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静岡市の北街道沿いに、見た目はほぼ信用金庫なのに中は古着店という気になる建物があります。待てば価格がどんどん安くなり、最終的に1着50円になるシステム。時間を気にせずじっくり選べる工夫もありました。
【画像】記事中に掲載していない画像も! この記事のギャラリーページへ外観は完全に信用金庫

やってきたのは、静岡市葵区の駿府城公園から北街道を歩いて5分ほどの場所です。気になる建物を見つけました。
「静清信用金庫 ATMコーナー」と書いてある自動ドアの横に、「古着屋さん」と書かれたのぼりが出ています。

これは一体どういうことなのか。信用金庫が古着店を始めたのか?
その真相を問い合わせてみることに。
静清信用金庫・海野さん:
(古着店を始めましたか?) 静清信用金庫の横内支店は2024年3月に近隣に移転しました。元の場所から800mほど離れた場所なので、お客様の利便性を考えてATMはそのままです

静清信用金庫の海野さんによると支店は移転、空いたスペースを地域の賑わいに活用したいと考えていたところ、就労支援事業所が手を挙げ、古着店「Beeクローゼット」がスタートしました。
運営するのは「就労継続支援A型事業所 さるびあ」です。

無人販売ですが、スタッフが一枚ずつ丁寧にメンテナンスした服が並びます。
Beeクローゼットは県内に7店舗を展開し、2025年は浜松にも出店する予定がある、いま密かに人気を集めているお店です。
人気の理由は安さと品ぞろえ
人気の理由をお客さんに聞いてみました。

初めて利用したお客さん:
銀行じゃないのとびっくりしました。品ぞろえがいろいろあるので、いっぱい見たいです
仕事終わりに来て、気に入るものがないか探すという常連客も。安いことが理由の一つだといいます。

利用者の中には高校生の姿もありました。毎週水曜日に安くなることを知って、三度目の来店でした。
値下げシステムを解説 50円の商品も
来店して驚くのは値段の安さとユニークな仕組みです。
最高値でも1000円と、お財布にやさしい良心的な値段です。なんと、最安は1着50円。
これなら予算を決めて来店する必要もなさそうです。

毎週水曜日に価格が見直されるシステムで、1週間売れ残ると一段階安くなります。
例えば、ある週に300円だった商品は、次の週には100円、2週間後には50円になるシステムです。
ただし、他のお客さんが購入してしまうリスクもあるので、タイミングの見極めが重要です。

安さの理由が判明
値段だけでなく品ぞろえの多さにも驚きます。
Beeクローゼット・望月清貴さん:
店内には5000着以上の服を用意しています

中には、ジーンズなどの破材を使った、就労継続支援事業所スタッフのハンドメイド商品も。
リサイクルショップから廃棄前の衣類を回収することで、安く調達できています。

それだけでなく、店舗独自でも買い取りをしていて、45Lのごみ袋に入った古着を、1袋300円でお店に買い取ってもらうこともできます。
バーチャル店員だから気楽
何度足を運んでも宝探しのようなワクワク感が楽しめるBeeクローゼット。店内には無人販売ならではの仕掛けがありました。
商品の支払い方法など、買い方を教えてくれるバーチャル店員です。

声を担当するのは、Beeクローゼットのスタッフ・望月清貴さんの妻。声優の勉強をしているそうです。
無人販売なので、店員を気にせずマイペースにじっくりと古着を見ることができます。

さらに同じ店内には、30台以上のクレーンゲームも併設。1プレイ10円のものもあり、子供を連れてゆっくりしたいファミリー層にも嬉しい場所。
時間を気にせず選べる工夫と、リーズナブルな価格設定が優しいBeeクローゼットでした。価格改定の毎週水曜日がねらい目ですよ。
■店名 古着屋Beeクローゼット 横内店
■住所 静岡市葵区横内町45-1
■営業時間 8:00~22:00
■定休 年中無休
■問合せ 054-207-8911
■駐車場 8台
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