「合っているのかな」とドキドキするかもしれませんが、しっかりつながっているので安心してください。

実は筆者も取材時、緊張しながら足を進めました。
奥に進むと、工場直売店の建物があらわれます。営業中と書かれた看板の、右のドアが入口です。
はしやまとうふの公式インスタグラムでも入店までの一連の流れが確認できます。

扉をあけると直売店のなかにはメニュー表があります。商品を選んで注文すると、別室から商品を取り出してきてくれて、その場でお会計をする仕組みです。

創業100年超 こんにゃくから豆腐へ
取材に対応してくれたのは、はしやまとうふ・6代目の橋山豪人さん友美さんの夫妻。
創業は100年以上前、初代はこんにゃくの専門店を営んでいました。豆腐はその片手間に始めたそうです。
豪人さんの祖父の代で豆腐一筋となり、現在に至ります。

直売所と工場は窓を挟んでつながっているので、窓越しに豆腐づくりの様子を見ることができます。「来てくれたお客さんに正直に見せたいから」、とのこと。
豆腐作りの現場が見えると興味をそそり、安心にもつながりますね。

リピーター続出の「手あげの油揚げ」
直売所の中は香ばしい匂いで充満していました。豪人さんが人気の「手あげの油揚げ(250円)」を揚げていました。

はしやまとうふ・橋山豪人さん:
油揚げは180度くらいの油で揚げます。少し使い込んだ油でないと、きつね色にならないんです。そのため毎日きれいにろ過しながら使っています
緻密に温度を調整しながら、上から圧力をかけて全体を油に漬ける、表裏を返すなどを繰り返し、1時間以上かけてじっくりと揚げていきます。

その様子はまさに職人技。時を忘れて見入ってしまいます。
手あげの名にふさわしい、からりと揚がった分厚い油揚げが次々にできあがっていきます。

揚がったばかりのものを友美さんが丁寧にラックへ並べていきます。
ほどよく油を切り冷ますと、パリパリでジューシーな食感が残ります。それがやみつきになって、手あげの油揚げをリピートする人も多いのだとか。

そこで、おすすめの食べ方を聞いてみました。
はしやまとうふ・橋山 豪人さん:
家庭のフライパンや魚焼きグリルで温めなおすと、パリパリ食感が戻ります。その上にしょうゆ、ブラックペッパー、ネギをかけて食べるのがおすすめです。春は軽くスライスした新タマネギをのせてもいいかもしれませんよ

実際にやってみたところ、一口目にパリッという音を楽しめるほど、黄金色の部分はパリパリでお菓子のようです。そして白い部分までかむと、油揚げのジューシーな食感がそれに加わって楽しめます。
しょうゆとブラックペッパーの塩気が絶妙にマッチして、ネギとも相性が良いです。1枚でも食べ応え抜群ですが、おかわりしたくなる味です。

取材中も常連のお客さんや初来店のお客さんが豆腐を買いにきました。橋山夫妻は作業のかたわら、常に笑顔で対応。
話に花が咲くため、直売店に来るお客さんの平均滞在時間は20分だといいます。地域住民とのあたたかな触れ合いが垣間見えました。
子供が離さない⁈「国産手寄豆腐」
一二を争うお店の人気商品が「国産手寄豆腐(300円)」。小さな子供にも人気なんですよ、とうれしそうな豪人さん。

ある日の移動販売で、小さな子供を持つ母親が購入していったところ、家に帰るとおいしさのあまり、子供がひとり占めして離さなかったそうです。
結局一口も食べられず、今度は自分の分を買いたいと再び訪れたのだとか。なんと、同様のことが立て続けに4組もあったのだそうです!

子供から大人まで夢中になる国産手寄豆腐には「ミヤギシロメ」という品種の国産大豆を使用しており、掛川産の「沖ちゃん塩」のにがりを使用。特別に店内で試食させてもらいました。
口の中に入れると飛び込んできたのはこれまでの豆腐のイメージを覆すようなクリーミーさと濃厚な大豆の風味。まるでスイーツを食べているような感覚でした。
続いて「豆乳(500g・400円)」を試飲。こちらも大豆製品好きにはたまらない味わいでした。

とろりとした口あたりで大豆の奥深いコクがあり、少量でも飲みごたえがあります。脳裏に広大な畑にたわわに実った大豆が浮かんできました。
「おばんざい」のテイクアウトも人気
西部地区にある和食レストランで料理人として働いていた豪人さんがつくる煮豆や卯の花といったおばんざいも人気です。
日によって、また移動販売ではここにはないメニューが並ぶことも。取材時は「卯の花の煮つけ(100g・300円)」をテイクアウトしました。

なるべく余計なものを入れないよう調味料からこだわった卯の花は、甘みとコクがあります。
白米にも抜群に合いました。また、お客さんのなかには“ホットサンド”の具材にしたという人もいて、アレンジも好評なのだそうです。写真は100gのパックですが、それ以上の量り売りも可能です。

「もめん」でマーボー豆腐をつくってみた
店に近い地域出身の筆者は、子供の頃からはしやまとうふの「もめん(180円)」を湯どうふや白和えなどにして食べてきました。今回は自宅でマーボー豆腐にして食べてみました!

調味料は市販のものを使用しましたが、大豆のまろやかな風味としっかりとした木綿豆腐ならではの食感が楽しめて、専門店で食べるようなハイクオリティのマーボー豆腐になりました。
いつもより味や食材にこだわりたい、豆腐をメインでおいしく食べたいというときにもおすすめです。

移動販売はインスタグラムをチェック
多彩な商品の数々は売り切れ次第終了です。また、一部の商品は近隣スーパーでの取り扱っているほか、移動販売でも購入できるため、インスタグラムを要チェックです。

ちょっとわかりにくい道の先にある珍しさ満載の豆腐店、冒険気分であたたかみにあふれた「はしやまとうふ」を訪れてみてくださいね。
■店名 はしやまとうふ
■住所 静岡県掛川市大坂1995
■営業時間 11:00~17:00 ※売り切れ次第終了
■定休 水・日
■問合せ 0537-72-2565
■駐車場 あり
【詳しくみる】はしやまとうふのホームページ・インスタグラム
取材/ヤナギ・タリ
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