
浜松市中央区で小学生4人の列に軽トラックが突っ込み、2年生の妹が死亡、4年生の姉が重体となった事故の発生から3月31日で1週間となるのを前に、姉妹の父親が30日に報道陣の取材に応じました。父親によりますと、重体となっていた姉の意識が回復したということです。
3月24日午後4時半過ぎ、浜松市中央区舘山寺町で高齢の男(78)が運転する軽トラックが自転車の小学生4人の列に突っ込み、2年生の女児(8)が死亡したほか、4年生の姉(10)が重体となりました。
事故の発生から31日で1週間となるのを前に、30日は姉妹の父親が報道陣の取材に応じ、姉の容体などについて明かしました。
父親によると姉は28日に意識が戻り、人工呼吸器が外れたものの現在もICUでの治療が続いていて、まだ完全には危険な状態を脱したわけではないということです。
ただ、会話はできる状態にあり、本人は「退院したい」と話していたそうですが、事故の大きさを思わせる傷が痛々しく、父親は「話せたことはうれしいけれど喜べない。半分うれしくて半分悲しい」と話しています。
一方、29日には事故で犠牲になった妹の葬儀が執り行われましたが、あまりに突然の出来事に「まだ生きている感覚…ひょこっと出てきそうな感じ」と苦しい胸の内を吐露しました。
妹が生前、母親の化粧品に興味を示していたことから、緑色のドレスを着せた上で、母親の口紅をつけ、棺には好きだった菓子や人形を入れたということです。
また、自宅からすぐそばの事故が起きた現場には今も車がぶつかった痕跡や引きずられた跡が残っていることから、「それを見るたびにつらい」と口にしました。