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突然の閉校方針に揺れる"南伊豆分校" 背景には県の財政難 2年続けて志願者数が一定のラインを下回った場合に再編検討との話だったものの…町が再考求める

静岡県内で農業について専門に学ぶことができる高校は現在6校ありますが、そのうちの1つが南伊豆町にある下田高校南伊豆分校です。ただ、県教育委員会が突如として閉校の方針を示し揺れています。

伊豆半島の最南端に位置する南伊豆町。

この地域で唯一、農業を専門に学ぶことができるのが下田高校南伊豆分校です。

ただ、いま“ある問題”で揺れています。

南伊豆町議会・清水清一 議員:
静岡県にある他の高校(分校)は定数を割っても残っている。(南伊豆分校は)1学年15人割っていないが、他の高校は割ってるという話も聞いている。そうやって考えた時にいきなり閉校という話ではなく、15人を割ってから考えるという話であってほしい

県教育委員会の担当者:
15人ルールというものではなく、賀茂地区全体の子供のことを考えたと理解してほしい

これまで県教育委員会は2年続けて志願者数が一定のラインを下回った場合、再編を検討するとしていましたが、県の財政難を理由に2029年度末をもって閉校することを決めたからです。

南伊豆町・岡部克仁 町長:
県内には他にも分校があり、生徒数が少ないところもあるが、南伊豆分校よりも(生徒数が)少ないところが標的にならず南伊豆分校が対象になったことはやはり理解できない

下田高校南伊豆分校の生徒

生徒たちもまた、突然の方針転換に戸惑いを隠せません。

生徒:
とても寂しい。残ってほしい

生徒:
思い出が詰まった学校なので、無くなってしまうのは悲しい

農業に携わる担い手を育成する場であるとともに、地元の小中学校などと連携しながら子供たちの農業体験にも貢献してきた南伊豆分校。

生徒たちは年間10種類以上の野菜を育てながら堆肥なども自ら作り、農業に関する基礎的な知識を身に着けます。

下田高校南伊豆分校・杉浦将平 先生:
楽しそうにやってくれてるのでよいかなと僕は(思う)。この学校に来て救われている子供たちもいるので、よい経験ができているのではないか

生徒:
(南伊豆分校には)最初から興味があり、実際に来てみて、知らなかったことも知れるし他の高校より外に出ての実習が多いので楽しい

下田高校南伊豆分校の農芸祭

開校から約80年ということで地域にも根ざしていて、毎年多くの人が楽しみにしているのが農芸祭。

生徒たちが育てた自慢の野菜は大人気です。

来場者:
おいしくて、去年も結構買ったので今年も

来場者:
すごく安くて新鮮

閉校の方針が発表されたことを受け、会場では存続に向けた署名活動も行われ、これまでに8000筆以上が集まっています。

来場者:
農業を勉強するということはすごくすてきなことだと思う

来場者:
卒業生としても自分の母校が無くなるのは悲しいし、これから農業をやりたいという子供たちにとってもこういう学校が無くなるのはとても苦しいことだと思うので、存続してほしい

南伊豆町・岡部克仁 町長

こうした中、2025年12月には岡部町長などが県庁を訪れ、方針を見直すよう直談判しました。

伊豆半島の南部は人口減少が著しく、地元に高校が無くなれば若者の流出に拍車がかかるおそれがあるからです。

南伊豆町・岡部克仁 町長:
今回の進め方、県の進め方に関してかなり納得ができない状況なので、是非もう一度、住民やみなさんの意見をもっと県は聞いてほしいと思う

少子化によって全国で進む学校の再編。

一方、地域特有の事情や住民感情がある中で、統合や閉校のバランスをどのように取っていくのか…県には重い課題が突き付けられています。

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