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小学生4人死傷の事故からまもなく1年 「償う気持ちがあればすべてを受け入れてほしい」 遺族の願いは凄惨な交通事故が1件でも減ること 運転していた男は1月に危険運転致死傷罪で在宅起訴

亡くなった石川琴陽さん

浜松市中央区で軽トラックが自転車に乗った小学生の列に突っ込み、4人が死傷した事故から3月24日で1年となるのを前に、14日、亡くなった女児の祖母と伯母が報道各社のインタビューに応じた。

事故現場を調べる捜査員(2025年3月)

2025年3月24日。

浜松市中央区舘山寺町で軽トラックが自転車に乗った小学生の列に突っ込んだ事故では、近くに住む石川琴陽さん(当時小2)が死亡したほか、琴陽さんの姉(当時小4)が頭蓋骨骨折など一時は生死をさまようほどの大ケガを負った。

また、一緒にいた姉妹(いずれも当時小4)も軽いケガをしている。

痛ましい事故からまもなく1年となるのを前に、3月14日、琴陽さんの父方の祖母と伯母が報道各社の取材に応じ、苦しい胸の内を吐露した。

祖母は今も事故当時の記憶が鮮明に残っていて、それを思い出すたびに「(琴陽さんが)いないのだと強く感じる」という。

また、伯母は「琴陽がいない現状は受け入れられない。交通事故の被害者遺族になるというのはこういうことなのだとわかった。(自分たちが)非日常的な生活になるとは思っていなかった。(琴陽さんの)写真を見るたびに今も夢なのかなと思う」と口にした。

一時重体となっていた琴陽さんの姉については、今でこそ元気に学校へ通えるまでに回復したものの、祖母は「後遺障害が出なければよいが…」と打ち明ける。

事故を起こした軽トラック(2025年3月)

この事故をめぐっては1月、浜松市中央区協和町に住む男(79)が持病の影響で走行中に発作を起こして意識障害に陥るおそれがあるにもかかわらず軽トラックを運転していたなどとして、検察が危険運転致死傷の罪で在宅起訴。

男は当初、事故を起こしたことは認めつつ、「なぜぶつかったかはわからない」「覚えていない」などと話し、「過去にも気が付いたら事故を起こしていたことがあった」と供述していたことがわかっていて、報道陣の取材に対しても同様のことを述べている。

このため、琴陽さんの祖母は「どうして、そこ(持病が発覚した段階)で(運転を)やめてくれなかったのか。家族も何でやめさせてくれなかったのか。(危険性を)わかってやっている」と怒りをにじませる。

これまでに男の公判期日は決まっていないが、祖母は「真実を言ってもらいたい」と話し、伯母は「償う気持ちがあればすべてを受け入れてほしい。保身で自分を守ろうとしないでほしい。償うというのは受け入れるということだと思う。自分がしたことを自覚してほしい」と語気を強めた。

取材に応じる祖母(左)と伯母(右)

現在の運転免許制度では、新規取得や更新の際、「過去5年以内に病気を原因として意識を失ったことがあるか」などをたずねる質問票への回答が義務付けられているものの、虚偽の回答をしたドライバーが、その後に事故を起こすケースがたびたび起きていることから、伯母は病院の受診や結果の提出を全員義務化するべきと訴える。

加えて、道路交通法では70歳以上のドライバーに対し、免許証を更新する前に高齢者講習
を受講することを義務付けていて、講習ではDVDなどを使って交通ルールや安全運転に関する知識を再確認するほか、動体視力や夜間視力などを測定。

さらに、方向転換やクランク、S字カーブの走行など実車指導も行われるが、あくまでも講習であり、合否が判定されるわけではないため、祖母は認知機能も含め「ちょっとでもおかしいと思ったら免許を更新しないでほしい」と高齢ドライバー自身が自らの技量や健康と向き合うよう呼びかけた。

遺族の願い、それは今回のような凄惨な交通事故が1件でも減ることだ。

取材に応じる理由もそのためだと言い、祖母は「交通事故は元気だった子が突然いなくなってしまう。話をするとつらいがそういうことを知ってもらいたい」と声を震わせた。

伯母は事故のあと、それまで意識しなかったようなこともするようになり、その結果、“ながら運転”の多さや危険な横断歩道の多さに気づいたそうだ。

だからこそ、街灯の増設など交通事故対策の推進を行政に求めると同時に「交通事故が減ってほしい。みんなが意識することで絶対に減る。琴陽の死を無駄にしたくない」と強調した。

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