いよいよ来週は子どもたちが心待ちにしているクリスマス。クリスマスの食卓といえばケーキですが、みなさんはもう予約を済ませましたか?12月18日はクリスマスケーキの歴史を振り返ると共に2025年の傾向や特徴などを取材しました。
クリスマスの食卓に華を添えるケーキ。
日本でも100年以上前からクリスマスにケーキが食べられていたと言われ、定番のイチゴのショートケーキは1950年代~1960年代にかけて広く知れ渡りました。
2000年代になると華やかなクリスマスケーキが続々と登場。
味や形も豊富になりました。
こうした中、2025年は昨今の物価高や異常気象などの影響が直撃。

ケーキの原材料は軒並み値上がりし、帝国データバンクによると前の年の同じ時期と比べて小麦粉は4%、生クリームは10%、卵は20%、イチゴは10%~30%、チョコレートに至っては35%も高くなっています。
このため、クリスマスケーキの平均価格は5号サイズで税抜き4740円に。
2024年と比べて179円、率にして3.9%の値上がりとなりました。

クリスマスに向け2025年、山崎製パンが販売したのがイチゴがない“真っ白”なケーキ。
デコレーションを削減することで価格は5号で税込み2160円とリーズナブルになっています。
また、コンビニ大手のローソンも3年連続でシンプルなケーキを発売。
中の層にモモが入っている以外はトッピングがなく、家族で楽しみながら飾り付けられるのが特徴で、価格は5号で税込み2290円とこちらもお手頃です。
一方で、コンビニ大手・ファミリーマートがクリスマスケーキを選ぶ際に重要視するポイントを調査したところ、「味」が圧倒的に1位という結果に。

静岡県静岡市葵区人宿町にあるタルト専門店・TOWARI The Crafted Crust。
オープンは2025年9月ということで初めて迎えるクリスマスです。
TOWARI The Crafted Crust・外村くる美 店長:
こちらが2025年のクリスマスケーキのイチゴのタルトでございます
パイのように軽いサクサクの生地にカスタードクリームと生クリームを乗せ、甘酸っぱいイチゴがたっぷり飾られた自慢の逸品。
TOWARI The Crafted Crust・外村くる美 店長:
普段はイチゴと生クリームの組み合わせの商品を出していないが、クリスマスということで特別感を出すためにもクリームをたっぷり絞っている
値段は7号サイズで税込み8800円。
予約の受付はすでに締め切っていますが、100台あまりの注文が入っている人気ぶりです。
現在のところイチゴの仕入れ価格は例年並みで据え置かれているものの、収穫量は天候に左右されてしまうことから価格面だけでなく、十分な量を確保できるのか不安を抱えています。

さらに、いま頭を悩ませているのがバターの確保。
夏場の連日の猛暑により牛も夏バテしてしまい、牛乳の生産量が減ったことからバターの製造量も減少しているからです。
タルトの生地に使用する分だけで毎月20kg以上のバターを必要とするだけに、争奪戦のような状況になっていると話します。
TOWARI The Crafted Crust・外村くる美 店長:
タルト店ということでバターをたくさん使うが今年はとても暑い夏だったので、前年に比べるとあまり搾乳の調子が良くなくバターの供給が少ないので結構バターの調達に苦戦した
また、最近特に値上げの波を感じているのが…

TOWARI The Crafted Crust・外村くる美 店長:
ここ数年でチョコレートとナッツ類がとても高騰している。チョコに関しては直近の数年単位で見ると倍以上の価格になってきているものもあり、とても上がったなと思う
楽しみにしている人も多いクリスマス。
1年に一度の特別な日だからこそ値段より味を求める人がいる反面、値上げ疲れから簡素化を求める人がいるなどケーキ商戦は二極化の様相を呈しています。
